「普遍的人権 vs レイシズム」スーパーマン jinminさんの映画レビュー(感想・評価)
普遍的人権 vs レイシズム
一人の人間として、どんな国に属しているかに関わらず、目の前で危機に晒されている生命を救おうとするスーパーマンと、彼を終始異星人(エイリアン)と呼び、政府から彼を抹殺する許可を得ていることに固執する=「レイシズムとは、人種化して、殺す(死なせる)、権力である*」という差別の定義を体現したルーサーの対比が見事。
*梁英聖「レイシズムとは何か」より
レイシズムによる排斥が横行するアメリカで、そのアメリカを体現するヒーローを、ジェームズ・ガンがこのように描き切ったのには、泣きそうになるくらいの希望を感じたひし、同じく「外国人に暮らしが脅かされている」というデマに躍らされ、「日本人ファースト」という、人権の前提に国家を置き、国益に沿うファーストとそれ以外を選別する差別に浮かれる大量のモッブが可視化されてしまった2025年の日本でこの映画を観れたのも、かなり意義深かった。
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