「原作好きとしては原作レイプだと言わざるを得ない」Demon City 鬼ゴロシ mamemameさんの映画レビュー(感想・評価)
原作好きとしては原作レイプだと言わざるを得ない
全巻読んでいて、実写化するというので期待していたけど、2時間の制限があるし難しいかなと思っていたら、主人公坂田の設定は変わってるし、設定色々違うし、外連味もカタルシスもぜんぜん無いし、評価できないくらい憤慨。坂田が使う「鉞(マサカリ)」が別モン、映画のこれは鉈(ナタ)だ。先端にガードが付いている箸付鉈で、箸は刃を守るためにある。せめて箸無しの普通の鉈にしてよ。この監督はあの原作の何を読んでこの映画に仕立て上げたのか、不思議。原作者がかわいそう。
しかしそれでも原作全く知らないならちょっとは楽しめるんじゃないかとも思い、この点数。
あ、でも殺し屋なのに肉弾戦メインで突っ込むとか、キャラの行動原理がおざなりとか、敵が銃も構えないで突っ込んで来てすぐやられるシーンが多いとか、アクション映画としてかなり脇が甘い。生田斗真のアクションだけは頑張っていたが、本当にそれだけ。
役者がかわいそう。
そもそも映像化が無理で、漫画だからこそ成り立つ作品と感じていた。だからこそ面白かった。
容赦ない残虐シーンだけでなく、一枚ずつめくれては露になる過去の因縁、ニコニコ会と将門グループの確執、竹本の尽きないテロ計画ノート……原作はこの映画の10倍は面白い。
お、星0.5×10で星5だ!
坂田が甘いものが好きとか、うわべだけ真似ていてもねえ。あれは甘いから好きなんじゃなくて、復活してから休む間もなく暴れててエネルギー補給が必要だったってこと。
なんかちょこちょこ似せるだけの映画だった。換骨奪胎。
そんな時こそ原点回帰、原作を読もう。
まだ読んでない人は読んで、その上で「ハンパなことしてんじゃねーぞ!」とこの映画を改めて怒って欲しい。
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