平場の月のレビュー・感想・評価
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誰もが今、側にいる誰かに思いを馳せる時間
中学時代に出会い、互いに気持ちを充分に伝えられないまま、それぞれがそれぞれの人生を過ごし、50代になって再会した男女。どちらも人並み以上の苦労をしてきた割りには、相変わらず微妙にすれ違う2人が、ゆっくりと、本当にゆっくりと距離を縮めていく過程がいい。そのスピード感が2時間弱の映画にはピッタリなのだ。
失敗した結婚、癒えることがなさそうな病との戦いetc、苦しいことは多々あるけれど、劇中の台詞にもあるように、『共に歩む相手がいる何事にも変え難い至福』が、しんみりと伝わってくるのだ。たとえそれが、束の間の幸せだったとしても。
東京の北部、池袋から東上線に乗った先にある朝霞近辺に住む人々の生活感や、平場(庶民)として暮らすことの慎ましさも描かれているけれど、本作は演じる堺雅人と井川遥の適役ぶりで魅せる。特に、終始笑っている堺雅人が最後に用意していた"演技"に思わずもらい泣きしそうになった。
大人のラブストーリーには違いないけれど、誰もが今、側にいる誰かへの思いを新たにする時間を与えてくれる映画だ。
年齢問わず恋愛って素晴らしいと思う作品 後半にレビューネタバレ有り
素朴でありながら
人の出会いや気持ちはいつまでも
男女と繋がる事の素晴らしさを教えてくれる作品です。
年齢層高い方向けの作品でしょうか。
もしかすると若い人には響きにくいかもしれません。
ですがいつかこの作品をみて良かったと思えた時
あなたも大人になったのかもしれません。
第二の人生を踏み出すには恐らく勇気はパワーを
使う事になると思いますが、そういう事を忘れて
だれかとまた恋に落ちる、それは素敵な事だと思いました。
井川遥さんがとても素敵でした。
堺雅人さんも素敵な俳優さんなのですが
この作品にマッチしていたかは人それぞれかもしれません。
井川さんが素敵すぎて物凄く難しく感じました。
ここからはネタバレになりますので以下はお気をつけくださいませ。
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闘病中の須藤の写真がとても辛かったです。
死んでしまっては二度と会えないのだから
意地を張らず青砥と会って欲しかったなと。
部屋に残されたカレンダー、1年後の日付に〇が付いていたのを見た時
本当は会いたかったんだろうなと。
妹さんが青砥を無理にでも連れてきてあげても良かったのではと
思ったりしました。
辛過ぎた作品でした。
有難う御座います。
井川さんに是非、賞を
地元ということもあり、公開早々に観ました。
主人公たちの選択に共感できるわけではないが、そのツライ選択や行動が心を抉ります。「合わせる顔がない」この何とも無念で切ない一言に涙が止まりません。この難しい役を見事に演じた井川さん、もっと賞などのスポットがあたってほしい。
(ログイン方法を忘れてずっと投稿できませんでした。)
井川遥の最初にして最後の代表作かもしれない
例によって原作はまだ読んでいない。
※注文しているので、読んでからどうしても書きたくなったら追記します。
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予告編や配給の宣伝文を観た限りでは、中年のラブストーリー(悲恋)、何やら不治の病の気配、堺雅人の号泣・・・ということで、またかよ、そういうのはアイドル系の若い子たち+ライノベ原作だけにしとけよ、としか思えなかった。
何も芸達者な堺雅人や、あまりそうとは思えない井川遥を持ってきて一体どうするつもり?・・・
こんな印象を持って座席に座り、30分経ったあたりから「これは、違うぞ」と引き込まれていった。
この「期待感のなさ」と実際のギャップの驚きは『みんな、おしゃべり!』に匹敵する「大当たり」でした。
まさに「平場」~職場や路上や居酒屋で、同僚や同級生や家族と交わされる軽妙でウィットの効いた会話がとても良い。これは原作が良いのだろうか?
同時にマニアックでトリビアな視点で恐縮だが、録音が非常に優れている。役者たちの滑舌も良いのだろうけれど、上記の会話がとてもストレートに入ってくる。聴き取りやすくてストレスがない。
そして、物語自体は本当に平凡である。いっさいドラマチックなことはない。
わざわざ映画にしなくても、有名な俳優を多数起用しなくても、恐らく日本全国で同じような「出来事」は今も起こっており、似たようなエピソードは無数に存在しているだろう。
しかしそれをここまで淡々と「映画として観せる」腕は尋常ではない。
平凡な平場の出来事を、どうしてここまで深く印象付けられるのか?
ストーリーを追いながらそのマジックに途中から気がついて、胸がざわざわし続けてしまった。
観終わってつくづく制作陣に感服しつつ確信したのは、キャスティングの勝利の一言に尽きる、ということだ。
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井川遥は、個人的に好きな「タレント」の一人ではある。
もっと言うと、モデル出身のタレント、であって、俳優ではないと私は認識している。
ルッキズムの誹りを免れないかもしれないが、それ以外にどうも私の心理の奥底に、演技力以外の要素として、あの素人っぽい立ち居振る舞いや物言いに惹かれるものがあるらしい。って、そんなことを誰も聞きたくはないだろうが。
そして、彼女のこれまでの代表作が残念ながら思い浮かばない。
思い出すのは、ウィスキーのCMだけだ。あ、そういえば原作も映画も大好きな『69』でアルファロメオに乗って出ていたな。
Wikipediaで調べてみても、主演とされた映画、TVドラマ、受賞作はまったく印象が薄い。
しかし、出演作数は膨大である。そして、そのほとんどが脇役であることに驚嘆する。
これもまことに個人的な印象で恐縮であるが、いわゆるバイプレイヤーのいぶし銀の演技力や存在感があるわけでもないのに、これは不思議である。
なぜなら、どうしても「棒読み」のイメージを拭いきれないからだ。ひどい言い方をすれば、大根役者の範疇に入ってしまうのかもしれない。
だとすれば、ある意味キャスティング泣かせな存在なのかもしれない。
しかしこの作品で、井川遥は役者として強烈に輝いた。
須藤葉子というごく平凡で、家庭的に大きな喜びにも乏しく、思い出も乏しく、中学生の頃にすでに「自分は将来、独りで生きていく」、それはすなわち「独りで死んでいく」と決意した、かっこよく言えば孤高の、無惨に言えば、淡々と生き淡々と死にゆく一人の寂しい中年女のキャラを演じられたのは、彼女以外に居なかったのでは、とさえ思う。
そして、こんなことを言っては大変失礼なのかもしれないけれど、ここまでのものを観せられてしまったら、もう今後これを超える役も作品もなく、最初で最後のたった一つの代表作として記憶されるのではないか。
それでもいい。
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堺雅人の演技力と感情表現が多彩なのは言うまでもない。ただ、この作品ではずっと淡々、粛々である。
最後の号泣だけが予告編でインパクトを持って流されるが、それが堺のイメージとして配給によって安直に切り取られていただろうことが鑑賞後によくわかった。
作品を通して、彼の演技のクォリティと貢献は、そんなもんじゃなかった。
死を知らされなかったこと。人づてに聞いたこと。かつて時間を共にした部屋で妹と交わした言葉。
親しい者、愛する者の突然の死を知ってからの、呆然と過ごす時間と、どこか遠いところからフィルターを通して聴こえてくるような声。
自分に起こっている一種の感情麻痺は、経験した人にしかわからないだろう。
堺雅人は、そのような経験があるのだろうか? あるのだ、としか思えない自失ぶりである。
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そして堺と井川の中学生時代を演じた坂元愛登と一色香澄が出色である。
坂元はすでに『ある男』や『ふてほど』で印象深かったが、一色はまだWikipediaのページすらない。
が、現在の青砥(演:堺)と須藤(演:井川)の時間に時折差し込まれる中学時代の2人の様子は、本当に私たちは時間を巻き戻して見せられているのではないか、と思えるほど違和感がない。
その他の脇役陣、宇野祥平、でんでん、大森南朋、安藤玉恵、中村ゆり、吉瀬美智子、成田凌も大好きな役者たちだが、何と言っても居酒屋の化石のようなオーナー、塩見三省が痺れるほど良い。
こうした役者たちが、原作を活かした脚本の上で演出を付けられて踊る。
その踊りのバランスが、この作品はとても優れているのだ。
踊って表現しているのはただ一つ、「平凡な人生」。
それを「平場の月」と言い換えよう。
誰もが生きていて、誰もが味わいながら命を終えていく、その普遍的な、無名の人生である。
「青砥。ちゃんと検査、受けろよ」
こんな辞世の言葉、泣けるだろ。
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エンディング・テーマは星野源『いきどまり』。
これも印象深いけれど、今、Spotifyで出羽良彰の静かなギターで彩られたOSTを聴きながら、須藤の病床の写真を思い出して書いている。
主題歌とマッチ
観る前は主題歌の歌詞がいまいちわからなかったけど
鑑賞後、歌詞を見ると須藤の気持ちに感情移入して涙が。
原作は読んでないですが
面白かったです。
とにかく井川遥が美人で
時々急に色っぽい堺雅人がみれて幸せな映画
50代になってもこんな恋愛してみたいなと感じた。
原作読んでないけど
いや、おもんなかった。
映画館に足を運ぶときはだいぶ吟味して行くのでだいたいハズレることはなけど、かなりワーストに入る感じ。
演出が良くないのはそうなんだけど、原作もどうなのか、彼女の性格、拗らせ系すごい。あの歳で?もう少し彼の心情考えろよ。自分から誘ったんじゃないん?
男まさりで思わせぶり。いわゆる女の友達できないタイプ。美人だからなおさら。
中年のリアルを描くなら、例えば白髪染をしていたり、そんな場面でもあるといいけどね。
青砥の元妻も吉瀬さんじゃ、正直おんな社長で冷めるし、別れた旦那の母親が死んでも泣かないと思うよ。
あと、度々出てくるLINEのやりとり。
観客がほとんど中高年であのLINEのやりとりが読めた客いるん?って感じです。
井川さんいい!!
ラジオの宣伝でこの映画の事は知っていましたが堺雅人と井川遥のラブストーリーは興味ないなぁと思っていたのですが朝霞が舞台と聞き観に行きました。結果見終わった後もこんなに残る映画はそうそう無いぐらい良かった。もう2週間前に見たのに月を見ても池袋に行ってもこの映画の事を思い出しています。月のネックレス、一つだからいいんだよって。井川さんがハーブ🌿を育てているシーンもありそうだなぁと思って良かった。あと薬師丸ひろ子さんのメインテーマが沁みました。ボリューム上げるシーンが心に残ります。
タイトルなし(ネタバレ)
井川遥さん期待して見たけどそういう映画ではなかった。化粧っ気の無い、どちらかというと底辺の女性を演じていて。全体的な感想はとても切ない。青砥は1年も放置するのか、と思うし、須藤は最後に会いたいとかあってもよかったと思うし、それが出来ないのが須藤らしいとも言えるけど、なんか不器用な二人がハッピーエンドになって欲しかった。
50代の男女の静かな恋愛を描いた切ない物語
50代になって、それぞれの理由があって独身で地元に戻ってきた中学時代の同級生の男女が、静かに恋に落ちていく物語。
中学時代の初恋の相手同士でありながら、当時は結ばれなかった二人。
互いに結婚や離婚、様々なことを経験してきた上で、50代になったからこその味わい深い恋愛。
あえてこんな書き方をするけど、どこにでも居そうな人達の、どこにでもあり得そうな話で、見過ごされてもおかしくないような市井の話。
だけど、どんな人の人生も、きっと丁寧に描けば映画になるようなストーリーがあるんだろうな、ってことを気付かされた。
とにかく泣いた。何度も泣いてハンカチで目を拭った。
ストーリーはもちろん、キャストの演技がどれも素晴らしかった。
主役の二人は当然のこととして、脇を固めている俳優陣も素晴らしかった。
特に個人的には、ほぼ引退しかけてる居酒屋のマスター役の、塩見三省。
肩を寄せ合って静かに盛り上がる2人を、邪魔にならない程度の良い距離感で見守り、ときおり静かな声でポツリと温かく話しかけるのが心地よくて心に触れた。
セリフは少ないのに、その少ないセリフに感情を乗せる演技はさすがの大ベテランだった。
ハコ(井川遥)が亡くなったことを知ってから、初めて訪れるその居酒屋で、思い出の曲が流れて感情が溢れて咽び泣く青砥(堺雅人)を見て、そっとボリュームを上げてかき消してくれる粋なマスター。そこでまた涙が溢れた。
ここからは、勝手に映画の中の主役二人の心情なんかを推測。
ハコの母親は、小学生の頃に外に男を作って蒸発した。それもあってか、ハコは1人でも生きていけるようにするんだと決意をしている。
悪い意味ではなく、まずは自分。その次に他人。
きっと人を愛するのが苦手、それを言葉にするのはもっと苦手。
愛しても、それを返してくれるとは限らないと分かってるから。
だけど、それをも乗り越えて、自分よりも人を愛することはあるけど、その相手はどこか現実離れをした相手になってしまう。
例えば、DV夫や紐男。
人を愛することが苦手だけど、のめり込むと一筋になってしまう。のかもしれない。
実の妹ですらも、心の中ではどこか信頼しきってしない。
きっと、心の底から本当に信じられるのは自分だけ。
他人が心に踏み込もうとすると、すぐに殻に籠る。自分を守るために、相手を遠ざけようとする。
きっと、その殻を破れるのは自分しかいない。殻を破ろうとしてくる人ではなく、自分が入れ込んでいる人に自分から殻を破ってしまうから、自分の気持ちばかりが歯止めが効かなくなり、良いように利用されてしまうこともあるんだと思う。
青砥はそんなハコにとって、中学時代の初恋の相手でもあり、50代で再開してからも大切な人だった。
だからこそ、つかなくてもいい嘘をついて距離を取った。
知らずに自分が死んで、青砥がどう思うかを考えられない。
考えられていたのかもしれないけど、それでも自分がどうしたいか、がやっぱり1番になっている。
目の前で悲しむ姿を見たくない。それを見て自分も悲しみたくない。だから、嘘をついた。
本当は結婚したかった。でもそんな時にガンの転移が見つかった。その状態でプロポーズを受けても、夫婦で居られるのは僅かな期間になってしまう。
それを知らなかった青砥は、プロポーズを断られた結果、納得はいかないが、渋々別れを受け入れることにする。
青砥は、ハコの目の前に姿を現さないという約束は守るが、やっぱり気になるからLINEで定期的に連絡するけど、全部未読スルー。
ハコが亡くなってから1ヶ月後にようやく人伝で知ることになる。
「死ぬって分かってるなら尚更、最期くらいは心から信じて頼って欲しかった。
でも、ハコの気持ちも分からなくもない。」きっと青砥はそんな悔しさやもどかしさ、怒りなんかぎ混ざり合った複雑な感情だったと思う。
50代の恋。もうこれ以上の恋なんて人生には訪れないと思うけど、残りの人生を、この最後の恋を大切に胸の中に閉まって青砥は生きていくんだろうと思った。
配信が開始したら、家で一人で観ながら心置きなく号泣したい。
50オーバーの恋愛はじわる
原作未読です。
ラジオCMで何度も聞いて、気になっていたので観に来ました。
私は既婚ですが、50過ぎて、このままときめくこともなく終わるのかな、と思ってます。
主人公の青砥もそうだったのでしょう。
須藤は恋愛なんてもうこりごりと思っていたのかもしれません。
そんなふたりが出会って距離を詰めていったのは、そんなつもりではなかったのか、
それとも「もしかしたら」と思っていたのか。
私が思うに多分、寂しいというよりも、日々が詰まらなかったから、ちょっと味変くらいなのかなと。
でも生活の中で、だんだんお互いの存在が大きくなっていったのでしょう。
後の展開は想像の通りです。
……なんですけど、鑑賞後2日間ずっとじわってます。
その理由年齢だけでなく、私も大腸がんを経験してるからかもしれません。
私も術前に、万が一直腸にもあった場合人工肛門になるかもしれません、と言われてました。
幸い横行結腸の切除だけで済みましたが、術後の病室は2人部屋で、同室の方は肛門の再生のための手術で入院されていた方で、1年くらいパウチで過ごされたとのことでした。本当に大変だったとのことでした。それが女性となると、精神的な負担は想像を絶します。
あと大変共感したのが、
須藤が「恥ずかしいよ」と言った後の青砥の「俺だって恥ずかしい」。
あ、これって言っていいんだ。
大変勉強になりました。
さて、とりとめもなく書いてしまいました。
最後に、男って恋愛や結婚に失敗すると、次は「やさしくておとなしい子がいいな」と思いつつ、なんだかんだいってサバサバ系気の強い女子に惹かれちゃうんですよね。
性懲りもなく。
井川遥さんがとにかく素晴らしい
中年の男女が中学校卒業以来、三十数年ぶりに再会し、互いに惹かれ合う物語。結末はとても哀しく、ある意味では定型的な悲恋だが、私には深く刺さった。鑑賞中よりも、見終わった後にじわじわと心に染みてくる。そんな時間差の余韻が心地よく、気づけばすでに三度も観てしまった。
登場人物は、主人公の二人を含め、皆ごく普通の市井の人々。まるでNHKの『ドキュメント72時間』に登場するような、どこにでもいそうな人たちばかりだ。でも、そこがいい。感情移入しやすく、彼らの人生に自然と寄り添いたくなる。平凡に見える日常の中にも、それぞれのドラマが確かに存在していて、その姿を見つめるカメラの眼差しがとても温かい。鑑賞後に原作小説も読んだが、映画の方がほんの少しだけ、登場人物たちに対するまなざしが優しく感じられた。
物語は悲恋だが、決して大げさではなく、淡々とした描写が続く。その抑えた演出が、かえって切なさを引き立てている。静かな語り口の中に、深い感情が確かに息づいている。
俳優陣は皆素晴らしかったが、特に井川遥さんの演技には心を奪われた。難しい役どころだと思うが、見ているこちらが思わず応援したくなるような、健気で芯のある女性を見事に演じきっていた。とりわけ、ラスト近くの自転車の二人乗りではしゃぐ姿と、その直後に訪れる行き違いからの別れの場面が、あまりにも切なく、今も胸に焼きついて離れない。
映画がうまい 誰だこの映画を作ったのは とっても素晴らしい
映画館で泣かなかったのに、運転中じわじわ泣けてきた、余韻がすごい映画です。
私は嫌いじゃないけど恋愛映画はあんまり見ない、選択肢にはあまり出てこないタイプなのですが
星5!!といえるレベルでイイ映画でした。
映画に限らず、漫画も何もかも恋愛系もバトルもなんにせよ
簡単に泣かせるには死がいちばん手っ取り早いと思っているので、その死をどう扱って話を持っていくかって言うのが重要だと思うのですが
それがうまかったなーと。 展開はありきたりで予想がつくんだけど、俳優の演技と監督の場面場面の魅せ方がむちゃくちゃ上手だったって感じです。
個人的に映画がうまい!!(?)と思った感想なのですが、起承転結がすごく綺麗。嫌なシーン、不要なシーンが個人的にはひとつもないと思うくらい綺麗でした。
窓の外を見て、何を考えてたの。と須藤が言ったら、「夢みたいなことを考えてた」という須藤。
そこで二人が須藤の家の中に入るシーンがある。きっと「これが夢みたいなこと」であるんだろうなと察したところ。
私(視聴者)が知らないだけで、映画にあったあの中学生の場面以外にもきっとこの二人はすっごい中学生の時に色々話したんだろうな~と
最後の自転車のシーンや、どんな大人になりたいか等話してるところで思いました。
それを見たかったと思うと同時に、それは無粋だとも思った。でもなんだかそれがすごく素敵なことだなぁと。
二人のベッドルームのときに、人工肛門の音。須藤は泣きそうになりながら、「ごめんね止められないの」となるが、青砥は「そんなのいいんだ」と抱きしめるシーン。あまりにも「愛」でした。
最後の畳み掛け。最初に場面が戻り、12月20日ってそういうことか!になったあとの訃報。
青砥「(須藤が死んだと聴いた直後のびっくりした顔)」私「まあ展開的にそうよな」
→須藤妹「青砥さんにも連絡しようかと思ったんですけど、姉が誰にも言うなって言ったから、悩んでしまって」青砥「(信じられない顔で部屋を見渡す)」私「まあそうよな」
→青砥「(居酒屋で薬師丸ひろ子のメイン・テーマを聞きながら泣くシーン)」私「まあそうなるな」
→エンドロール:私「あれ、なんか泣けてきた」の、時間差。
全く青砥と同じだった。じわじわとした悲しみを侵食するように植え付けてくるというのはすごいと思った。
すべてのタイミングが良いも悪いも凄くよかったストーリーなのだなと。
きっと須藤がDV旦那に熱をあげているとき、年下の男に貢いでるときに青砥と再会しても、おそらく青砥も結婚していたし、お互いこういう関係にはならなかった…んじゃないか…?
だから私は最後に須藤は亡くなってしまったけれど、多分全てがこのタイミングでなければいけなかったのだろうと思いますね。
癌が全身に転移してそのまま亡くなった話でも、あのプロポーズした日に
癌の転移が見つかったんだっていうのは、青砥も須藤も悪いわけじゃないけど
もし転移を聞いたあとだったとしても、多分青砥プロポーズしてたんじゃないかなぁと。
病気を受け入れてくれる、昔好きだった、汚い自分全てを今だって受け入れてくれる男が
夢のようで、好きで、怖ろしくもあり、とてつもなく愛おしく
須藤にとって思い出の再生と続きだったのだろうと切なくなりました。
以下、簡単なあらすじ解説(ガッツリネタバレ)
・主人公、青砥(あおと)が朝起きて、ニュースを見ているシーン。今日から12月、という言葉にカレンダーをめくる青砥。12月20日に丸をしてある。
・青砥、おそらく働いてるところは製本工場?そこの兄ちゃんやおじさん、おばさんたちとも仲が良い青砥。
・仕事から帰ってくると、家に青砥の息子らしい若い兄ちゃんが。マンションの保証人のサインを貰いにどうやら来る。
・どうやら青砥は母さんはゼクシィを買って再婚を考えているらしい。青砥は離婚しているっぽい。
・12月20日に丸をしてある。息子がそれに気がついて、なにこれ?ってなる。
・場面が変わって胃カメラでデキモノみたいなのが見つかる青砥。そのデキモノを調べるのに、大体は大丈夫だろうけど、万一ってこともあるから。と検査することに。
・その検診センターの売店で働く須藤という女。青砥がご飯を買おうとして、もしかして須藤?と再会。ふたりは中学の同級生。なんならその隣にまた女の同級生。青砥が「なにこれ、同窓会?」と笑う。
・シフト交代だったらしく、須藤は裏へ戻っていくのを見た青砥は、待合室で須藤を待つ。そのまま一緒に公園へ。どうやら須藤は中学の時に引っ越しして、色々あって地元に戻ってきたらしい。
・二人でお互い近況話し合ったりしよう、とお互い定期的に会うことに。
・ほぼ毎週のようにとある焼き鳥屋で会う。その焼き鳥屋で流れてた曲を口ずさみ、「これ、なんて曲だっけ?」ゆっくり歌い出す須藤。「確か〇〇が文化祭で歌ってたやつだよな?」と二人でハミング。焼き鳥屋の店主が「薬師丸ひろ子」とだけいい、二人でそうだ!となって、店主がそれからよくふたりを気にかけてくれる。
・が、とある日予約をしていなかったため入れず、どこも断られ、須藤がうちで飲もうと言うが青砥は「男女だからそれはダメだろ」と言う。しかし須藤は「ぶっちゃけお金が無い。毎週飲みに行くのはしんどいから、家で飲みたい、というのを聞き、青砥は折れて須藤の家に向かう。
・過去話。須藤は引っ越したあと、どうやら結婚して、その男が金持ちだがろくでもない、けど須藤はその男が大好きで、ベタ惚れで、でも若くして亡くなった。
・そのあと須藤は銀行で働いていたが、そこに来る美容師の年下の男に貢ぎ始めてしまう。最終的には銀行の稼ぎだけでは物足りず、バイトもしても足りず、貯蓄に手を付け、亡くなった旦那の家を売り、ほぼ全部その美容師の男にお金をあげたらしい。
・そしてちょっとのお金で地元に戻ってきたとのこと。
・青砥も青砥で5年前に離婚したこと、離婚後アル中になってしまったこと、でも「離婚でアル中ってださくないか?」って笑えるくらいには復活してることと、それに対して「ださい!」っていう須藤。
・そして実は須藤も大腸にポリープがあることを告白。検査結果は青砥と同日で、その日の夜にどうだったか話そう。となる。青砥が須藤に「俺はなにもなかった、お前はどうだったんだ?今日遅かったな」と言うと
『妹に会っていた。手術になったら、親族のサインが必要だから』と。
・須藤、手術へ。抗がん剤治療も進みつつ、青砥といい感じになり、付き合うことに。入院中、三日月のネックレスをプレゼントして、喜ぶ須藤。
・しかし退院して人工肛門を取り付けて、なんとも言えない顔の須藤。青砥とスーパーに出かけるが、「臭くない?私トイレに…」と頻繁に匂いを気にする須藤。「別に臭くないけど…」ってなる青砥。
・誕生日、12月20日はどこへ行きたい?温泉旅行とかもいい、個室についてる露天風呂だったらこれ(人工肛門)も気にならないだろ?という青砥に、「退院したてで、今は少しずつ日常を取り戻してて、旅行とか大きなことは考えれない。から、来年に行こう、来年の12月20日に、温泉旅行」という須藤。
・須藤入院中に青砥は須藤妹にあっていて、そこで付き合ってるとか色々で祝福してくれる須藤妹。
・そんな感じで日にちが経ち、もう少しで須藤の誕生日12月20日。「どこでご飯食べに行く?銀座?」という青砥。「そんな銀座なんて。池袋とかでいいよ」という須藤。「じゃあ買い物とか、俺にだってなんか(金を払わせるような祝い事を)させてくれよ。アクセサリーとかはどうだ?」「ネックレスで十分嬉しい、1つでいい、これがいい」「じゃあ、指輪とか…」でプロポーズをする青砥。一緒にいたいんだ、これから先、という青砥に須藤は「それだけは言っちゃいかん。それだけはダメ。もう出てけ、顔も見たくない」という須藤。
・青砥は色々俺のことが本当にどうでもいいのか?とか色々聴いて、そのたびに須藤は「どうでもいい、もう会いたくない。」と顔を合わせない。
・「お前は約束を破るか?」と言われて「(ここ重要なのに忘れた!無言だったか、破らないって言ったか…)」に、青砥が「1年後の温泉旅行、行こう。どこがいいかな、お前の体調が良ければ新幹線に乗って熱海でもいい」と言って、「熱海は、行ったことがない」の言葉を最後に、青砥が家を出ていくシーンに。
・そこから最初に戻って「12月20日に丸をしてある青砥のカレンダーをアップの構図」最初に繋がる。
・ぶー、というスマホの着信がなる。急いでメッセージを開くと、ただの広告。継に映し出されたのは、その須藤と最後に別れてからもずっと送り続けたであろう須藤と青砥のメッセージ。もちろん須藤からの返事はなく、ずーっと青砥がひとりで須藤にメッセージを送っていた。
・メールが来て、あと予約のお日にちまで1週間です、という熱海の宿から。仕事中、今日は飲みに行くぞ~とみんなでこそこそわいわい、昼休み中も熱海のことを調べていたところ、職場のひとから「そういえば須藤さん亡くなったらしいよ」と。
・青砥急いで須藤の家に向かって(多分早退)たまたま窓を開けてる須藤妹と出くわす。「二ヶ月前に亡くなった」「葬式は親族だけにしろと言われてた」「青砥さんにも連絡しようかと思ったんですけど、姉が誰にも言うなって言ったから、悩んでしまって」「青砥さん呼んでこようかって言ったら、合わせる顔がないと言っていた」「『青砥、あれからちゃんと胃カメラと大腸検診行ってるかなあ』が最期の言葉だった」という妹。その間、青砥はまるで信じられないという顔で部屋を見渡す。
・そのあとに須藤と通ってた焼き鳥屋に行き、店主に「久々だな」と言われ、なんとその焼き鳥屋で職場の兄ちゃんの昇進祝い。ちょっと青砥は席を立ち、いつもの須藤と一緒にいた席に座り、薬師丸ひろ子の「メイン・テーマ」が流れ、それを聞いた青砥が泣きはじめ、どんどんと店主が薬師丸ひろ子の音楽のボリュームを上げていき、周りの音がどんどん霞み、場面は青砥の泣き声と音楽だけになり、エンドロール。
また、随所随所で二人が中学の時に想い合うようなシーンが差し込まれる。
須藤は家庭環境が良くなく、直接的ないじめはなかったが「須藤母が他に男作って出ていった」「最近団地を須藤母が徘徊している、男は年下だったから捨てられたんだ」と噂と立てられひそひそされ、須藤は孤立したりなどのシーンも色々挿入された。あと青砥が須藤に告白して、「青砥がダメなんじゃなくて、みんなに対してそういう気持ちにはなれない」「私は一人で行きていくんだ」と中学の須藤は言っていたり。
また、青砥の母が認知症で、途中亡くなってお葬式で元嫁が来たり、須藤も参列していたり。
他にも同級生たちが出てきたりします。みんないい人たちです。
年下の美容師くんが須藤に会いに来てたりといろいろありましたが、だいたい大まかなストーリーはこんな感じ。
泣くとかいうより、心に穴が空いたというより
もっとズッ……とした鉛のようなものを心につけた気分でした。
田舎の同級生と居酒屋で
日曜日にイオンシネマで
堺雅人がNHK朝番組に出ていて観たいなと
監督が劇団の先輩だとか話していたような
彼は九州の進学高校の出身で
大学で演劇にはまり役者になったのだと
田舎の進学校出身 大学で映画に目覚めたオラ
勝手に共通点
半沢直樹とかVIVANTは観ていないが
真田丸は毎週欠かさず観ていた
あとはゴールデンスランバー
オラの中での邦画ベスト10に入るのだ
本作では会社の昼休みのシーンの乗りツッコミ
彼のこれが観たかった 間がよくかなり高度
あと ひとりやもめのルーティン描写
PERFECT DAYSっぽくてこれも大好きだ
田舎の同級生と居酒屋で飲んで
親の介護とか転職 こどもの進路 離婚
身の上話を聞いているようで妙に心地よい
あと誰かと誰かがくっついたとか ゴシップ…
葉子のあだ名がハコとかいいなぁ
歳を重ねるのも悪くないとしみじみと思う
朝倉かすみの原作本も読みたいと思った
平場の月って上弦の月とかそういうたぐいかと
特別でない くらいの意味らしい なるほど
脇役陣スゴく贅沢 成田凌はまり役
大森南朋の使い方はもったいないような…
でんでんは超リアル工場オヤジ
スマホエピソードはさすが
黒田大輔 松岡依都美とか激シブ
安藤玉恵 塩見三省も
これだけの実力者たちをまとめられる監督の力量
あ 吉瀬美智子もいた
劇中でポイントになる曲
オラの最近のプレイリストに入っているので嬉し
南佳孝バージョンもあって
アンサーソングみたいになっているのだ
あ オラのリストにはセーラ一服と機関銃も…
終了後はまたまた公園で缶ビール×2と自作弁当
さすがに外飲みは今年もう最後
本作の主人公も弁当を自分でつくっていたな
オラはおかずは冷凍とか出来合いばかりだ
相変わらずいい休日
久々に邦画で刺さった。しかもかなり深く。
50歳、(場所は違えど)癌経験ありの私には刺さりすぎた。
平場の意味がわからず調べてみたら、ごく日常的な場所や人々、とのこと。なるほどなーとしみじみ納得してしまった。
特別なエリートやセレブでもなく、印刷工場や病院の売店で働く2人。
親の介護があったり、検診に引っかかって検査結果をドキドキしながら待ったり、昔の同級生と居酒屋で集まってワイワイ飲んだり…いろんな人たちがいろんな場所で経験している日常と同じ生活。
そんな日々の中で偶然出会った2人、あーもー幸せになってほしかった。
なんであのピースサインで気づかなかったんだよー!と叫びたくなる。
不安に押しつぶされながら、たった1人で検査結果を聞いたんだろうなと思うと泣ける。
ワガママなんかじゃないから、相手に自分をさらけ出してほしかった。弱音をはいてほしかった。でも、受け入れてくれると分かってるから、負担になりたくなかったんだろうな、とも思う。
なんとも切ない。
ふたりで温泉に行ってほしかったなぁ。
ん〜〜微妙。
50代離婚経験独り者。きっと刺さりまくる映画と思いハンカチを握り1人鑑賞。
1番気になったのは須藤葉子像。予告編でも若干気になっていたのですが、言葉遣いや仕草が違和感有りまくり。略奪婚からの死別。そして年下の男性に貢ぐ。もっと女性としての可愛らしい部分も有るのでしょ?いくら同級生とはいえ青砥に対する接し方に、もう少し柔らかい部分が見えた方が自然なのでは?と感じました。ふとい。というより、かたい。かな?
月を見てた時の何を考えてた?(これを聞く方も聞く方だが)の応えも、あのセリフは無いわ〜。でした。
原作を読んでいれば少し違った感想になったかもです。
毎日を大切に生きる
毎日を大切に生きなくちゃ…
と、思わせてもらいました
現実的な描写に、生々しさを感じました
でも、2人の関係はそんな事を感じさせない
彼女の生き様、葛藤を感じさせる
病院のシーン
こんな映画こそ、最後まで感動的に2人で…
でも、最後は2人別々の時間を過ごす
そこが、また現実的
彼女の心の、治療の頑張りに、心打たれました
本当は彼と一緒に時間を過ごして欲しかったけど、
そうしなかったのが、このお話の感慨深いところなんでしょうね
50代にはささるかも(ツラい)
映画の公開を知り、原作読んでからの鑑賞。
淡い中学時代の恋。
再会したその人と恋に落ちるけど。。。
あの時つきあっていたら?
もっと早く再会していたなら?
これからの人生、もっと貴方といたかった。
井川遥の表情、話し方などがとても良かった。
*****
先日、大学時代の友人に10年ぶりぐらいに会った時、既に亡くなっている同級生がいる事を知った。50代以上ともなると、この作品のような事もあり得ると、涙が出た。
*****
♪愛ってよくわからないけど傷つく感じが素敵〜20年も生きてきたのにね♪
薬師丸ひろ子「メイン・テーマ」は、ひろ子ちゃん二十歳の時の主演映画&主題歌かつ野村宏伸デビュー作!早見優「夏色のナンシー」など、50代には懐かしいヒットソングの数々。
星野源の歌が普段はちょっと苦手なのだが、エンディングの曲はこの映画にあっていて、すごく良かった。
「間」や余白がいい
予告編を見たあと、星野源の主題歌を聴き、なぜかこれは映画館で観なければと思い、遅ればせながら鑑賞。
この作品は中学の同級生が再会することを描いているが、そのシーンの中で、自分が中学時代を過ごした地元が出てくることや、未だに自分も地元の友人に会うと男女ともに名字を呼び捨てで呼び合うことに妙に感傷・シンクロした。
個人的な話はさておき、この映画は「間」と余白がよかった。
・主人公の母が亡くなった葬式で前妻に会い、須藤がハンカチを渡した後、主人公が須藤をどう紹介するかの間
・主人公が須藤にプロポーズをする際、須藤がおそらく検査結果を伝えようとしたのを遮り、自身がプロポーズした「間」の悪さ
⇒須藤にとって、「大切な人に病状を伝えなきゃ」から「自分が好きな人に夫として弱る姿を見せたくない」に変わった?この順番が違ったら、いき違うことはなかったのかと想像したり。
そのほか、
・須藤は乙女心のほかに自身も死別を経験している分、星野源の歌詞にでてくる「間違った優しさ」で太く、会わないことを選択したのかな
・再検査のピースは、大丈夫だったではなく、再発(2度目)を指していたのかな
・須藤は母や自分を憎んでいたからこそ、前夫との子どもを望まなかったのかな
などなど、映画を観終わった後も余白の考察にふけり、そして星野源の主題歌を聴きまた泣きそうになる。
自転車の二人乗りは同じモノに共に乗るという点で恋愛のような象徴だったかなと思うと(須藤の初恋は青砥、再会後は当初恥ずかしいと思ってた)、グッズのキーホルダーを買えばよかったなと思う今日この頃。
泣けます
回想のシーンで出てくる若い頃の役者さんたちのキャラクターと、大人になった2人に共通点を感じ、芯が通っていて違和感がなかったです。
少しでも感情移入した登場人物が死ぬのは、やはり悲しいので、大分泣けました。
2回目で深まる、すれ違いの切なさ
1回目は観終わった後の強い余韻……言い換えると“食らった”。
2回目は登場人物が抱えている痛みや、感情の深さがより鮮明に見えた。
別れ話のシーンでは、何かを言おうとした須藤が、青砥のプロポーズを前にそのまま飲み込んだように感じた。
あの時、彼は何を言おうとしたのか——
すれ違っていく様が胸に刺さる。
そして、塩見さん演じる焼き鳥屋の大将。
語りすぎず、踏み込みすぎず、ただあたたかく見守ってくれる大人の存在がこの映画に落ち着きと救いを与えている。
快気祝いのサービスや、1年ぶりに来店した青砥に立ち上がって声をかける姿が、2回目ではより印象的だった。
エンドロールの星野源の曲も、物語をそっと引き立てる。
曲と映像まで含めて、一つの余韻として完成された映画だと思う。
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