平場の月のレビュー・感想・評価
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歳を重ねてまた観たい映画
この作品を観るにはまだ自分は青すぎると痛感しました。映像はとてもリアルで誰かの人生を見ている気分にさせられます。変な伏線もなく、難しい話もないのにシンプルとは違う印象でした。物語の内容は自分自身が年を重ねた時により深く観ることができるのかなと楽しみになりました。
大人の切ない物語
4.5にしようか迷ったが、夢中で見れたので5.0
リアルだけど
後半が辛い。
ゆっくりまったりと展開する大人のぶきっちょな恋愛は身につまされて切なく楽しませて貰った。特に洋服にふれる井川遥を後ろから間合いを詰めて、愛情表現をじっとりと迫るシーンは大人の匂いがプンプンして艶っぽかった。しかし後半の山場、井川遥のVサインから後のクドさと堺雅人の鈍感さには感心しない。ラスト近く、妹役の中村ゆりとのシーンの堺雅人の目を剥いた過剰演技はクド過ぎる。居酒屋での号泣シーンやいやに物分かりのよい店主・塩見三省の存在が臭過ぎる。脚本家の責任か、演出家の責任なのか。この監督は「花束みたいな恋をした」も「片思い世界」もそうだったが、途中から無理に主人公を追い詰めて芝居をさせていると思う。端から見てそんなの普通はないでしょう、というシチュエーションだと思うのだが、監督はそれまでの流れから、このエキセントリックな展開はドラマティックと思っているのだろうか?井川遥とその少女時代の女優が見事だっただけに残念だ。
あの頃の彼ならば
数ヶ月前映画館で広告を観て鑑賞。
原作未読。
主人公と同年代です。
初めて異性を意識し始める「あの頃」、誰もが思い出に抱えている経験が時を経て甘切ない思い出に変わる。
その思い出は心の中に小さな種となる。
どこにでもあるような日常。
幼なじみや、職場の人との交流。
心を揺さぶられる事件もなく、日々が過ぎてゆく。
青砥とハコは、時を経て心の中の種が芽を出し花を咲かそうとしていた。ハコの病魔に負けることなく、確実に育っていたその花は、ちょっとしたハコの変化に躊躇した青砥の判断に、花開く事無く終わりを告げることとなる。
彼女を1年待つ、と言う大人の判断が大きな後悔となる。
母親のようになるまいと思いつつも、母親のように生きて来たハコ。
真面目に生きていこうとしているが、息子は若い頃の自分そのものである青砥。
そんな自分を許せないハコ。
許す許さないでは無く、その自分を受け入れるんだと言う青砥。
想いはすれ違い、大人になった自分が邪魔をする。
あの頃、ハコの両親の大喧嘩を目の当たりにした青砥は、咄嗟に逃げ出したハコをどこまでも追いかける。
諦めることを知らずにずっとどこまでも。
そして、ハコの本心を聞き出した。
あの頃の青砥ならば、あの頃の様に自分の想いのままを行動できていたなら、結果は変わっていたのだろうか。
「太い」と周りから思われているハコ。
最後まで会いたい気持ちを抑え、12月20日をひたすら待っていた彼女は、「太い」女性なのだろうか。
僕にはすがる思いで日々生きながらえようとしていた「か弱い」女性が本当の彼女なのだろうと思う。会いたいと素直に言い出せない、臆病なハコ。
愛ってよくわからないけど傷つく感じが素敵。
笑っちゃう涙の止め方も知らない。
20年も生きて来たのにね。
その倍以上生きても、相変わらず止め方はわからない大人は多い。
なんだかなぁ…
病気や過去の苦しみを抱えているからといって、
まわりの人にどんな態度を取っても許されるわけではないはず…と、最近さまざまな作品を観ながら感じています。
本人にどんな意図があるにせよ、大切な人に対してさえ心ない言葉や態度を向けてしまう——あまつさえ相手の気持ちに向き合おうとしない。
それは本当に“愛”と呼べるのか。
作品を観ながら、そんなことを考えさせられました。
私自身、複雑な家庭環境で育ったからこそ、人とのつながりを丁寧に大切にしたいという思いが強くあります。
その視点から見ると、須藤(井川遥)が選んだ結論には共感できませんでした。そっけない態度も一貫していたものの、
内面の葛藤がもう少し描かれていれば、さらに理解が深まったと思います。
過去のシーンもいくつか挿入されていましたが、現在の行動につながる伏線としてはやや弱く感じました。
それでも、堺雅人さんと井川遥さんの演技は本当にリアルで、
まるで私生活をそっと覗き見しているような臨場感があり、強く引き込まれました。
一言でいえば閉塞感が残る。そんな作品です。 私は主人公たちより少し...
綺麗な作品
大人の恋愛がリアル
何気ない日常にありうるかもしれないお話。
愛ってよくわからないけど、傷つく感じが素敵
年齢的にドンピシャで
心揺さぶられ、涙が止まらなかった
50歳、人生のひと区切り。中学高校から30年以上の時が過ぎている。私もあなたも、みんなそれぞれの人生で様々なものを背負い、それなりに険しい道を歩んで生きてきた。もうここまで来てしまうと、将来が見渡せたあの頃のような平場には戻れない。その哀愁と切なさ
自分は歳を重ねているんだけれど、しばらく眠っていた青春時代の自分がふとした出会いで瞬間的に蘇る。昔からの友ことは苗字で読んだり、お前って言ったりね。でも服装は全身ユニクロ、家具はニトリで生活感がありながら、今風の言葉遣いが何ともアンバランスで。繊細で絶妙な人物とセリフの描写にすごく没入できた
「それ、言ったらあかんやつ。」
背を向けた須藤の言葉
それに対する青砥の深い優しさ
自分が傷ついても、好きな人がいたらまた恋愛したい。
でもね、現実(迫り来る自分の死)を考えると何事もにも億劫になり、健康第一なんて口にしたりする。それでも、どうなっても好きな人と一緒になりたい。燃え盛る太陽ではなく、静かに照らす月明かりの様な蒼く燃える炎。貫き通す太い思い。それが大人の恋愛
青砥のクシャクシャの笑顔と涙
大切な人の皺を、愛しいと思える自分でありたい。
愛ってよくわからないけど…
リアルな日常だが心温まる物語
あっさりとベタベタ
50代の恋愛とは儚いもの
映画:平場の月 総合点2(ストーリー2、感情移入0)
50代の恋愛とは儚いものであると感じさせる映画だった。
中学生の時に初恋だった相手が、故郷に訳ありで戻ってきて、偶然な出会い、久々に居酒屋に行き、親密になるにつれてお互いの事情を知り合い、少しずつ互いの隙間を埋めてあげようとするふたりの存在が描かれている。若いころの自分と重ね合わせて、これからは平凡な人生で年老いていくのかをお互いに感じる心の隙間がある。お互いのことを考えて精一杯過ごそうと行動する中年の男女、互いに気を使い合う純な感じがありながら、ストーリーは進んでいき、ラストシーンはどうなるのだろうかと少し不安に観ていた。私の評価は低めにしたが、現実をしっかり描けているのは良かったと思う。私も50歳で考えてしまう映画だった。
自転車の二人乗りがふたりの一番の幸せ
非現実的なことを考えてしまった。もしもここが心だけで生きられる世界なら二人には永遠の日々があったはずだと。あの現実が悔しくてたまらないのだ。
学生時代の恋心というものは、甘酸っぱい想い出として記憶に残されるだけだと思っていたけれど、再燃することもあるんだな。それぞれの歩んできた人生がそのタイミングを与えてくれたのかもしれない。人生捨てたもんじゃないな。
青砥があの曲を聴きながら、あまりにも唐突にやってきた現実を、涙を流しながら受け止めていくのがとてもよかった。それがまわりの客に分からないよう音量を上げる店主のさりげない優しさも沁みた。
青砥は月を見上げてこれからも生きていくのだろう。いつかまた会えたら自転車を二人乗りしていつまでも笑っていてほしい。
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