劇場公開日 2025年11月14日

平場の月のレビュー・感想・評価

全385件中、41~60件目を表示

4.0優しさの機敏と温度差

2025年11月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

癒される

50代は人生の折り返し地点。
結婚をして子育てが終わり今度は親の介護問題、そして自分の健康問題が襲ってくる。
私は独身だが、介護問題があった。

人生は幸と不幸がシーソーに乗って自分の意思とは関係なく動いている。
バランスなんかない。
幸せばかりの時もあれば、不幸の連続もある。
それでも今までの経験でなんとか乗り越えたり
してきた。
自暴自棄になったこともある。
50代になれば、殆どの人がそんな経験をしてきたであると思う。

この作品の主人公の堺雅人演じる青砥は、実に明朗である。
50を超えて離婚をして一人暮らし。
印刷工場に勤務。
職場の人間関係は良好である。
人生の失敗は多数あるも、前向きである。

中学生の時の同級生須藤との偶然の再会。
井川遥演じる須藤はどこか過去を引きずり、他人に本心を打ち明けない。相手との距離感を大事にするタイプだ。過去の経験がそうさせているのが、言うに及ばずである。

50代で中学時代の友人と語り合えるのは、幸せである。リアルな視点だとあまり無いと思う。
私にはない。
青砥とその友人達は中学時代の距離感は変わらない。変わったのは立ち位置と人生のライフステージである。
同級生達との会話。
時間の経過と自分の心境。
作品は時系列をクロスさせて演出されていた。

青砥との再会で、ぎこちなさを感じるものの、互助会的な飲み会で、徐々に惹かれていく須藤。
だけど晴れやかではない。

須藤の強がりの裏側にある哀しみは、作品のラストに、辛さを飲み込む優しさとして表現されていた。
ともすると、青砥の優しさは視界狭い優しさにも感じる。
違和感を感じた似合わない「お前」呼び。
一方通行的な思い。

須藤は全てを理解してたのではないか。
同じ時代を生きた「戦友」
共有が生んだ「友情」
少し感情が先走る青砥のくすぐったい「優しさ」
全てに応えられない事を。

須藤の心の深い場所にある優しさが、少しの時間だけ幸せの時を過ごせた。

ラストシーンで、焼き鳥屋の塩見三省演じる児玉が、何も言わずに、音楽のボリュームを上げる。唐突もなく終わった青砥と須藤へのさりげない優しさのレクイエムかもしれない。
この作品は男女で違う解釈に分かれると感じた。
心の機微と優しさを感じる作品であった。

コメントする (0件)
共感した! 11件)
makoto

3.5小説を読むほうがジンワリくると思います

2025年11月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

ドキドキ

堺さん演じる「あおと」普通の中年男性がとても良かった。子育てが終わった50代以上の世代向け映画でしょうか。小説を読んで自分なりのイメージで世界観を味わう方が向いているお話しだと思いました。井川さん演じる「すどう」の中年女性が直面する、独り暮らし・働くこと・病後の生活・中年の恋などがとてもリアルに表現されています。 共感できるところが多くて、感動より納得してしまいました。 エンディングでは泣いている方もいらっしゃいましたが、自分は冷静に見終わりました。 若い世代の方の感想が聞いてみたくもなりました。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
LORI

4.5空回りする玉恵

2025年11月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 4件)
野川新栄

4.0ひたすら待ち続ける男+ドッグ君

2025年11月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

癒される

テレビドラマなどで、若い普通のサラリーマンやOLが、都内のだだっ広いマンションに住んでいることが多い中、身の丈に合ったアパートや家に住み、仕事に取り組む姿を含む生活の日常を丁寧に描き、自転車の二人乗りが冒険になる慎ましやかな恋愛模様が心に染みわたりました。
ただ、癌の治療中の恋人をおよそ1年間、誰からも情報を探ろうともせずにひたすら約束のその日を待ち続けている男の有り様が理解できず腑に落ちませんでした。原作からしてそのようなのですが、何かもう少しエピソードがあって納得させてほしかったです。こういう思いは、この1年位の中で「秒速5センチメートル(実写版)」の彼女をひたすら待ち続け、ご丁寧に約束の日に約束の場所に赴く主人公や海水浴場の浜辺に錆びて動けなくなった友達のはずのロボット君をおよそ9ケ月もの間放って置いたドッグ君(「ロボットドリームス」)にも感じたことで、なにか空寒い気持ちになってしまったのも事実です。それは、自分もまた何もしない男の一人であることを自覚した上で抱いた感情でした。

主役の二人をはじめ俳優陣はみんな良かったし、特に、ヒロインの同僚かつ同窓生役の安藤玉恵の演技は、娘に疎まれる程の底意地の悪さや嫉妬深さが滲み出ていてよかったですが、興収を度外視すれば、もっと華の無い地味な役者に主役二人を充てた作品も観てみたいと思いました。

コメントする 1件)
共感した! 4件)
giantsteps

5.040代以上は…

2025年11月28日
iPhoneアプリから投稿

40代以上は必見!国民の義務です😅

コメントする (0件)
共感した! 4件)
藤原

5.0感動した

2025年11月28日
スマートフォンから投稿

心が暖かくなり、感動した良いえいがでした。2時間、あっという間に過ぎました。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
マロン

4.5泣きました 切ないストーリー

2025年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

中学時代の初恋相手と、紆余曲折を経てお互いフリーな立場になった50代で再会した男女の恋愛を描かれていた。もどかしくもありキュンとなるシーンもあり、でもやっぱり泣ける映画でした。

主演のお二人はもちろん、脇を固める役者さんがそれぞれにいい味が出ているし、引きこまれていきました。

大腸がんで亡くなるというストーリーから、いっしょに観た妻に健康診断に行って、と言われました笑

コメントする (0件)
共感した! 5件)
かずじー

4.0忘れられぬ呪い

2025年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 7件)
windploof

3.5静かな夜に滲む涙

2025年11月27日
iPhoneアプリから投稿

映画『平場の月』は、派手な演出や大きな起伏がない分、登場人物の心の襞を丁寧に掬い取った作品です。
その静かな世界観の中で、とりわけ胸を打ったのが、堺雅人が居酒屋カウンターで涙をこぼすシーンでした。

あの瞬間は、ただ感情を爆発させる涙ではなく、
言葉にできなかった想いや、日々の小さな後悔、
「どうすることもできないもの」を抱えてきた時間が、
ふとした拍子に溢れ出したような“静かな崩れ方”でした。

周囲の喧噪の中でひとり、
誰にも気づかれないように泣くその姿は、
観客の心にそっと寄り添うように沁みてきます。

この映画が伝えようとしているのは、
「大切なものはいつも言葉にならず、
気づけば手からすり抜けている」という残酷さと、
それでも人はまた誰かを想して歩いていく、という温かさ。

派手さはないけれど、
生きることの静かな重さと優しさを
深く感じさせてくれる一本でした。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
椛沢和征

3.5自然体

2025年11月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 4件)
alias

3.0アラフィフのラブストーリー

2025年11月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

淡々と物語が進んでいき、主人公と同世代ながら、なかなか物語に入って行けませんでした。
最後は想定内の結末でしたが、その終わりがあまりに唐突で、あっけなかったです。
もうひと山あればよかったと思いました。
堺雅人さんと井川遥さんなので、演技は素晴らしかったです。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
あめあめ

4.5最初で最後の恋物語

2025年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

普通の堺雅人さんがいい。初老とも言える年齢で、健康診断の要検査に戸惑ってしまうごく普通のおっさんがよく似合う、半沢や真田もいいけどね。
井川遥さんも素敵です。いろいろあって故郷に戻った50女の須藤。貯金もあまり無く仕事はパート、古い賃貸アパートで最低限の質素な暮らし。目立たずやがて一人で死ぬことだけを考えているような女性を元祖癒し系(?)がその柔らかな表情は少しだけにして、無表情ぶっきらぼうメインで演じています。
そんな二人が何十年かぶりに出会って、少しずつ距離を縮めていく物語。
お互い惹かれあっているのはわかっていたのに、語り合って自転車でふざけあった時もあったのに何故あと一歩近づけなかったのか。置かれた環境を憎悪し殻に閉じこもったままの幼い日の須藤が痛々しい
世の中、成功者の姿は大きく見えてしまうけど、大半の人間は新聞やテレビで取り上げられる彼らとは無縁の生活を送っています。そんな平場にも月は輝く。たとえわずかな間でも。
あとの出演者では塩見三省さんの存在感がダントツ。ご自身のお体のこともあってか、ほとんど動かない役なのだけれど場の雰囲気を一気に持って行ってしまいます。
人生後半戦を生きる多くの人に見てほしい。つらいシーンもあるけれどね。

コメントする (0件)
共感した! 12件)
お悩み姫

3.0共感できず、モヤモヤ

2025年11月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

学生時代の2人だけのとあるシーンの行動の意味や、須藤の一方的な決断など、理解できないことが多かった。モヤモヤを解消したくて原作を読んだが、結局分からないまま。
同じ年頃、親問題、病歴など、自分は青砥や須藤と共通することが多いので、感情移入して涙止まらないかなーと、期待しすぎてしまったのかもしれない。
それにしても、でんでんさん、原作通りでグッジョブですね。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
monm

5.0互助会的恋愛映画

2025年11月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

大人の恋愛映画を観たくて、鑑賞しました。
そして、ド真ん中に命中しました。

第4コーナーを廻りきろうとする アラフィフ になると、病気も非現実的な障壁ではなく、
化粧っけのない女性も、等身大な世界観から、とてもリアルな"アラフィフ恋愛映画"は、純文学小説のようでした。

12/20 は、僕と誕生日が同じなのが、ちょっぴり嬉しかった。

利尻昆布の鍋を食べてみたくなった。

「おまえ あの時 何考えていた?」の"おまえ"って とても深いと思いました。

この映画を観たら、本作とは反対の"もうひとつの道"を歩んだ男を演じる萩原健一さんを「恋文(1985年)」で感じて欲しい

コメントする 1件)
共感した! 22件)
YAS!

4.0予定調和ではあるけれど

2025年11月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
邦画好き

2.5映画に何をもとめるか…

2025年11月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
やん

4.5月はいつも二人を見ていた

2025年11月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

癒される

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 1件)
共感した! 9件)
マロン

5.0家族の影響

2025年11月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ドキドキ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 10件)
君が夢

4.0「歩まなかった」人生と「歩めなかった」人生と。

2025年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は2年前に既読。
朝倉かすみ作品は何冊か読んでいるが、
どれも癖のある、やや屈折した人が登場する。
この原作の小説もそうだ。

ホントは、見に行くつもりはなかった。
映画「国宝」見て以来、
「小説を先に読み、高く評価をした作品は映画化しても見ないほうがいい」という
自身への教訓を強化したからだ。(「国宝」はせめて映画からみるべきだった)。

それでも見に行くことにしたのは、
今年映画館で何度も見せられた予告編のせいだ。

いつもはスーツ姿でパリッとした印象が強いのに、
堺雅人と井川遥がファストファッションで醸し出す空気感(演技力ともいう)。

そして、浮かんだ感情を消そうとする表情している井川遥。
人の良さと真面目だけが取り柄の普通の人をしている堺雅人。

彼と彼女がこの小説をベースとしてどんな物語を紡ぐのか。
この映画は見るべきだ。
  ●
  ●
  ●
(以下ネタバレ)
  ●
  ●
  ●
覗き見る感じではない。
焼き鳥屋や須藤の部屋で二人の横に座り
二人のこれまでの身の上をただ黙ってうんうんと聞いているような感じ。
(これは小説を読んでいるときも感じたこと)

夫婦別れ、DV、略奪婚、後先考えない散財、
子供との冷たい関係、家と仕事場の往復…。
人間、長く生きていたら、いろいろあるよね。

二人は年齢と人生経験を重ねた分、
互いに慰めも説教じみたことも言わない優しさと
受け付けない強さを身につけた。

そんな突然始まった互助会的な時間。

このまま老いを迎えるのか…とうっすらと感じていたときに、
互助会的な時間の中で互いに感じていった幸福の予感。

しかし、青砥は理解していなかった。
須藤がいった「青砥は、なんかちょうどいい」が
須藤の生きる【心情】で【信条】であることを理解できなかった。
月のアクセサリーひとつ分の好意が、
須藤にとって最高で十分過ぎる愛情であることを理解できなかった。

ただ、「夢みたいなことだよ」「夢みたいなことをね、ちょっと」と
月を見ていた須藤の心を信じた。

だから、1年後の12/20だった。

もし須藤が12/20も生きていたら、
須藤は考え方も生き方も変えたかもしれない。

これは恋愛物語なんだろうか。というより自分は恋愛映画の範疇には入れたくない。
自分にとっては人を理解する大切さと難しさを描いた映画だった。
  ●
理解する・・・でいえば、
二人だけが知る(&創り上げた)二人の関係を、
須藤の妹も同級生もコンビニ同僚のうみちゃんもわかっていなかった。

ただひとりだけわかっていた人がいる。

それは焼き鳥屋のおやじだ。
(小説には出てこないこのおやじを配置したのは、脚本家はすごいわ)

おやじは二人のこれまでの身の上や病気のことをただ黙ってうんうんと聞いていた。
同情やわかったふりをすることなく、
退院祝いに焼き鳥をサービスで出す程度の態度は示すだけでただ聞いていた。

だから、全てを知って黙って何一つ口を挟まず音楽のボリュームを上げた。
そんな人の優しさを表現する映画でもあった。

追記>
小説で読後に感じた「それでも青砥は2年間は最高に幸福だった」は、
この映画では感じなかった。

あと、初恋がらみの部分やラストの自転車二人乗りは余計なものに感じた。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
リュウジ

5.0誰かが一緒にいてくれるって本当に大事だ

2025年11月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
kenshuchu
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。