劇場公開日 2025年11月14日

平場の月のレビュー・感想・評価

全385件中、221~240件目を表示

3.5ラストの堺雅人に心を持っていかれた。『平場の月』圧巻。

2025年11月18日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

本作は、50代前半のバツイチ男女の恋愛を描いた静かなドラマ。
印刷会社で働く青砥を堺雅人、病院の売店でパートをする須藤を井川遥が演じ、彼らの周囲にいる人物たちも、どこか身近に感じられるような描写で丁寧に作り込まれている。

須藤の住む昭和の雰囲気漂う木造アパート、青砥の一戸建て、2人が訪れる商店街の焼鳥屋など、舞台設定は「ごく普通の日常」をリアルに切り取ったもの。
登場人物たちも魅力的で、須藤の同僚・海ちゃん(安藤玉惠)は噂好きで「人の不幸は蜜の味」タイプの典型的なキャラとして存在感を放つ。
焼鳥屋の寡黙だが心遣いの深い大将を演じる塩見三省、中学時代の同級生役の大森南朋・宇野祥平、印刷会社の年配の同僚を演じるでんでんなど、脇役も多いが、その一人ひとりがしっかりと輪郭をもって心に残る。土井監督の演出力の高さを改めて感じた。

土井監督は「いま、会いにゆきます」「花束みたいな恋をした」「片思い世界」などでも、“幸せな時間の喪失”“大切な人は永遠ではない”といったテーマを繰り返し描いている。本作もその流れを継いでおり、ある程度ストーリーの方向性が読めてしまったのはやや残念だった。

物語は終始静かに、淡々と進む。
偶然の再会から始まり、2人の穏やかで幸せな時間。
その中で、青砥が須藤にプレゼントを贈ろうとアクセサリー売り場を訪れるシーンがある。高価な品に思わず「高っ!」と驚き、青砥が選んだのは〈月のシルエットにダイヤがきらめくミニマルで洗練されたネックレス〉。
その後に指輪まで買おうとする青砥に、須藤が優しく言う。
「これがいいんだよ。これ一つがいいんだよ」
50代という人生経験を重ねた2人が、どこか10代の恋の延長のように心を通わせていく姿が微笑ましい。

そして、須藤のがんが発覚してからも、物語は派手に煽ることなく静かに進んでいく。感情がじわりと滲み出るような作りだ。
そして迎えるラスト(ネタバレなので言えない)――詳細は伏せるが、堺雅人の渾身の演技が一気に炸裂し、胸に迫る場面だった。こういうのも土井監督の特徴。
鑑賞後は、日々の中にある小さな「良いこと」も「悪いこと」も、すべてが少し愛おしく思える作品だった。

物語の展開がある程度予測できてしまう点は惜しかった。
しかし、多くの人物が登場しながらもキャスティングと俳優陣の演技力によって、一人ひとりの個性がしっかり際立ち、物語に厚みを与えていた。また、舞台設定が「地元感」に満ちており、日常に寄り添うようなリアリティを生み出しているので、多くの人々が共感できる作品だと感じる。
鑑賞後には、日々を丁寧に生きたくなるような、静かで温かい余韻が残る映画だった。
以上

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leo

4.0井川遥の魅力!!

2025年11月18日
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カワイイ

予告編の堺雅人・井川遥の2人と星野源の主題歌の醸す空気が何とも切なく、この2~3か月予告編を観るたびに期待を大きく膨らませて来た作品だった。

【物語】
青砥健将(堺雅人)は、離婚後に地元へ戻り、印刷会社に再就職して一人で淡々と暮らしていた。あるとき検査で行った病院で、売店で働く中学時代の初恋相手須藤葉子(井川遥)と再会する。須藤もまた夫との死別などの過去を抱えながらも、今は地元に戻り一人で暮らしているという。

互いに苦い人生経験を重ね、今は独り身の二人は、何度か会って話すうちに何十年もの時間を取り戻すかのように、心を寄り添わせて行くのだが・・・

【感想】
膨らみ切った期待に100%応えてくれたかと問われると、「そこまででもなかったかな」というのが正直な感想。
でも、ガッカリというほどではない。

良かった点から言うと、やはり井川遥が良かった。これは100%期待どおり。
俺が持っている彼女のイメージは柔らかい、優しい女性だが、本作の須藤は少し違う。作品中のセリフでは「太い」と表現されるが、どこか肝の据わった、強い女性だ。いや、弱さも内在しているが、強さを装っている女性と言うのが正確かも知れない。
そんな須藤を演じる井川遥がとても魅力的だった。

期待通りでなかった点は、「大人のラブストーリー」を期待したわけだが、宣伝のセリフなどからも大人だからこそ思いを伝えることに躊躇する、もどかしさみたいな展開なのかと思っていたが、くっつくまで意外とあっさり! それと前半のクライマックスとも言える“ラブシーン”が今ひとつだった。過激なラブシーンを期待していたという意味ではなく、逆にくどいと感じた。 端的に言うと、キレイに撮れてないというのが俺の感想。二人がもう若くないというのが現実かも知れないけれど、それならそれなりの撮り方が有るだろうと思うのだ、映画なんだから。

もう一つ、予告編で「吉瀬美智子も出てるんだ」と楽しみにしていたのに、「予告編が全て」くらいの出番しかなかったこと。これはホントにガッカリポイント!
それにしても、元妻が吉瀬美智子で今カノが井川遥って、イマイチさえない男なのに青砥は恵まれ過ぎ(笑)

ということで、不満なところも有ったけど、ラストの赤丸の付いたカレンダーにはぐっと来た。 40代以上の層なら、過大な期待をせずに観れば十分楽しめると思う。

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泣き虫オヤジ

4.0ネタバレです

2025年11月18日
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泣ける

悲しい

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1100円

5.0大人だから

2025年11月17日
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癒される

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一条葉月

4.5相手を気遣うそっとした優しさに涙。

2025年11月17日
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パートナーとの離婚や死別を経験して地元に戻った2人の男女が偶然の再会を果たすところから始まる今作。

正直、訳ありげに振る舞う女性に時を経て恋をする男性が主人公の、お涙頂戴ものラブストーリーなのかなと思いきや、これが良かった。

それは2人がもういい歳をした大人で、仕事もルーティン化、新しいことを始めるのも億劫という中で出会って、距離を縮める過程が大人の妙味を感じたからだ。

どこまでも相手の健康を気遣う、その向こう側に見える相手のことを想う気持ちを感じられる余白をとことん残す、上質な一作でした。

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てつ

4.0彼女が示した愛情に涙

2025年11月17日
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メインテーマに献杯

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ちゆう

4.0生き留まり…

2025年11月17日
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主題歌について、堺雅人さんがインタビューで言ってました。YouTubeで「いきどまり」を改めて聴くと、確かにそう言うこと。星野源さん、凄い! 名曲ですが、歌詞がネタバレになるので、聴くのは映画鑑賞後がいいかも。

原作小説は未読。
妻と別れ、地元で再就職した青砥と、夫と死別し、地元に戻った須藤。二人の再会で始まる、大人の恋愛物語。日常に起きる「あるある」的な喜びと痛みが、丁寧に描かれています。

青砥の立場から言えば、“何故?”。
須藤の立場から言えば、中学時代から持ち続けている強い “信念” 。カレンダーの印は心の支えと思われ、とても切ない気持ちになります。

観終わったあと、隣の席に相方が居る。今の自分の幸せを再認識させてくれる、そんな余韻の残る作品でした。

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つもろう☆

4.5井川遥の存在感!!!

2025年11月17日
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市丸よん

3.5恋した人が遠くに行ってしまったら

2025年11月17日
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話自体はめっちゃ穏やかかつよくある感じ
演者が普通の演技がうますぎてキャラクターも立ってるのにめっちゃ普通に感じちゃう
涙腺は緩むけど号泣はしない感じ
元カノが亡くなる経験があったから感情移入できたけど
なければめっちゃ演技が上手い映画な感想かな

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シモヤン

3.5同じ月を見つめる二人の思いは?

2025年11月17日
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笑える

悲しい

幸せ

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セイコウウドク

2.5配役に違和感

2025年11月17日
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単純

堺雅人さんは嘗ての人気ドラマから演技が過剰になり、台詞回し発声、感情表現が大袈裟になったように思います。
この作品には不向きに思えます。
ご本人は演技力に自信があるのでしょうが
計算した強かさが透けて見えて、笑顔の奥の目は笑いを感じなく、涙も同じ様相
個性の強い共演者には反応しても
演技過剰気味に演出まで過剰に思え感情移入できませんでした。
井川遥さんとは不釣り合いのように

若い方の受け入れ感は解りませんが、同年代の方々も自分達とは違う他人事の物語として鑑賞しているように思えました。
期待したほどの観客動員はあるのでしょうか…。

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てんみん

5.0夢みたいなこと

2025年11月17日
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知的

幸せ

いいね!大人のラブストーリー。はじまりは、中学の初恋。ストーリー展開が、絶妙に良い。会話が大人。オシャレすぎる。ラストは、感涙必至。人生の喜びと空しさが、ひしひしと伝わってくる。後悔しないように生きることは、難しい。

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DnaH

4.0平場の月

2025年11月17日
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短いフレーズの井川さんのセリフが、ブツ刺さりました。
でんでんさんの、湯豆腐のシーンのセリフが、これまた刺さりました。
原作を知らないので、作家さんのセンスなのか、製作陣のセンスなのか、お見事です。
良作でした。
少し違和感があったのは、堺さんがニヤけ顔にしか見えなくて。
これは、私個人の問題です。
塩見さん、その為の配役だったんですね。

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映画館難民

4.5艶っぽく色気のある映画

2025年11月17日
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悲しい

幸せ

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あさ

4.040〜50代あるある

2025年11月17日
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「月」は満ち欠けや登ったり沈んだりするさまから、人生そのものと、恋愛ってダブルミーニングかな……

原作未読ですが、予告編からも併せて、そんな予想をしながら鑑賞。

40〜50代あるあるな日常が繰り広げられ、少し心がざわつく。
母親の認知症と介護、離婚、死別、転職などなど。
途中でヒロインの手術の話になってから、ラストまでの全展開が読めてしまい意外性はカケラもなかったが、自然にお互いを求め合ってしまうあたりの演出と演技はよかった。
特に焼き鳥屋のマスター(塩見三省)と主人公の、店のカウンターでのラストシーンは秀逸。

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コージィ日本犬

3.0息止まり、生き留まり

2025年11月17日
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uz

3.550代

2025年11月17日
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若者のl綺麗な恋ではなく、残りの人生のパートナーを考えるストーリー。
長年連れ添った夫婦の話だったらもっと現実味が出るのだろうが、美男美女の50代ではちょっと想定しづらいかな。

薬師丸ひろ子のメインテーマはときめいた。
印刷工場のおっちゃん(でんでん)、おばちゃん(鬼奴)、コンビニのおばちゃん、焼き鳥屋の大将とかは身近な生活の一コマって感じ。

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Miya-n

4.0メインテーマとあの頃

2025年11月17日
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脇役が豪華なのに嫌味がなく、泣かせ場所もうまい。最後の歌も包み込むよう。平凡な庶民の愛情物語を穏やかにあたたかく描いており、鑑賞中も良い作品と実感できました。

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コバキ

3.0もう少し歳を重ねれば

2025年11月17日
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もう少し歳を重ねれば、深く刺さったんだろうなって思う。

堺雅人さんが独立して久しぶりの映画、それが観たかったから全然それはそれで、演劇でも観たいなぁ。

井川遥さんをすごく褒めてる方々が多い。
確かに魅力的です。
が、正直芸がないなって思いました。
内面の魅力の才能とルックスだけの演技が最大に活かされる時期は、10代〜20代前半までかなと。
今の若手俳優で、かっこいい、かわいいって言う要素が大きいという理由で仕事が来てる方々と演技のレベルが変わらない。
大人の魅力はあるにせよ。

最終的には人間力が問われる。
なんて言う言葉もあるし、もちろん間違ってないけど、それはやはり技術を積み重ねて深めてこそ、人間力が爆発的に伝染するんだと思う。
ルックスと内面的な魅力が、とある世代や男性たちに刺さった結果の評価なのかなと思います。
タレント俳優を超えられてないのは、日本の芸能界が俳優や映画・演劇を支配してきた結果なんだろうなと…

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魚

3.0手を振ったら振り返してくれる相手がいる幸せ

2025年11月17日
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悲しい

幸せ

全くの私的な好みの話ですが…、私は堺雅人氏のことが苦手のようです…。
映画『ハチミツとクローバー』で初めて見た時から、ニヤニヤしていて○○い…な印象でしたが、本作で苦手を確信しました。(特に終盤が難しかったです…)
手を振ったら振り返してくれる相手がいる幸せ。その相手を失った時の喪失感。
人生のどこかで別のルートを選べたかも…という、夢にもならないような想い。
とても切ないお話でした。

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