「井川遥は、主演女優賞級の演技。リアルで静かな演技こそ評価されていいと思う。」平場の月 mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
井川遥は、主演女優賞級の演技。リアルで静かな演技こそ評価されていいと思う。
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井川遥が、アラフィフの女性をリアルに演じていて、なかなか良かった。強い(というか強くありたい)女性を切なく、生真面目な演技で素晴らしかった。色気より、そんな毅然としているところが胸を打つ。熱演というような派手さはないが、しっかりした演技で、主演女優賞ものだと思う。(このようなリアルで静かな演技こそ評価されていいと私は思う。派手な演技を評価しやすいけれど、そうじゃないと思う)
しっかり葉子(井川遥の役)が生きていた。
堺雅人もいつも通り受けの演技で良かったけど、ラストの泣きの演技はもっと自然の方が良かったかな、と思う。
監督の土井裕泰は、こういう素朴で人の温もりを感じさせるドラマ(映画)はうまいなあと思う。
シナリオは、向井康介。
先日の「愚か者の身分」も良かったが、今回もいいシナリオだった。セリフに無駄がなく(説明的なセリフは皆無)、構成力がある。
今回は、回想シーンがうまく挿入されていた。たびたび挿入される回想シーンは、話を進むごとにまるで謎解きのようにラストには二人の心を通わせた中学時代(楽しそうに自転車の二人乗りをしている)の回想シーンで終わる。
青砥の涙のシーンで終わらずに中学生の時に二人乗りをしてるシーンで終わるのは、そこが二人の原点だったからか。
あと、飲み屋の主人役の塩見三省が、いい味を出していた。ぜひ塩見三省に助演男優賞を!
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