「月はいつも二人を見ていた」平場の月 マロンさんの映画レビュー(感想・評価)
月はいつも二人を見ていた
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人生の過酷さに比例して滲み出る葉子の強い美しさ。中学生にもかかわらず、青砥はそんな葉子にどうしようもなく惹かれていた。
若い頃も50を過ぎた今も、青砥は運命に翻弄される葉子を必死で助け支えようとする。
昔も今も二人の立ち位置は基本的に同じなのだ。
青砥の葉子への態度は素直で自然体で力みもなく、そこも変わらない。
葉子の孤高の魅力は言うまでもないのだが、青砥の柔らかい包容力も全く負けてない。
堺雅人さんと井川遥さんの配役がぴったり。
そして基本的に脇役陣含めみな素直な性質で
、世界観が統一されている。
最初のシーン、再会した直後葉子は驚くほどすんなり青砥に互助会を提案する。無意識に離れ難くなったのかも…。
それはラストの中学時代の二人を見て頷けた。
恋愛感情と同時にソウルメイト的なものも伝わってきたから。
各々の時間を経てやっと人生が重なったのに運命は容赦ない。年齢を重ねて自覚する己の弱さ、狡さ、優しさ、寂しさが押し寄せて耐え難い切なさに襲われる。
二人を照らす優しい月の光と「メインテーマ」、心がギューッとなった。
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