「次の一歩を」平場の月 KQさんの映画レビュー(感想・評価)
次の一歩を
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中年期に降りかかる家庭問題・健康問題の苦悩を抱えた二人が再開し、互いを必要としていく。2度目の青春などという甘酸っぱいものではなく、先読みのできる大人だから現実を考える。覚悟を決めた青砥とそこに甘えてはいけないと独りを選ぼうとする須藤。それでも心では月を眺めて夢のような未来を望む…
須藤の家庭環境の特異さや中学時代の2人の特別な交流は映画ならではだが、大人の2人のやり取りは簡素で真実味があった。それだけに最後の青砥の慟哭への見せ方はよかった。ただ全体的に胸に迫るというより頭で捉える映画で終わってしまった印象。
願わくば、青砥の悲しみで映画を終わらせるのではなく次の一歩を見せてほしかった。だって救いがないじゃないか…。救いを見出すとすれば、ボリュームをあげた大将の優しさだろうか。優しい人は必ずいるという希望なのだろうか…
それにしても塩見三省の役どころはズルい。
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