「そうなのだろうか?」平場の月 mr.buonoさんの映画レビュー(感想・評価)
そうなのだろうか?
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中学生時代の初恋の二人は、今は別々の人生を歩みそれぞれ一人で暮らしている。そんな二人が50歳になって偶然再会する。青砥(堺雅人)と須藤(井川遥)の二人は静かに距離を縮めながら恋に堕ちていくが、須藤は癌が発症して亡くなってしまう。ストーリー的には目新しくはないが、金持ちではなく質素でごく普通の日常的なスチュエーションの中で大人の二人が距離を縮めていく過程は心に沁みて、中学生時代の彼女を思い浮かべてしまった。それはともかく、癌が発覚し自分の死を意識すると別れ(絶縁)を切り出してしまうストーリーにしたのはナゼだろうか?現実世界では、大人であれば愛する相手のことを想えば最期まで頼ることでお互いに納得して死を受入れるのではないのか?作品上のストーリーとして相手への思いやりや日本人的な美学を表現したのかも知れないが、リアルな世界感の中で死に直面した二人の哀しみや刹那さと向き合い全うして行く時間を表現した方が現実的な重みが伝わると思った。それとも、ラストシーンでの青砥の哀しみや悔しさに充ちた表情によって、黙って亡くなってしまうことを反面教師として描いたのだろうか?
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