「同じ月を見つめる二人の思いは?」平場の月 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
同じ月を見つめる二人の思いは?
妻と別れた青砥と、夫と死別した須藤が、故郷で何十年ぶりに再会し、親交を深めていく。生活疲れが顔に出ている須藤は、今の姿を青砥にだけは見られたくなかったのだろう。それでも何度も会ううちに、一緒に過ごす時間が大切なものになっていく。しかし、二人の時間は長くは続かない。弱っている自分を見られたくない須藤と、それでも側にいたい青砥の気持ちは、中学時代と変わっていない。カレンダーの日付に付いた◯印。二人は会わなくても、その日に再会することを願っていたことが分かる。須藤と一緒に過ごした居酒屋で、薬師丸ひろ子のメインテーマを聴きながら号泣する青砥を見守るベンさん(塩見三省)は、そっと有線のボリュームを上げる。
美しい物語だが、自分だったらあれほど泣けないし、互助会の距離を縮めようとは思わない。(実際に井川遥が目の前にいたら別だが)母親のことを軽蔑していたのに、須藤の結婚は妻子ある男性との不倫の末のようだし、夫の死後は連れ子との関係は希薄。若い男に貢いで貯金を使い果たし、そしてその男も去って行く。こんなヤバい女に惹かれる青砥も病んでいる。(本当に井川遥だったら別だが)青砥は典型的な男でアホだ。妻はそんな青砥に愛想を尽かして、別の男に走ったのだろう。
原作は未読。小説では二人の気持ちが丁寧に描かれているのだろう。観てから読むことにして、青砥の気持ちを理解することにしよう。オマケだが、出演者が豪華過ぎて元が取れるか心配になった。
原作読んだ私も青砥がどうしてあそこまで入れ上げるかちょっとわからないところもあります。原作では青砥は別のお見合いの話を断っているのです。だから映画では二人の中学生時代のエピソードを原作より膨らませています。あれだけ共同の秘密があれば30年後に会ったときもガッツリいくかもしれませんね。
共感ありがとうございます。
井川さんだから成り立ってる部分は確かにありますね。だから離れたいという彼女の気持ちも分かります、汚い部分を見せたくない、恥ずかしい!が強いんでしょうね。
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