「【”私に、画を描く力を与えてくれた厳しくも優しき人。”今作は漫画家になりたい若き女性と型破りな画の先生との長き師弟関係の変遷を描いた作品である。大泉洋さん、ヤッパリ良い俳優だな!】」かくかくしかじか NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”私に、画を描く力を与えてくれた厳しくも優しき人。”今作は漫画家になりたい若き女性と型破りな画の先生との長き師弟関係の変遷を描いた作品である。大泉洋さん、ヤッパリ良い俳優だな!】
■漫画家志望の女性高生、林明子(永野芽郁)は美大を目指し、同級生(見上愛)から日髙先生(大泉洋)が始動する絵画教室に入る。
軽ーい、気持ちで入った絵画教室だったが、日髙先生の指導がマア、凄かったのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・前半は、コミカルなタッチで描かれて行く。特に林明子の、能天気な両親(大森南朋&MEGUMI)が常に娘の絵を褒める姿が良いし、明子もその言葉に乗って図に乗って行くが、その鼻っ柱を日髙先生に打ち砕かれるのである。クスクス。
・日髙先生が竹刀でを片手に指導するシーンもコミカルに描かれている。人によっては嫌悪感を持つ方もいるかもしれないな、とも思ったが先生は体罰は加えない。ちょっと、口が悪すぎるけどね。けれども、林明子のお腹が痛いという嘘を信じて、遠くのバス停までおんぶして送ってあげる姿や、昼食の度にお茶を上げている姿を見ると、私は気にならなかったな。
・明子は、目出度く金沢の美大に合格するが、入学後はキャンパスライフを楽しみ、ダラダラ過ごし画をキチンと描こうとしない。すると掛かって来る日髙先生からの電話。可笑しい。日髙先生が、明子に目を掛けている事と、怠け癖がある事を気付いているんだろうな。
・日髙先生は”二人展をやろう”と言いながら、宮崎から遥々と金沢まで来て明子の家に泊まったりする。”皆で呑もう!”と”百年の孤独”を持って来るも、結局ボトルはそのままだったり、明子は自分を気遣う恩師への想いと後悔が、少しづつ溜まって行くのである。
・そして、明子はずっと言えなかった”漫画家になりたい!”と言う思いを末期がんに罹った先生に思い切って言うシーン。先生は背中を向け絵を描きながら”そうか、頑張れよ。”と言うのである。先生、何となく分かっていたのではないかな。明子の下宿には多数の少女漫画があったしね。
・明子は、見事に少女漫画雑誌の懸賞に入選し、徐々に漫画家として名を上げていく中、先生の存在を忘れかけた頃に掛かって来た一本の電話。そして、先生の絵画教室で生徒達が集まって先生の事を話すシーンはちょっと沁みたな。
特に、病が進んで声が出ない先生が、絵画教室の元ヤンキーでその後若手画家になった少年の展覧会に行った時に、少年が観衆の前で絵を描く事になった時に先生が手招きして掠れた声で言った言葉“描け・・。”の言葉のお陰で画が掛けたと話すシーンかな。
<明子が、漫画家として成功した背景には、日髙先生の”描け。何度でも、何枚でも描け!”と言う教えにより、知らず知らずのうちにデッサン力が磨かれて行ったのではないかな、とも思ったな。
今作は、漫画家になりたい女性と型破りな画の先生との長き師弟関係の変遷を描いたチョイと沁みる作品なのである。>
共感ありがとうございます。
原作は読まれたんでしょうか?主人公以外にも金沢の彼氏とも接点があったり、僕のヒーローアカデミア?の漫画家らしい弟子も出て来て、やはり凄い先生、画塾だと思います。
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