フライト・リスクのレビュー・感想・評価
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マーク・ウォールバーグの怪演が見もの
本命の「ウィキッド ふたりの魔女」の前に時間があったので、上映時間の都合のよかった本作をチョイス。意外にも客入りはそこまで悪くはなく、 B級作品となめていたのですが、思いのほか楽しめました。
ストーリーは、ある事件の重要参考人のウィンストンをアラスカで確保し、ニューヨークまで航空輸送することになった保安官補のハリスが、現地のベテランパイロット・ダリルの操縦するプロペラ機で飛び立ったが、ダリルには秘密があり、アラスカ山脈の上空をフライト中の3人は、思わぬアクシデントに巻き込まれていくというもの。
尺のほとんどが狭い機内での3人の会話劇という、典型的なワンシチュエーションサスペンスですが、単純におもしろかったです。小型プロペラ機内の狭い場所でどうやって時間を稼ぐのかと思ったのですが、ダリルの恐怖、ハリスの過去、事件の真相、機内のアクション、操縦士不在の緊迫感など、さまざまな要素を詰め込んでおり、間延びすることはありません。
中でも、ダリルのヤバさ全開の恐怖が、本作の大きな牽引力になっています。スタンガンも、結束バンドも、手錠さえも、彼の脅威を抑え込めず、この拭い去れない恐怖が、最後まで程よい緊張感を与えています。これに対するハリスの活躍もなかなかのもので、初めて握る操縦桿に恐怖と不安を覚えながらも、その合間に推理を巡らせて真相に迫るなど、孤軍奮闘ぶりが光ります。
道中の機体のトラブルがほぼなく、そこはちょっと物足りなく思いますが、あわや墜落や激突という場面はなかなかスリリングでよかったです。ラストの手に汗握るランディングも、よいクライマックスシーンとなっています。キャラの背景や事件のその後ももう少し知りたい気もしますが、本作においてそれはおまけのようなもの。観せたいのはフライト中のアクションだと思うので、そこにきっちり割り切った脚本は潔いと感じます。
内容も映像も観せたい部分に注力し、それらをテンポよく描き、90分という短めの尺でまとめているため、最後まで楽しく観ていられます。ツッコミどころももちろんありますが、それを考えさせない勢いのある作品に仕上がっていると思います。
キャストは、マーク・ウォールバーグ、ミシェル・ドッカリー、トファー・グレイスら。マーク・ウォールバーグの怪演が見ものです。
ハゲの必要あり?
ハラハラドキドキがずっと続いて楽しめました
もっとB級感いっぱいかと思っていたらとても楽しめました。
登場人物ほぼ3人、せまい飛行機の中というワンシュチュエーションなのに、最後の最後までずっと緊張感がありました。
この作品ではなんと言ってもマーク・ウォールバーグ!
見た目からやばい笑
やばい見た目だけじゃなくて、ひたすらしぶといし、表情も言う事も全てやばい。
狙われる証人のウィンストンのこわがりっぷりも納得でしかなかったです。
そんなサイコな役のマーク・ウォールバーグがとても良かったと思います。
殺し屋、連邦保安官、輸送される証人、情報漏れ、黒幕というよくあるストーリーで目新しいものはなかったけど、どんどん進むストーリーで退屈する事なく最後まで楽しめました。
こういう作品が大好きな私は大満足です。
飛行機を操縦できるのは殺し屋のダリルしかいないのに拘束って普通はそこでどうするかの迷いがあるんじゃない?とか、ツッコミどころはいくつかありましたけど。
ストーリーには関係ないけど、マーク・ウォールバーグがあの髪型にする必要はあったのかなとは思います。
インパクト大だったから良かったのかもです。
サイゼリヤ
古今東西「設定」が面白い映画というのは
出オチとの戦いであると思っていて
話が進むにつれ、宣伝を見てこちらが期待したものから減点方式で評価されるのはこの手の映画の宿命であると思う
つまり100点以上は出ないようになっていてこの映画も例外ではない
わりと些細な演出ミスや間延びが入るだけでゴリゴリ点数は削られていき、大概の作品は結局見終わって見れば50点位、予算や規模感、新人監督の力量不足でそれ以下になるのもザラだと思う
本作においてはあらゆるアプローチが的確で設定が持つ面白さを最大化出来ていると思った
展開の順序、真相の出し方、時間、登場人物の演技テンション、視線、舞台の大きさ、レイアウト、3人の立ち位置、環境音、被写界深度等々
全てが面白さに直結していて見事だったし、それらが分散的に存在しているのではなくそれぞれが横断的に絡み合いながらある着実にある一点に向かっていく強固なツル植物のようであった
明らかに低予算映画ではあるのだがそれが逆にサスペンスを助長していたとも思うし、そのおかげでスペクタクルシーンにはちゃんと必要なお金を潤沢にかけれたのではないかなと思う
というか思い出してほしいのが、安っぽさを感じるものがそのまま不安感に繋がるようになっているとも思ってて、飛行機の大きさも内装の簡素さもドラマとの兼ね合いを考えてめちゃくちゃ計算されてると思う
暴力演出もどれも痛そうで苦しそうで流石メルギブ
まとめると絶対に100点以上が出ない作りの映画で史上初の100点が出たということでした
見終わったら飛ぶ前から最初から撃ち殺せやとも思わなくもないけど
見てる最中は観客は真相知らない訳なので不問とす
定番の題材で、まあ、それなりに楽しめます
タフネスVSタフネス
確かなキャスト、確かな監督のはずが、あまりにも凡庸な作品
【イントロダクション】
小型セスナ機内でワケアリの登場人物達が織りなす攻防を描いたシチュエーション・スリラー。主人公達を襲う謎の人物を『テッド』(2012)、『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)のマーク・ウォールバーグが演じる。監督は、俳優・監督両方のキャリアにおいて成功を収めた大ベテラン、メル・ギブソン。脚本にジャレッド・ローゼンバーグ。
【ストーリー】
マドリン・ハリス保安官補(ミシェル・ドッカリー)は、ある大物犯罪者の会計士をしていた重要参考人ウィンストン(トファー・グレイス)をアラスカのモーテルで確保する。ウィンストンに裁判で証言させる為、マドリンは彼を極秘でニューヨークまで機密輸送する事になる。小型セスナに搭乗したマドリン達は、陽気なパイロットであるダリル・ブース(マーク・ウォールバーグ)の操縦で飛び立つ。
フライトは極めて順調なはずだった。しかし、ウィンストンが前方座席の足下に発見したダリルの身分証の顔写真は、目の前に居るパイロットとは似ても似つかない別人だった。彼は、ウィンストンに裁判で証言させない為に雇われた殺し屋だったのだ。
やがて、マドリンとウィンストンは謎の男との攻防やセスナの操縦、燃料の残量問題といった様々なトラブルに見舞われながら、目的地であるニューヨークへ向かわねばならなくなる。
【感想】
本作を一言で表すなら、《テレビ東京の『午後のロードショー』でたまにやっている、凡庸なタイプのスリラー映画》だろう。何もない休日に、ふとTVを点けてやっていたら、「小型セスナという密室空間でのシチュエーション・スリラーか。主演がマーク・ウォールバーグだし、とりあえず観てみるか!」となるような作品。で、観終わった後「まぁ、普通かな。点数どうしようかな?タダで観られたし、3.5くらいでいいか!」となる事請け合いな、特に毒にも薬にもならないタイプの作品なのだ。
間違っても、映画館で一般鑑賞料金2,000円を払ってまで観るような作品ではない。タイトルは『FLIGHT RISK“飛行の危険”』だが、この作品に一般鑑賞料金2,000円を支払う事こそがリスクだ(私は会員料金1,300円での鑑賞)。というか、危うく私の意識が墜落しそうになったわ!
私はどれも未鑑賞だが、メル・ギブソンって『ブレイブハート』(1995)や『アポカリプト』(2006)、『ハクソー・リッジ』(2016)といった硬派な印象の作品を手掛けるタイプの監督ではなかったのか?
それにしても、本作でマーク・ウォールバーグが演じた謎の刺客、若い頃ならメル・ギブソン本人が演じていてもおかしくないようなキャラだったな。
ようやく話を作品に向けるが、ありとあらゆる要素が教科書的であり、予告編で見せた以上のものが特にない。
着陸問題やエンジントラブル、燃料の残量といった様々な問題に直面する極限の状況下での、犯人に「操縦させる/させない」という駆け引きを期待していただけに、通話による操縦指南によってマドリンがアッサリと問題をクリアしてしまう展開にはガッカリした。
マドリン達を襲うダリル・ブース(偽)も、服役経験のある(どちらかと言うと)同性愛者的な凶悪犯といった以上の情報が無く、本名すら判明しない。
マーク・ウォールバーグのサイコな演技や頭頂部を剃り上げた役作りは、流石はスター俳優と言った所ではあるのだが…。時に不適な笑みを浮かべ、時に狂気に満ちた険しい表情で襲い掛かってくる謎の男は不気味であるが、だからこそ、彼に最後の操縦をさせる/させないの心理戦を期待したのだが。
マドリンとウィンストンの極限の状況を潜り抜けた戦友的な関係性も、テンプレート通りでイマイチ魅力に欠ける。また、序盤のウィンストンのお喋りなキャラが鬱陶しく、中盤以降の事情やマドリンを救う行い等ではリカバリーし切れていない。
ウィンストンの輸送を漏洩した黒幕を暴く展開等も、登場人物の少なさから怪しい人物はすぐに絞られてしまい、謎解きとしての面白味も皆無。
唯一の救いは、91分という上映時間のコンパクトさだろう。しかし、もっと幾らでも盛り上げる事は出来たはずだし、脚本の練り込み不足感は否めない。繰り返しになるが、今や決して安くはない鑑賞料金を払ってまで観る価値のある作品だとは思えなかった。
ほとんど3人の会話と争い
女性保安官補のハリスは、事件の重要参考人・ウィンストンを、アラスカからニューヨークまで移送するため、まず、アラスカのべセルからアンカレッジへ向かうアラスカ山脈越えのセスナに乗った。離陸し乱気流で揺れは有ったが、パイロット・ダリルの腕前もあって、順風満帆なフライトになるかに思えた。一方、後部座席につながれたウィンストンは、足もとにパイロットライセンスが落ちているのを見つけた。そのライセンスの顔写真は、いま飛行機を操縦しているダリルとは全くの別人で・・・セスナは無事アンカレッジへ到着出来るのか、という話。
ほとんどセスナの中での3人の会話と争い(暴力)なんだけど、みんな秘密を持ってて、それが徐々に明らかになるストーリーは面白かった。
パイロットのダリルは何者?ハリス保安官補はかつて何をやらかした?重要参考人はどれだけ金持ってる?
と???が湧くが、ちゃんと伏線回収されたのでスッキリ。
パイロット役のマーク・ウォールバーグの悪人ぶりが素晴らしかったのと、ハリス保安官補役のミシェル・ドッカリーが強かったのが印象に残った。
ハリスと管制官の会話も面白かった。
アラスカ山脈の雪景色は美しかった。
最後の最後まで諦めないダリルにハラハラ
メル・ギブソンさん出演してません
bold&baldなMウォールバーグ
曲者ばかりのフライト
よりによってアラスカ何処もかしこも雪山、しかもセスナ機ですか、逃げ場の無いシチュエーション
無線で話す人達は顔や表情が見えないので皆怪しく思えてしまいました
狭い中での所有物の管理が相当アマアマでしたが、お二人ともさすがはプロ、危機管理能力は高かった
予告で殆ど流れていたのでおおよそ見当はつきましたが、一難去ってまた一難息つくヒマなくなかなかスリリングでした
やはり飛行機一番ムズいのは〇〇だった
アカデミー賞の喧騒を離れて、アラスカくんだりでセスナ機を飛ばす映画ってどうなの
投票母体が俳優であるアカデミー会員は、受賞者が白人ばかりだと批判された翌年には、忖度して黒人を選ぶというような暗黙の了解が存在する。偶然だろうが、今年は「我の強いアメリカ人がロシア人につれなくされる」という政局を象徴するような話が作品賞を取ったが……
さて、オスカーなんぞとは無関係、埒外の本作。俳優は3人で、無線、携帯でやりとりする向こう側のドラマは映像省略、観客に想像、補完させ、物損はセスナ機だけで済ませるという、制作的に非常にコスパが良い。そして、けっこう楽しませる。
なにより会話の妙で、生き死にの切迫した状況でも皮肉や冗談を言い合うのはアメリカならでは。上空、眼下の単調な景色に飽きると「文明が恋しい」なんて台詞があったり、拘束されたウォルバーグがチビリそうになると「パンツにポロック作品ができる」や皮肉たっぷりに「操縦士をお探しか?」など、サイコ調でまくし立てる。
出演を即決したというウォルバーグ。高額なギャラだとしても、ハゲヅラで憤死する悪役をよく引き受けたものだと感心するが、そこはメル•ギブソン監督との関係性があるのだろうか。
大型旅客機の航空パニックものに及ばないものの、ショボいセスナ機内の話だけで充分迫力はあったし面白く観たが、スケール的にはどうだろう、けっこう来年あたり、テレ東の昼のロードショーでやってたりして……
最大の驚きポイントを先に見せちゃダメ
まあまあ楽しめるB級作品。メル・ギブソン監督の手腕が発揮されていたかというと、どうなのかなぁ。
セスナ機の無線を通じて外部の音声、環境音などが耳に入ってくる。緊急通報司令室のやりとりだけで起きていることを想像する映画『ギルティ』のアイデアをオマージュしたと思うが、そつなく作品に組み込まれている。
殺し屋、捜査官、マフィアに狙われている元会計士。セスナ機内のワンシチュエーションだが、マーク・ウォルバーグ力で、会話自体が面白い。
お約束の危機連発と、溜飲の下がるラストまで飽きることなく無事着地。
残念なのは、最大の驚きポイントである見事な『オヤジハゲ』が、予告編・ポスターで全開であること。ちゃんと隠しましょうね。
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