フライト・リスクのレビュー・感想・評価
全65件中、41~60件目を表示
確かなキャスト、確かな監督のはずが、あまりにも凡庸な作品
【イントロダクション】
小型セスナ機内でワケアリの登場人物達が織りなす攻防を描いたシチュエーション・スリラー。主人公達を襲う謎の人物を『テッド』(2012)、『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)のマーク・ウォールバーグが演じる。監督は、俳優・監督両方のキャリアにおいて成功を収めた大ベテラン、メル・ギブソン。脚本にジャレッド・ローゼンバーグ。
【ストーリー】
マドリン・ハリス保安官補(ミシェル・ドッカリー)は、ある大物犯罪者の会計士をしていた重要参考人ウィンストン(トファー・グレイス)をアラスカのモーテルで確保する。ウィンストンに裁判で証言させる為、マドリンは彼を極秘でニューヨークまで機密輸送する事になる。小型セスナに搭乗したマドリン達は、陽気なパイロットであるダリル・ブース(マーク・ウォールバーグ)の操縦で飛び立つ。
フライトは極めて順調なはずだった。しかし、ウィンストンが前方座席の足下に発見したダリルの身分証の顔写真は、目の前に居るパイロットとは似ても似つかない別人だった。彼は、ウィンストンに裁判で証言させない為に雇われた殺し屋だったのだ。
やがて、マドリンとウィンストンは謎の男との攻防やセスナの操縦、燃料の残量問題といった様々なトラブルに見舞われながら、目的地であるニューヨークへ向かわねばならなくなる。
【感想】
本作を一言で表すなら、《テレビ東京の『午後のロードショー』でたまにやっている、凡庸なタイプのスリラー映画》だろう。何もない休日に、ふとTVを点けてやっていたら、「小型セスナという密室空間でのシチュエーション・スリラーか。主演がマーク・ウォールバーグだし、とりあえず観てみるか!」となるような作品。で、観終わった後「まぁ、普通かな。点数どうしようかな?タダで観られたし、3.5くらいでいいか!」となる事請け合いな、特に毒にも薬にもならないタイプの作品なのだ。
間違っても、映画館で一般鑑賞料金2,000円を払ってまで観るような作品ではない。タイトルは『FLIGHT RISK“飛行の危険”』だが、この作品に一般鑑賞料金2,000円を支払う事こそがリスクだ(私は会員料金1,300円での鑑賞)。というか、危うく私の意識が墜落しそうになったわ!
私はどれも未鑑賞だが、メル・ギブソンって『ブレイブハート』(1995)や『アポカリプト』(2006)、『ハクソー・リッジ』(2016)といった硬派な印象の作品を手掛けるタイプの監督ではなかったのか?
それにしても、本作でマーク・ウォールバーグが演じた謎の刺客、若い頃ならメル・ギブソン本人が演じていてもおかしくないようなキャラだったな。
ようやく話を作品に向けるが、ありとあらゆる要素が教科書的であり、予告編で見せた以上のものが特にない。
着陸問題やエンジントラブル、燃料の残量といった様々な問題に直面する極限の状況下での、犯人に「操縦させる/させない」という駆け引きを期待していただけに、通話による操縦指南によってマドリンがアッサリと問題をクリアしてしまう展開にはガッカリした。
マドリン達を襲うダリル・ブース(偽)も、服役経験のある(どちらかと言うと)同性愛者的な凶悪犯といった以上の情報が無く、本名すら判明しない。
マーク・ウォールバーグのサイコな演技や頭頂部を剃り上げた役作りは、流石はスター俳優と言った所ではあるのだが…。時に不適な笑みを浮かべ、時に狂気に満ちた険しい表情で襲い掛かってくる謎の男は不気味であるが、だからこそ、彼に最後の操縦をさせる/させないの心理戦を期待したのだが。
マドリンとウィンストンの極限の状況を潜り抜けた戦友的な関係性も、テンプレート通りでイマイチ魅力に欠ける。また、序盤のウィンストンのお喋りなキャラが鬱陶しく、中盤以降の事情やマドリンを救う行い等ではリカバリーし切れていない。
ウィンストンの輸送を漏洩した黒幕を暴く展開等も、登場人物の少なさから怪しい人物はすぐに絞られてしまい、謎解きとしての面白味も皆無。
唯一の救いは、91分という上映時間のコンパクトさだろう。しかし、もっと幾らでも盛り上げる事は出来たはずだし、脚本の練り込み不足感は否めない。繰り返しになるが、今や決して安くはない鑑賞料金を払ってまで観る価値のある作品だとは思えなかった。
ほとんど3人の会話と争い
女性保安官補のハリスは、事件の重要参考人・ウィンストンを、アラスカからニューヨークまで移送するため、まず、アラスカのべセルからアンカレッジへ向かうアラスカ山脈越えのセスナに乗った。離陸し乱気流で揺れは有ったが、パイロット・ダリルの腕前もあって、順風満帆なフライトになるかに思えた。一方、後部座席につながれたウィンストンは、足もとにパイロットライセンスが落ちているのを見つけた。そのライセンスの顔写真は、いま飛行機を操縦しているダリルとは全くの別人で・・・セスナは無事アンカレッジへ到着出来るのか、という話。
ほとんどセスナの中での3人の会話と争い(暴力)なんだけど、みんな秘密を持ってて、それが徐々に明らかになるストーリーは面白かった。
パイロットのダリルは何者?ハリス保安官補はかつて何をやらかした?重要参考人はどれだけ金持ってる?
と???が湧くが、ちゃんと伏線回収されたのでスッキリ。
パイロット役のマーク・ウォールバーグの悪人ぶりが素晴らしかったのと、ハリス保安官補役のミシェル・ドッカリーが強かったのが印象に残った。
ハリスと管制官の会話も面白かった。
アラスカ山脈の雪景色は美しかった。
最後の最後まで諦めないダリルにハラハラ
メル・ギブソンさん出演してません
セスナって簡単に操縦できるのですか?
電話で、操縦方法を教えてもらい、計器類の位置や操作レバーをすぐに見つけて立派にパイロットになった保安官補のハリスさん。本物のパイロットのIDを簡単に見つかる座席の下に隠すニセパイロットのダリル。ダリルに二度胸を刺されても死なないウィンストン。拳銃の弾も
貫通しない丈夫なシートなど。ツッコミどころ満載でした。
bold&baldなMウォールバーグ
曲者ばかりのフライト
よりによってアラスカ何処もかしこも雪山、しかもセスナ機ですか、逃げ場の無いシチュエーション
無線で話す人達は顔や表情が見えないので皆怪しく思えてしまいました
狭い中での所有物の管理が相当アマアマでしたが、お二人ともさすがはプロ、危機管理能力は高かった
予告で殆ど流れていたのでおおよそ見当はつきましたが、一難去ってまた一難息つくヒマなくなかなかスリリングでした
やはり飛行機一番ムズいのは〇〇だった
アカデミー賞の喧騒を離れて、アラスカくんだりでセスナ機を飛ばす映画ってどうなの
投票母体が俳優であるアカデミー会員は、受賞者が白人ばかりだと批判された翌年には、忖度して黒人を選ぶというような暗黙の了解が存在する。偶然だろうが、今年は「我の強いアメリカ人がロシア人につれなくされる」という政局を象徴するような話が作品賞を取ったが……
さて、オスカーなんぞとは無関係、埒外の本作。俳優は3人で、無線、携帯でやりとりする向こう側のドラマは映像省略、観客に想像、補完させ、物損はセスナ機だけで済ませるという、制作的に非常にコスパが良い。そして、けっこう楽しませる。
なにより会話の妙で、生き死にの切迫した状況でも皮肉や冗談を言い合うのはアメリカならでは。上空、眼下の単調な景色に飽きると「文明が恋しい」なんて台詞があったり、拘束されたウォルバーグがチビリそうになると「パンツにポロック作品ができる」や皮肉たっぷりに「操縦士をお探しか?」など、サイコ調でまくし立てる。
出演を即決したというウォルバーグ。高額なギャラだとしても、ハゲヅラで憤死する悪役をよく引き受けたものだと感心するが、そこはメル•ギブソン監督との関係性があるのだろうか。
大型旅客機の航空パニックものに及ばないものの、ショボいセスナ機内の話だけで充分迫力はあったし面白く観たが、スケール的にはどうだろう、けっこう来年あたり、テレ東の昼のロードショーでやってたりして……
最大の驚きポイントを先に見せちゃダメ
まあまあ楽しめるB級作品。メル・ギブソン監督の手腕が発揮されていたかというと、どうなのかなぁ。
セスナ機の無線を通じて外部の音声、環境音などが耳に入ってくる。緊急通報司令室のやりとりだけで起きていることを想像する映画『ギルティ』のアイデアをオマージュしたと思うが、そつなく作品に組み込まれている。
殺し屋、捜査官、マフィアに狙われている元会計士。セスナ機内のワンシチュエーションだが、マーク・ウォルバーグ力で、会話自体が面白い。
お約束の危機連発と、溜飲の下がるラストまで飽きることなく無事着地。
残念なのは、最大の驚きポイントである見事な『オヤジハゲ』が、予告編・ポスターで全開であること。ちゃんと隠しましょうね。
内通者情報漏洩裏金汚職
マーク・ウォールバーグはハゲでは無い、剃ってんだよ。
3月7日(金)
SMTは最近は新宿ピカデリーかMOVIX川口で観る事が多いのだが、公開館数が少なく劇場が限られているので超久し振りに丸の内ピカデリー2で「フライト・リスク」を。
久し振りだったのでいつものように前方の席を取ったが失敗した。ここはスクリーンが高いからもっと後ろか2階席だったな。
保安官補のハリス(ミシェル・ドカリー)は、悪人モレッテイの経理担当だったウインストン(トファー・グレイス)をアラスカで拘束する。3日後に重要参考人として時間が迫っているニューヨークでのモレッテイの裁判で証言させるために彼をセスナ機でアラスカからニューヨークまで護送する事になる。
パイロットのダリル(マーク・ウォールバーグ)が操縦するセスナ機はアラスカ山脈上空3000mをニューヨークへ向うが、ダリルが何か胡散臭い。
後部座席で拘束されているウインストンは前方座席下部にあったパイロットの免許証の写真が全く違う事に気付く。「この男は偽物だ」その事をハリスに伝えようとするのだが、・・。
ほぼ全編が単発セスナの狭い機中に3人だけの状況で展開する。通信・通話で管制官やハリスの上司等も会話では登場するが、画面はずっとセスナの機内である。しかし、カメラアングルに工夫があり、またセスナ機で窓が大きくアラスカ山脈の風景が良く見える事もあり、単調ではない。次々と意外な事実が明らかになって行く。スリル、サスペンス、アククションの要素もあり、時間も短く(91分)飽きなかった。
最後は着陸というよりは墜落に近いような気もするが、最後のエピソードにもう一つインパクトがあれば良かったか。
監督メル・ギブソンは、次作に向けてのトレーニングかな。
おまけ
前方の席だったため広角画面で着陸シーンは迫力満点!?
シュートがクロスバーに跳ね返された感じ
フライト・リスク
保安官補、重要参考人、パイロットの三人がそれぞれ言うに言えない負の影を持ち、
フライトが進むにつれてその負が疑いとなり三つ巴の罵り合いとなり、
この事件の背後の謎が浮かび上がってくる。
実にこの三人は、それぞれにそれなりに強かであることに、
互いが警戒しながら挑発して暴露して行くところが面白く、
無人操縦も気にならなくなったところで、リスクが互いにダメージとなって着陸へ突っ込んで行く…
その着陸の後の大事なラストに、
シュートミスを犯し、
もう一つ爽快感を堪能できなかったことが悔やまれる。
まあ、ジェットではなく、プロペラ機だから仕方ない。
それにしても、
パイロットのダリルは、ジャック・ニコルソンを思わせる怪演は嫌味だった。
(o^^o)
フライト・リスク
メル・ギブソンが、アカデミー賞6部門ノミネートを果たした「ハクソー・リッジ」以来、9年ぶりに手がけた監督作。
アラスカ上空1万フィート(約3キロメートル)を飛ぶ飛行機の中で繰り広げられる、命懸けの騙し合いを描く。
保安官補のハリスは、ある事件の重要参考人のウィンストンを、アラスカからニューヨークまで航空輸送する任務に就く。
初顔合わせとなったベテランパイロットのダリルは、陽気な会話でハリスの緊張をほぐしていく。
離陸した機体は、壮大なアラスカ山脈の上空1万フィートまで上昇。
頼もしいダリルの腕前もあって、順風満帆なフライトになるかに思えた。
一方、後部座席につながれたウィンストンは、足もとにパイロットライセンス証が落ちているのを見つける。
そのライセンス証の顔写真は、いま飛行機を操縦しているダリルとは全くの別人のもので……。
パイロットのダリルをマーク・ウォールバーグ、
ハリス保安官補をミシェル・ドッカリー、
重要参考人ウィンストンをトファー・グレイスがそれぞれ演じた。
フライト・リスク
Flight Risk
2024/アメリカ
かつら…
評判はあまりかんばしくないようですが、私は好きな作品でした。 規模...
心臓も 激しく揺れ動きます。(^_^;
漏れッティな一味とウィンストン。
ある事件の証人ウィンストンをアラスカからニューヨークまで航空輸送する任務の保安官補のハリスの話。
ボロく揺れる機体に不安のハリス、その緊張をほぐすかの様に話すベテランパイロットのダリル…の座る操縦席下から出てきたホントのパイロットの写真、…に気づく後部座席に拘束されるウィンストンだったが…。
機体の揺れからくる緊張をほぐす為と、会話とイヤホン渡され音楽を聴くけれど、そのせいで偽操縦士と伝えたいけど伝わらないのにハラハラとドキドキ。
空を飛ぶ機体のなかでのバレない様に伝えたい、バレてバトルと緊張感はあるけれど何かちょっと眠い。とりあえず手に汗したのは機体着陸時のパイロット席からの“視界目線”が1番怖かったかも。
全65件中、41~60件目を表示