「小手調べ」フライト・リスク U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
小手調べ
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着想はいいような気もするのだけれど、どうにも意図が分からない作品だった。
例えば、どっかの制作会社が箔をつける為にメル・ギブソンって看板を掲げてプロモーションをかけたとかなら分からなくもない。
もしくは膨れ上がる制作費へのアンチテーゼ的な位置取りとか。
あまり売りがわからないのだ。
脚本的には凡庸だとは思う。予算をぶちこんてまで映像化したい程の魅力は感じない。だから脚本が先にあったように思えず…これだけの予算の中で何なら作れるだろうかって事なのかもしれない。
とは言え、さすがは世界を相手にしている市場だけあって、外堀はしっかり埋めてある。
だから見にくいって事はないのだけれど…どうにも惹かれないのだ。
ほぼセスナ機内の話で、ともすれば会話劇としても成立しちゃうくらい台詞による進行しかない。
内通者が誰だとか、若干のフックはあるものの、食い足りないのだ。
けど、様々な制約があったと仮定するなら、現場は奮闘したのだろうし殊勲賞を贈呈したい。
コレは憶測ってか、邪推なのだけど…。
証人の俳優さんが、なんかメル・ギブソンに似てて…彼が血縁関係にあるのなら、まさかとは思うがそういう意図で作られていたのかなとも思う。
ただ…俺的には軽口しか叩かないこの役者のおかげで、没入感に乏かったと言えなくもない。
そう…1番の違和感はこの作品をやる上で、メル・ギブソンにはメリットが無いように思うのだ。
まるでハリウッド的自主映画にも思う。
数年のブランクを埋める為のリハビリとか小手調べとかならば、納得もしちゃえるかなぁー。
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