ミゼリコルディアのレビュー・感想・評価
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Murder He Wrote
Director Alain Guiraudie once again masterfully captures the understated tension among his characters in Misericordia. While his films explore homosexual themes and insecurities with more depth and earnestness than many mainstream works, Guiraudie's distinctive style ensures that his storytelling remains accessible to a wide audience.
The inclusion of a Catholic priest adds a timely dimension to the narrative, particularly when compared to Conclave, this year's Best Picture nominee. However, Misericordia is undoubtedly the bolder and more audacious of the two.
なんかよく分からないけど好き
70点ぐらい。終盤に衝撃
アラン・ギロディ監督特集、にて鑑賞。
『湖の見知らぬ男』→『ノーバディーズ・ヒーロー』→本作『ミゼリコルディア』の順で、最後に観た。
前情報はアラン・ギロディ監督の作品ってことだけで、どんな話か分からず観てたら、
同性愛が話に絡んできて、またか…と思ってたら、ある事件が起きて…
そこそこ面白い感じが続くけど眠くなってウトウトしながら観てたら、終盤に衝撃ですよ。
心に刺さるセリフのラッシュ、心をエグられた。
そして、まさかの展開。
終盤、面白かった!!
この終盤で、この映画の評価も変わった。
観てほしいな。
“現代フランスを代表する異才”と評される監督みたいだけど、特集上映の3作を観て分かった気がした。
PS.終盤にテレビで日本の相撲を観てるシーンがあってビックリしたんだけど、調べてみたら、いろいろ面白いことが分かった(笑)
よかったら“フランス 相撲”で検索してみて下さい。
神の代理人まで味方につける ナチュラル•ボーン人たらしジェレミーの表情も行動もまったく読めない
物語は秋の田舎道を走る自動車のシーンから始まります。やがて、画面はその車を運転する主人公ジェレミーの視線にかわります。田舎道はくねくねと曲がりながら石造りの家が立ち並ぶ村へと導きます。ジェレミーは村のパン屋の前で車を停めます。彼はかつて世話になった(あるいはゲイの恋愛関係にあった?)パン屋の店主の葬式のために何年ぶりかにこの村に帰ってきたのでした。
この主人公のパン職人のジェレミーというのが一見普通の人のように見えて常識では計測不能の変な人なんです。まあ村の人たちも大なり、小なり、みんな変なんですけどね。店長の未亡人も、店長の息子のヴァンサンも、ジェレミーの旧友のワルターも、そして村の教会の神父も。ついでに村の警察も。ジェレミーの何が変かというと、合理的な判断に基づいて行動しているわけではなく、常に本能というか、持って生まれた本質、性質からくる直感みたいなものに従って行動してるからだと思います。旧友のワルターの家を訪ねたジェレミーはワルターの下着に着替えてワルターの胸をまさぐり始めます。ゲイではないワルターは怒り心頭で銃まで持ち出して彼を叩き出すのですが、ジェレミーにしてみれば、相手がゲイだろうが、なかろうが関係ない、ただ本能に従って愛の行為をしたかっただけだということなんでしょう。
そして、その本能に従ったある行動でジェレミーは大きなあやまちを犯して大ピンチとなるのですが、天性の人たらしぶりを発揮します。不思議と周囲が彼を救ってくれるんですね。人たらしというのは自分が人をたらし込んでるのに自覚的な人が多いと思うのですが、彼の場合は無自覚でも本能からの言動が結果的に人を惹きつけて助けてもらえます…… と、ここまで書いて、実は彼は戦略的にそうしてるのではないかとも思えてきたりもしますが、彼の表情からは何も読み取れません。人間の摩訶不思議さを体現しているような感じです。そしてまあ、いろいろあって最後のシーンに着地するのですが、なるほどそう来たかと納得できるような、できないような不思議な幕引きがされます(褒めてます)。
今回の特集の3作のうちでは、この作品が割とプロットがしっかりしていていちばん完成度が高いのではないかと感じました。あと役者さんたちの佇まいが主人公を始めとして皆、人間の摩訶不思議さを体現しているような感じで、とても良かったです。
これからキノコ食べるのちょっと躊躇う
慈悲なの?
欲望に忠実で悪いわけがなかろう
教訓噺
横浜シネマリン、アラン・ギロディ監督特集にて。
(横浜で観られるなんて、横浜シネマリン様、感謝です。
もうすぐ値上げしますが仕方ありませんね。)
この幕切れ。
暗示はあるので理解はできるが、
えええええ、コレで終わる?と、
そのあざやかなエンディングに腰が椅子からあがった。
(ああ、コレだから映画って愉快だね。この快感。
正直また観たいとは思わないが、この幕切れの奇妙さにはやられました。)
主人公ジェレミーは人ったらし。なんだろうな。
ゲイなのか、バイセクシャルなのか分からないし
どうでもいいが、まぁ悪意も策略もあるのかないのか分からず相手の懐に入るのが絶妙というか。
世の中、短気な問題児よりソフトな可愛げのある人の方が好かれるということ。
可愛げ。
性別や年齢問わず、可愛げ、大切である。
人は可愛げである。
ぶりっ子ではない。腹黒い笑みではない、可愛げ。
素直な可愛げである。
そんな教訓噺。
未亡人オカンが色っぽい💋
オススメされて観に行ったギロディ作品。
助言として事前に聞いていたのは『湖の見知らぬ男』を最初に観るのだけはやめておいてー、ってこと。(←結果的にめちゃんこ有益なアドバイスだったとわかるww)
冒頭、葬儀のある村まで車でのロングロングドライブ。
景色が美しくて目を見張る。
あ!この間観たテレンス・マリック監督の『天国の日々』のような映像美を楽しむ系なのか⁉️と一瞬思ったけど、それにしてもドライブ長い……
映画の前半は何をするにも尺使うめちゃんこシャクトリムシw
あまりにのどか過ぎてこのまま何も起こらずに終わるとかもあるのかなーとすら思えてきたところて事件勃発!
そこからはテンポが速い!
登場人物がみんなどこかちょっとずつ可笑しいんよね
だから全体的に滑稽な空気出してて笑える
初めて観るギロディ作品としてはちょうどいいバランスだった(とあとで知る。)
例えようのない面白さ
初アランギロディ。タイトル覚えらんないし意味もわからない。でも面白かった。こんな作風の人がいるのね。おそらくこの人の考える普通はネジが外れてるようでもあり、でも見終わるころにはちょっとこちらの常識が広がる。
普通のドラマでは起きない個人的な動機(欲情)で非常識行動が起る、にも関わらず普通に話が進むので「え?」と突っ込みながら見る事になるので、そこで起きる殺人事件よりもそっちのほうがサスペンス。油断できない。主人公もヤバいが真っ先に真犯人を見破る神父もヤバい。考えてみるとこんなに狭い村なのにほとんど全員ヤバい。警察はその上をゆくヤバさ。そんな人々の中で淡々と殺人事件が過ぎてゆく。そんな映画。
神秘的で、ユーモアとウィット満載
妙な目配せで、これもまた流行りのあの手のやつか!?とちょっと引いた目線で眺めていたのですが、まさかあんな展開になるなんて!でも最後の最後は多少感じていたりしたけどまさかああなるとはねぇ─とまぁ内容的に多くは語ることはできませんが、予想に反しおもろかったです。
まさかの展開とはいえ、しっかりと複線めいたものはまかれていて、それゆえに心地よくて清々しい笑いがこみ上げてきました。
映像の相当しっかりとしたもので、あまりに内容が優れていただけにさらりと流れてしまうのですが、何で気にもとまらなかったというと、シンボリックなアイテムをうまい具合に用いて映し出すことによって位置関係や展開を分かりやすく描ききっているために見ている事柄がちゃんと内容に直結してくれるためで、一生懸命何か集中しなくても楽な気持ちで作品を楽しむことが出来ました。でも、少しでも眠気を覚えるとアウトかも─色々と起こるとはいえ静寂に包まれた作風なので─。
神父さんはひょっとして仔羊を救うために自らを犠牲に自らの嗜好をも偽って・・・などと深読みすらしてしまったのですが、それは思い過ごしで、それはそれでかなり笑えましたし─。なかなか笑いにしにくいところを付いていて、ちょっと他にはない作品かもしれません。楽しめるかどうかにはかなり個人差はあると感じますが・・・
3本ワンセット???A24?
キノコ狩り
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