「タイトルなし(ネタバレ)」ミゼリコルディア りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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アラン・ギロディ監督の作品を観るのは、本作がはじめて。
かつて師事していたパン屋主人の葬儀に参加するため帰郷したジェレミー(フェリックス・キシル)。
パン屋主人の未亡人マルティーヌ(カトリーヌ・フロ)のもとに滞在することになったが、マルティーヌの息子ヴァンサン(ジャン=バティスト・デュラ)は気に食わない。
ジェレミーとヴァンサンは旧友同士なのだが・・・
ふたりに共通の友人や神父などと交流するうち、ジェレミーとヴァンサンは争い、ジェレミーがヴァンサンを殺してしまい、ことはヴァンサン失踪事件として捜査されることになる・・・
といった物語で、一応は田舎が舞台のサスペンスなのだが、一筋縄ではいかない感じ。
ジャンル映画に収まらない映画で、「握った掌から妙に滑り落ちていく」というか、そんな手応え。
一般受けはしなさそうだが、嫌いじゃないタイプの映画。
この、どのジャンルにも収まらない(予想どおりには進んでいかない)ところは、マイケル・ウィンターボトムに似ている感じがなくもない。
まぁちょっと気になったのは、皆から愛される主人公のジェレミーだけど、そんなに愛されるタイプかなぁ。
師匠であるパン屋主人の息子夫婦には胡散臭いヤツと思われているが、そこいらあたりが妥当のようにも思える。
なお「ミゼリコルディア」の意味としては
・哀れみ、 憐憫、同情
・[間投詞として] 許してくれ! 何てことだ!
本作では「何という出来事(または、憐れみの有無について)」という感じかしらん。
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