「A級ゾンビアクションムービー(笑)を期待したが…」28年後... Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
A級ゾンビアクションムービー(笑)を期待したが…
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人類vsゾンビ(ウィルス)の戦いの28年後を描く、シリーズ3作目ということもあり、A級のゾンビムービーを期待したが、これはどうしたことか。
「28日後」はそれなりに面白かった。「28週後」はまあまあか。レイフ・ファインズも出るということで、ついつい期待してしまった。
満を持してアレックス・ガーランドが描いた脚本は、孤立した集落で生まれた少年の成長物語。父との関係、母との関係はドラマを匂わせ、愛と死が語られるが........観客が観たいのはそれではない。予告編やポスターで皆が想像したものと本編は全く違う。
人間とゾンビどちらが生き残るのか、このディストピアSFスリラーな盛り上がりを期待したが、そういう要素が一切無い。ゾンビをズバズバやっつながらも追い詰められる、あのスリルは殆ど無いし、“スローロー”は完全に苦笑ものだ。
人類の戦いは前進も後退もしない。希望も絶望も無い。「答えを出さない美学」というものも理解出来るが、これはただ中途半端。
カメラをガクガク揺らし、ピントを外す、とっさに撮影したドキュメンタリー調の演出で低予算ぽさが漂う。iPhone を使ったらしいが、安っぽい画としか思えなかった。敢えて場違いな音楽を流し、まるで学生映画のよう。今回は全てが悪い方に倒れてしまった感じ。
もしダニーボイルが4作目を撮りたいと言っても、誰もお金を出さないだろう。
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