「【”死を想え。そして愛を想え。”今作は、パンデミック発生後、”28日後”からの28年後の世界を描いた、一人の少年が様々な死と遭遇しながら成長する様を描いた、哲学的ホラーである・・、かな。】」28年後... NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”死を想え。そして愛を想え。”今作は、パンデミック発生後、”28日後”からの28年後の世界を描いた、一人の少年が様々な死と遭遇しながら成長する様を描いた、哲学的ホラーである・・、かな。】
■突然のパンデミックにより、崩壊したイギリス本島。生き残った人々は干潮時のみ、本島への細い路が出来る孤島でひっそりと暮らしていた。
人々は、定期的にその道を通り本島に亘り、感染者たちを殺戮していたが、ある日スパイク少年は父ジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)に経験だと言われ、二人で矢を持ち本島へ渡るのである。病に苦しむ母アイラ(ジョディ・カマー)を置いて。
そして、襲い来る感染者たちを仕留め乍ら、島に戻るのだが、スパイク少年は本当の中に立ち上る煙を見て父に尋ねると,それ医者のケルソン博士(レイフ・ファインズ)が熾したモノだろうと言われるのである。
◆感想
・今作は、明らかにスパイク少年の大人への成長物語である。父ジェイミーは、家族を大切にしてはいるが、自分達に隠して人妻と浮気をし、又自分の事を過大に周囲に喧伝する事を彼は一度目の本島への渡りから戻った後に、理解するのである。
・スパイク少年は、母の病を治すために危険を犯して母と共に本島へ渡る。そこで出会った若い兵士に命を助けられながら。
・そして、ある日、廃墟と化した列車の中で身重の感染者と出会い、母はその感染者から赤子を取り出すのである。少年が初めて見た生の誕生の瞬間である。母はその赤子を大切に抱え、ケルソン博士に会うための旅を続けるのである。若い兵士は命を落とすが・・。
■出会ったケルソン博士は、父が言うような異常者などではなく、二人をキチンと迎え、母を診察した後に告げるのである。末期がんだと。
更に、ケルソン博士は、殺された若き兵士の頭部を焼き、しゃれこうべにした後に、しゃれこうべの塔に備えて供養するのである。
ここで、ケルソン博士が言った言葉。”メメント・モリ”(命を想え)”メメント・アモリス”(愛を想え)が印象的である。
この作品が単なるホラー映画ではない事を意味し、且つその言葉を聞き、理解したスパイク少年の成長物語である事を、示唆しているのである。
スパイク少年は自分達が行って来た感染者たちに対する殺戮を想い、母が死んだ際には、その真新しいしゃれこうべを、しゃれこうべの塔の一番上に置くのである。
<今作は、パンデミック発生後、”28日後”からの28年後の世界を描いた、一人の少年が様々な死と遭遇しながら成長する様を描いた、哲学的ホラーである。
・・、と思ったらラスト、集団を率いて登場したチャラい格好をしたジミーとは、28日後のキリアンマーフィーが演じたジムだよな。チャラくなったなあ。何があった?ジム。
そして次作のタイトルは何だろう。
全く、お茶目な野郎だな、ダニー・ボイル(もはや、野郎呼ばわり)。マア、老いてもダニー・ボイルだからな。>
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