劇場公開日 2025年7月25日

「演じ切った主役2人に拍手」木の上の軍隊 Toruさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 演じ切った主役2人に拍手

2025年8月10日
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鑑賞方法:映画館

平一紘監督作品。太平洋戦争末期、沖縄の伊江島で終戦を知らずに2年間過ごした二人の兵隊。その実話をもとにした同名の舞台劇を映画化。

激戦地となった伊江島で、たった二人だけ生き残った上官と部下。ガジュマルの木の上に隠れ、援軍が来て反撃に転じる日をひたすら待つ2年間を描く。

戦争における異常な心理状態、時が経つ中の二人の葛藤、食料に困り痩せてやつれていくさまを堤真一、山田裕貴が好演。ほぼ全編にわたり、主演の二人が演じる中、飽きさせず展開するよく出来た映画作品。

監督はじめ沖縄のスタッフが多数関わることで、熱量のある作品に仕上がっている。実話をベースにした戦争映画としては、適度な重さがあり、エンタテインメントとしても良く出来た作品。

横井庄一、小野田寛郎を知るシニア世代にとっては、興味深さを感じる映画。

Toru