「予想以上の力作、世界中のひとに観てもらいたい」木の上の軍隊 pekeさんの映画レビュー(感想・評価)
予想以上の力作、世界中のひとに観てもらいたい
予想以上の力作。
緊迫した展開、極限状況の物語は『野火』を思い起こさせました。
そして、山田裕貴の熱演。感銘を受けました。素晴らしい俳優です。もちろん堤真一も。
ただ、何かがストーリーの流れを少し阻害しているように感じた。何故だろう?
安慶名に、上官の子どものイメージが重なる場面など、作為的な表現が若干前に出てきているようなところがいくつかあったから、かな?
うーん、よくわからないけど、何かが物語への没入を少し妨げているような感じがしました。
あと、細かいことを言えば、以下のようなこともちょっと気になりました(物語の中のことに、過度にリアリティーを求めても仕方ないのですが)。
①山下(堤真一)が少尉にしては歳をとりすぎていないか。
②軍隊で「上官」と呼ぶのだろうか。通常は、「山下少尉」や「少尉殿」と呼ぶのではないか。
③「ジャングルの中に白い色はないので、白い包帯を巻いていると敵に狙われやすい」という話を聞いたことがあるのだが……。
まあネガティブなことも書きましたが、それを差し引いても期待以上の作品でした。
是非、学生の皆さんにも観てもらいたい。いや、世界中の人々に鑑賞してもらいたい作品です。
そして、大切なことについて静かに考えてほしいと思います。
追記
僕の父は旧日本陸軍の航空隊に入隊し、外地で10年を過ごしました。
そんなわけで、自分も大東亜戦争における戦地での状況や軍隊生活について研究—でもないな—勉強しております。
上記の①②③の事柄について詳しい方がおられましたら、ご連絡いただけるとありがたいです。
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