「木の上と海と花と帰りたい顔!」木の上の軍隊 momoさんの映画レビュー(感想・評価)
木の上と海と花と帰りたい顔!
戯曲が作品として完成されているので基本形には非の打ち所がない。
こまつ座、井上ひさしにハズレなし。
演劇は観るものが木の上の様子や死体の山も海も想像力で補う必要がある。そこが演劇の良さだけど、これを映画で撮る意味はやはり演劇では表現できない臨場感のある映像の部分になるかと思う。
木の上の再現度がすごい!どんどんユートピアになっていくその変化が面白い。
最初は頑なにアメリカの缶詰を拒んでいたのに、木の上はどんどん豊かなアメリカになっていく。
後半の海や沖縄の鮮やかな花が美しい。堤真一と山田裕貴の表情のアップもいい。舞台ではこんなに拡大した表情の変化は眺められない。
2人の素晴らしい演技に涙がつーっと頬を伝った。
後半、こまつ座にも出ている山西惇も好演。いい映画に仕上がっていて嬉しくなった。曲がもっとかっこよかったら満点だなあ。
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