シンシン SING SINGのレビュー・感想・評価
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Unapologetically Intellectual
A heavy prison drama about inmates rehabilitating through theater, Sing Sing was one of the Best Picture snubs at the Oscars. Colman Domingo is well-deserving of his acting nomination. As the story centers around auditions for Hamlet, the Shakespearian energy pervades the narrative, reflecting the characters' struggles as if they are manifested from the scripts in their hands. Such is the power of acting.
今、アナタは演技していますか?
刑務所内の更生プログラムとしての演劇。
実はを元に、実際の元受刑者が演じる。
手持ちカメラで、ドキュメンタリー風に撮影。
あまりにも『悪い』顔をしていたら、本物でした。
演技がうますぎます。
これが、むしろ違和感に感じました。
審問官と同じ感想です。何だか、嘘っぽい。
それこそ、コメディーにしてみるとか、ミュージカルにした方がよかったのでは?
ドキュメンタリー風にするなら、ドキュメンタリーを撮れば良かった。
最後に記録映像の生き生きした感じがないのですよ。
劇のセットも出来過ぎでしょう。
これは、映画自体の問題ではないかも知れませんが、
ほとんど黒人の受刑者がかなりシェイクスピアの知識がある。
劇伴も含めた音楽が、白人的すぎる。
そう思ったら、監督は白人でした。
アメリカ人が教育の成果としてかなりシェイクスピアが浸透しているとして、
自分たちの文化ではないことを基板としているのは、滑稽に見えました。
もちろん、奴隷として連れて来られた時点で、文化を奪われているとも取れますが。
音楽は普通の『感動作』っぽく、こちらも彼らの生活と密接な感じはしません。
もちろん、重犯罪を犯す黒人が、戯曲やクラシック音楽と親しんでいてもよいのですが。
以上のように、良くできているのに、いろんなところに違和感があるというのが感想です。
気なら無いなら、良い評価を付けられると思います。
感情を取り戻す
ニューヨーク郊外のシンシン刑務所(「ティファニーで朝食を」にも出てくる)で実際に行われている受刑者更生プログラム(RTA)を基にドラマ化。準主役をはじめ出演者のほとんどが実際のRTA経験者ということに、まず驚く。
映像も、手持ちカメラを多用したドキュメンタリータッチ。参加者それぞれが心情を語るワークショップの場面は、真に迫るものがある。希望のない閉鎖された空間でも、演じることを通じて、人間としての感情を取り戻そうとするRTAのテーマ(=この作品のテーマ)が理解できる。
ただ、内省的な面に寄りすぎた感じで、音楽の単調さと相まって、ドラマとしての平板さは否めない。舞台づくりに関わる葛藤や喜び、主人公の出獄の経緯など、もう少し観せてほしかった。
エンドロールで、現実に行われた舞台の模様が映されていて、喜劇らしく楽しげだったが、本編でもそれぐらい弾けるところがあってもよかった。
私でも同じ状況なら、やはり夢中になる物を見つけて演者となるだろう。...
私でも同じ状況なら、やはり夢中になる物を見つけて演者となるだろう。
この映画は『ショーシャンクの空に』(1994)や『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』(2020)とは違う。
"正しい方向への変化" が最も大切なテーマだと感じました。
ニューヨーク州シンシン刑務所で実際に行われている収監者更生プログラム(RTA)である舞台演劇を題材に、ここに収監された男と収監者仲間たちとの友情を実話を基に映画化で、しかもキャストは主演のコールマン・ドミンゴなど数人のプロ以外は、全員がこの更生プログラムを受けた元収監者たち。
ジョン・“ディヴァイン・G”が新人の演者クラレンス・“ディヴァイン・アイ”に演劇を通して大きな影響を与えるのが物語の主軸かと思いきや、逆に新人(ド素人)のディヴァイン・アイから皆んなに影響を与える所も多い。特に主人公コールマン・ドミンゴ演じるディヴァイン・Gに変化をもたらす意外性のある実話で、地味な映像(フィルム撮影らしい)も独特。
『サウンド・オブ・メタル 〜聞こえるということ〜』にも出てたポール・レイシー(おじいちゃん演出家)もいい。
※ディヴァイン(divine):主に「神の」「神聖な」「非凡な」「すばらしい」といった意味で使われ、宗教的な文脈で使われることが多い。日常会話では驚くほど素晴らしいものを表現する際にも使われる。
※RTA(Rehabilitation Through the Arts):舞台演劇を通して収監者の更生を目指すプログラムで、収監者の社会復帰において役立つプログラム。
実際に刑務所に収監されていた人達が本人役で出演している
アメリカにあるシンシン刑務所で実際に起きた出来事を描いた映画。
癖のある映画というイメージのA24の配給。
映画館で予告を見ていて、見にいってみた。
ショーシャンクに並ぶ刑務所の友情ドラマっていう宣伝文句も気になってたし。
良い映画でした。
更生プログラムとしての演劇活動。
そこは良かった。
主人公の苦悩も感じられたし。。
だけど、不満点も多い。
回収されないまま終わる無実の罪。
それと、ラストシーンだけで友情を語るには物足りない。
もっと、友情にまつわるエピソードを入れて欲しかったかな。。
実際に刑務所に収監されていた人達が本人役で出ている。
ホント素人とは思えない演技。
これは凄いと思いました。
クラレンス役の彼も囚人だったのね。
ショーシャンクには及ばないと思う。
ただ、更生プログラムとしての演劇活動。
演じるという事の意味を考えながら見ていた。
いつかまた彼らに会いたくなる映画
80%の収監者が、アメリカ警察司法制度により、有罪判決がでていないにも関わらず、階級や人種差別によるもの、とパンフにあり、衝撃を受けた。
そんな不遇な立場の彼ら、そりゃ誰だってヤケクソになるだろう。
それでも、じぶんがやりたい役で自由な喜劇を演じる事で、あらたな自分を発見していく。
お互いが、お互いの過去を見つける。ともに励まし合い、よさを発見していく。
私は、尊厳とは、その人らしさを認めることだ、と学んだ事があります。
この映画の何よりすごいのは、ほぼ全員が、かつての収監者であり、本人役を、演じている!
心に響くセリフが、たくさん。
彼らの全身から確信を持って、生きてビシバシつたわる。
プロセスということば。
自分が今会いたい人はだれか目をつぶって思い出しなさい。
コンピュータやアニメが作り出せない人間臭み、不器用で愛すべき人間による、人間のための、圧巻のヒューマンドラマ。
そうか!
だから、演劇や芝居が、古からあらゆる時代を経てもなくならないのだ。みんな人間がみたいのだ。
ひとりひとりは弱いけど、人間はすばらしい。
人間は弱いけど、ひとりひとりは、すばらしい。
モーツァルト魔笛の歌詞を思い出しました。
観たことない、傑作です。
満席でした。
余談
ミュージカル映画プロデューサーズで、シンシンが出ますが、あれはギャグじゃなくて本物だったとは!
人生はやり直すことができる。
じぶんが世界を決めるのだと。
ブレージングサドルもシンシンのセリフに出てきたし、メルブルックスはやはり偉大なんだなあ、私は大好きだ。
受刑者の心情に迫る力作
誰が実際の受刑者なのかなぁと思いながら観ていたら…
ほぼ全員が元受刑者で刑務所内の演劇プログラムで演技を学んだだけだと知って驚きました。
プロの役者と遜色ない実力です。
受刑者の役者が歌って踊る艶やかな舞台を想像していましたが、演技を学ぶことにより自身の内面と向き合うことを追った内容でした。
舞台そのものよりもその舞台に至る過程が丁寧に描かれています。
舞台を作り上げる過程において演技の練習などで自己の内面を語るシーンが多く登場するのですが
収監されるに至った「個人的な事情」は多様で
自らの体験をベースとした嘘偽りの無い内面の吐露が、元受刑者の演技に迫真のリアリティを与え、プロの役者に全く引けを取らない存在感を示すことができたのでしょう。
長く収監されている人々の心情にはやるせない気持ちになりました。
それゆえに刑期を終えて出所する風景にはカタルシスを感じます。
変に感動作にしないことでよりリアリティを感じる
黒人比率が高すぎでは?
米ニューヨークのハドソン川沿いに有るシンシン刑務所で行われている収監者更生プログラムの舞台演劇により、収監者の友情を描いた実話を映画化。
ディヴァインGは、刑務所内の更生プログラムで舞台演劇グループに所属し、収監者仲間たちと演劇に取り組むことで生きる希望を見いだしていた。そんなある日、刑務所で一番の悪人として恐れられていたディヴァイン・アイが演劇グループに参加することになり、次の公演に向け喜劇を演目とし、練習に励む、という話。
収監者の黒人比率が高いなぁ、と感じた。ドキュメンタリーなら仕方ないが、ディズニー的ポリコレだとアウトでは?
シンシン刑務所の元収監者でこの舞台演劇プログラムの卒業生が多数参加しているそうで、リアリティを持たせていたのは良かったと思うが、演技が上手いわけでもなく退屈だった。
友情物語なんだと思うけど、なんだか既視感だらけで新鮮さもないし、面白くなかった。
自分には合わなかった
悪くないけど本番シーンもっと観たかったな〜
テオスカー・ヘルナンデスがずっと居る。
ちょっと何か足りない感じ
極道めし 演劇部篇
シンシン刑務所は実際にニューヨーク州のハドソン川に面して建っている。
お漬け物やパンダの名前みたいだし、架空の施設だと思ったら、先住民ウォピンジャー族の部落の名前から取ったらしい。
指導する演出家のおじいさん、ブレント役のポール・レイシーはどこかで見たなぁと調べたら、映画サウンドオブメタルの聴覚障がい者施設のガンコ親父役だった。彼の両親は聴覚障害者で彼は本物のCODAの舞台俳優だったが、サウンドオブメタルで70歳を超えてブレイクした。ブレントが部員に今までで一番と思う思い出をそれぞれに語らせ、情操訓練を行う場面が、「極道めし」でのヨダレゴックン話とリンクして、たまらなかった。
エンドロールのキャスト。
As himself のまぁなんて多いこと😱
準主役のクラレンス・“ディヴァイン・アイ”・マクリン。
いかにも悪そうで、いやだなぁ〜と思っていたら、やっぱり元部員だった。
主役のコールマン・ドミンゴの出てる映画は自分でも意外なほど多く観ていた。いい人そうな感じでほっとする。ボビー・オ〇ゴンよりずっといい人だと思うんだな。
我々日本人の都市生活者の多くは、シンシン刑務所の独房より狭いところに住んでる気がして、演劇の練習に使われるホールなんか、ホテルの披露宴会場みたいだった。高級外車も持ってないし。
なんだかなぁ😥
アメリカの刑務所に入って、お釜掘られずに生き延びるなんて無理だと思っていたけど(ショーシャンクの空にの影響)、演技の才能があれば、なんとかなる気がしてきたけど、やっぱりハードル高いわ。
外部の女優さんとの接触目当ての輩もそりゃいるわなぁ。永島敏行主演の「サード」のある場面も思い出した。
RTAでライオンキングはやらなかったのかなぁ?禁演演目だったのかなぁ?
演じることで自由になれる
SING SING🟰シンシン刑務所
主人公ディヴァインGを演じたコールマン・ドミンゴが、第97回アカデミー主演男優賞としてノミネートされていたので、とても気になった作品
ニューヨークで最も厳重なセキュリティとされたシンシン刑務所で、収監者更生プログラムとして舞台演劇が行われていたことを題材に、無実の罪で収監された男と収監者たちとの友情を描いた実話とのこと
刑務所の中で自分とは違うものを演じることで、気持ちのうえで自由になれ幸せを見出す
すさんだココロも洗われ仲間との友情さえ芽生えていく
これが実話とは素晴らしいし、本人たちが演じてることがすごい
もう少し抑揚があって感動的であったなら、アカデミー賞作品賞でノミネートされてもいいんではないでしょうか
よかった
To act or not to act…… Act, anyway. 当たり前のことだけどとても大切な何かを教えてくれる珠玉の名作
とてもいい映画を見ました。この作品には人気のイケメン俳優もゴージャスな美人女優も出てきません(内容からして当然と言えば当然なのですが)。監督は無名でもともとドキュメンタリー畑の人のようですが、劇映画ではこれといった実績がありませんでした。物語はドキュメンタリー•タッチで淡々と進み、劇的な出来事は起こりません。地味で静かな作品で、声高に何か主張したりしませんし、感動を煽ったりもしません。主人公の抱える問題は結局、解決せず、問題解決のカタルシスを味わうこともできません。でも、主人公や仲間たちの心の交流や友情から湧きたつ滋味のようなものが、まるで晩ご飯の後に飲んだ一杯のお茶のように、五臓六腑に染み渡り、温かな気持ちにさせてくれます。
物語の舞台は米ニューヨーク州ハドソン川の川べりにあるシンシン刑務所。敷地内に鉄道が走っており、列車がちょっと哀愁のある警笛を鳴らして行き交っています。外から撮った刑務所はくすんでいて半世紀ほど歴史が止まっているように見えます。外からのシーンはほんのわずかでほとんどは刑務所の内側でのシーンとなります。本作はそこでRTAという更生プログラムに沿って演劇の活動をしている収監者たちを描いています。RTAは芸術を通じての更生を企図したプログラムで、収監者たちが創造的な表現を通じて力を得て家に帰ったときにきちんと生活できるようになることを目的にしていますが、かなりの成果をあげているようで、プログラム修了者のうち、刑務所に逆戻りする者は3%以下とのことです(全米の再犯率は約60%、数字はパンフレットより)。
ということで、物語の中心にあるのは演劇の稽古ということになるのですが、本作では厳しい稽古、様々な困難を乗り越え、上演したら大成功、めでたし、めでたしのようなサクセス•ストーリーのほうには行きません。それよりも、過去に取り返しがつかないような経験をし、悔いたり、心に傷を負ったりしている収監者たちが稽古や所内の日常の中で互いに交流しながら、心を開いてゆく、傷を癒やしてゆくことを中心に描かれてゆきます。そこでのメンバーそれぞれの気遣いや親切心、優しさが胸を打ちます。彼らは一時は絶望の中にいたのかもしれませんが、やはり希望は人との関わり合いの中から生まれてくるーーそんな当たり前かもしれないけど、人生の中でとても大切なことを教えてくれたのが、人々の尊敬を集めるカリスマ経営者でもなく、ロールモデルといわれるスーパー•アスリートでもなく、あの人たちだったということは忘れずに心に留めておきたいと思います。エンドロールにはちょっとした仕掛けがあるのですが、スクリーンに向かって感謝の気持ちを伝えたいような気分になりました。
この映画が私の生涯のお気に入り映画のリストに入るかどうかは分かりませんが、有力な候補に躍り出たのは確かです。しばらくしたら、再鑑賞したいと思っています。
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