「既視感あるも胸熱!」シンシン SING SING ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
既視感あるも胸熱!
ディヴァインGとディヴァイン・アイの友情物語である。
シンシン刑務所で行われている収監者更生プログラムの
舞台演劇を軸にストーリーが展開するが、
Gとアイを中心に描かれている。
ラストで私は『ショーシャンクの空に』が頭によぎった。
刑務所が舞台なだけに目新しさはないし、
友情物語と言えば‥ということで、
どうしても既視感はある。
しかしながら、最初は尖っていたアイの態度が
Gとのコミュニケーションを通して
徐々に仲間と打ち解けて和らいでいくのには
感動するし、俳優の演技も素晴らしいと思う。
無実なのにもかかわらず刑務所から出られないGの葛藤と
仲間とのぶつかり合いも見応えがあった。
Gも聖人君子のような立ち振る舞いだったものが、
やはり一人の人間なのだとあらためて感じる素晴らしい
演出だった。
そして今度はアイがGに寄り添い、Gの心を溶かしていく。
ラストでは先に出所していたアイがGの出所日に
車で迎えにきていて、涙ながらにハグする場面は
心が震えた。
ラストショットのGの表情も実に爽やかで、
観ている私としても救われる気持ちになった。
実話がベースであり、本人役で出ている人もいるし、
実際の画像も使用され、リアリティも増していたと思う。
時々こういう作品が観たくなる。
カッコーの舞台は精神病棟だったはず。閉ざされた空間での男たちの友情が共通点で似てるかな、になったと思います。ただし、ジャック•ニコルソンが演じる主人公ははちゃめちゃの性格でシンシンのGとは趣きが異なります
共感ありがとうございます。
既視感という点に関しては、これ、’60-‘70年代ごろのアメリカン•ニューシネマの雰囲気があるなあと思って見ておりました。特に似てる感じがしたのは『カッコーの巣の上で』ですね。どうしてかと問われるとよくわからないんですが(笑)