近畿地方のある場所についてのレビュー・感想・評価
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終わりがよければ…
映画オリジナルの展開で、大体半分くらいは同一プロットをもとにしていますが、後半の展開及び結末は原作と全く異なります。
(ハードカバー版は未読のため、文庫版のみと比較)
原作でちょっとちぐはぐというか、話がつながらない?繋がりがよくわからない?という部分を、映像化にあたって取捨選択して一本に繋げようという意思が感じられました。
なので、話の筋はかなり分かりやすくなっています。
なお、制作陣に原作者の背筋さんも加わっているので、改変ではなく映画用に書き下ろしたに近いような感じになるかと。
序盤から中盤にかけては、VHSとか古いメディアの画質再現などとても素晴らしく、中々の展開でした。
特にニコ生のくだりは秀逸。
他のエピソードもスケアジャンプを多用しないホラーとしてはかなり良かったんじゃないかと思います。
終盤にかけてがだんだん雲行きが怪しくなってきて、怪異への対抗策が物理アタックというのは…
白石監督の前作「サユリ」で好評を博した展開だったので今回も、ということかもしれませんが、今作にはあまりフィットしなかったかなぁ…
ラストはうーん…原作展開は思いっきりカットして映画オリジナルにする、という監督インタビューがありましたが、確かに今回の配役では原作をなぞるには無理があるので、オリジナル展開に舵を切ったのは理解できます。
(文庫版原作では小澤と瀬野は同年代、かつ小澤は副編集長)
ただ、この展開にもっていくのであれば、瀬野に狂気が足りなかったような感があります。
前段の物理アタックからつなげる形でもっと狂気を前面に出してもよかったんじゃないかな。
その方がラストの展開にもっと振れ幅を持たせられたように思いました。
エピローグは完全に蛇足ですね。
カメラに向かって「ご連絡ください」と語り掛けるところで止めておけばよかったのに。
前段のラストシーンもそうですが、この作品に関しては、姿を見せる怪異はお化け的なものをチラ見させるくらいでよかったんじゃないかと思いました。
フェイクドキュメンタリー的な作品の場合は、クリーチャーをバーンと出しちゃうと、なんか興醒めしちゃうんですよね。
ラストシーンのウネウネ巨大木霊と、でっかいカエルの卵集合体みたいなやつ、エピローグの王蟲の赤ちゃんの触手みたいなやつ、この3点は絶対出さないほうがよかった。
全体通して、あんまりホラーに慣れていない中学生くらいまでが、友達とキャーキャー言いながら観るにはまぁいいんじゃないかな。
ホラー慣れしている映画ファンがみるには、ちょっと物足りないし粗が目立つ作品という感想でした。
役者さんが素晴らしい。
何よりもまず菅野美穂さんの演技が素晴らしかったです、ジャンル映画なのだからこのくらいの突き抜けた演技が心地好く楽しく感じました。その他の役者さん達は物語にしっかりと寄り添う落ち着いた演技で菅野さんの異形っぷりを輝かせていた様に感じました。
ホラー映画は怪異の原因の分母が大きければ大きい程(大自然とか宇宙人とか地底人とか)、私にとっては恐く無くなるのでこの映画鑑賞後に恐怖は感じませんでしたが映画として十分に楽しませていただきました。
ビビリには怖かった
初めはすごい良かった。伏線ほとんど回収出来てないのでは?
出だしの「うわ、これどう繋がっていくんだろう」というワクワク感がすごかった。
特にニコ生のとこは「怖い」と思った
「パラノーマル・アクティビティ」っぽいけど、すごい良かった
過去のVTRとか、事件とかに怪異現象の影がちらつくのはゾッとして良かった
でも
初めの女の子はなんで失踪した?
川口の家族はどこでこの現象と関わった?
絵本とかに出てくる「かき」はなんか意味あったの?
など・・・・
最終的にどこにも繋がってこなくて驚いた
運転手が林の中で女の子みたとか
霊能力者っぽい人が「猿?」って言ってたとことか
お札が2種類ある意味とか
どっかで活きてきてるんですか?
それと、猫多頭飼いして都内在て、あなたは何をしている方なの?
これが全部繋がっていったらすごかったと思うけど、最後はがっかりした。
「現代」と「伝承」の接続に失敗した迷作
原作は未読。映画を見終わった記念に読み始めたところ。
映像自体はまま面白い。
序盤〜終盤手前までは昨今流行りのモキュメンタリーホラー調。
赤楚衛二と菅野美穂の解説・解明を挟んでテンポよく進んで行くパートは、映画らしい尺と情報量の詰め方がされていて丁寧な印象。
行方不明児童事件、集団ヒステリー事件、ダム自殺事件といくつかの事件。それらを線で結ぶ「まさるさま」あるいは「ましらさまorましろさま」だったか、あるいは「やしろさま」伝説、つまりローカル信仰の呪い?として十把一絡げに回収するさまは爽快で面白かった。
一方ラスト10分の怒涛の展開、つまり菅野美穂の計画により邪神が完全顕現、赤楚衛二が生贄となって…という展開には冷めるところがあった。
なんというべきか、ベクトルが違う。そこまでとそこからで、脚本が交代したのか?と思うほど真剣さというかテイストが全く違う。
個人的にはそこだけをもって大幅に減点、というほどではなかったものの、真面目に観ていたのにアレを返球されるとちょっと戸惑う。監督の手癖らしい。なるほど。
個人的には「血が出るなら殺せる理論」というか、無敵だと思ってたら物理攻撃が効く怪異、ってそれだけでだいぶ怖さが薄れてしまうから好みではない。
映画としてもう1ヤマ欲しいというメタい事情は理解はできるが、うーん…
翻って、レビューのタイトルについて。
作中、そこそこの尺を使って近畿地方の架空の伝承「まさるさま」のいわれについて説明していくが、その「伝承」と現代に行われている「信仰や行動」がまるで接続できていないように感じた。
というのは、まさるさまのお話が「母の代わりを村の女に求める男が誰にも相手されず死に、怪異になる」という話であるのに対して、現代の信仰や呪いへの対抗策がお札を自作したり(ギリ分かる)、生き物を飼って依代とする(なんで?)など、全く伝承と絡んでこないのが地域伝承モノとしてものすごく気になった。
(追記:原作web版では2話で失踪少女が「お嫁さんになった」と発言する部分があり、きちんと伝承と接触している。なぜ映画ではここをオミットしてしまったんだろう…?
また、原作では言及されている地理関係-ある山を中心として東西に点在する異常現象-の描写も完全にオミットされており、映画ではだいぶ無理がある繋ぎ方になってしまっているというか、5号館であることが「効いてこない」印象。また御神体の岩が「必要とする人のもとに飛んでくる」という設定にしたせいで、原作が持つ「ローカル神話」という特色が薄まってしまった。)
特に生き物を飼えというのはかなり唐突に生えてくる設定であることも相まって違和感が強い。
更に細かく突っ込めば、昔話というのはえてして教訓があるものだが(でなければ子どもに読み聞かせ伝える意味がない)この話はただただ怖い怪異の報告書で終わっており、昔話としてもディテールがおかしいと感じる。この違和感はついぞ回収されることはない。
昔話を基にした子どもたちの遊び「ましろさま」は男女に分かれた鬼ごっこで、捕まった女子が身代わりとして何かアイテムを差し出すという遊びだが、こちらもただ不気味な遊びに終始して何の伏線にもなっておらず、勿体無い。昔話に身代わりの話が少しでもあればもう少し説得力が増すのだが…なぜそうしなかったのだろう?
また呪われる/呪われないの対象や条件そのものが不透明なのも気になった。
先ほどの依代の話と絡むが、まさるさまの信仰を絵本にした原作者のおばあちゃんや、実はまさるさま(やしろさま)をかつて信仰していた菅野美穂が呪われていないという事実が直感的に納得しづらい。
呪われる条件として「動画を見たら呪われる」ということであれば、地域伝承モノとインターネットホラーを合体したつもりなのだろうがその目論見は失敗していると言っていい。インターネットホラーは梨氏の『つねにすでに』という怪作が既にあるし。というか合体させたところで特に面白みがない。
依代と言えば、都合よく赤楚衛二のペットが死んでいてラストに彼が取り込まれる伏線として無理矢理に機能している点、
呪いの主がまさるさまであると仮定した場合に男が呪われる理由がよくわからない(昔話の内容を鑑みると、女に比べて取り込む動機が弱い。男女どちらでも良いという性質には到底思えない)点、
また、まさるさまが女を釣るための「柿」の下りが特に回収されない(現実に柿が転がってくるわけでも、柿をメタファーにとれそうな「何か」が現れるわけでもない。強いて言えば「目」だが柿とはどう転んでも繋がらない)といった部分のも気になった。特典のpdfファイルで「かきは柿ではない?」という仮説が示されているが、ここはもっと本編に活かしてほしかったところ。
また目を抉られて失踪している状態(まだ故人でない)の人々がおそらく多数いるはずなのに、本編最後で立ちはだかるのは首吊り男の子と誰かわからん女の二人だけ…など、説明不足というか、2時間の枠で明らかに回収しきれていない部分がある。
確かに、説明しすぎるとつまらないのは首肯するが、何でもかんでも肝心なところを隠してしまっては機能するはずの伏線も機能しない。
全体的に、ご都合主義と言われても仕方がない。
うまく回収できなかった設定も多々ある。
霊能力者が「猿?」と言ってみたり(たしかに「ましらさま」のましらとは猿を意味する単語ではあるが、そこで情報の繋がりが止まってしまう。そもそも邪神本体は全く猿の姿形てはない…)日蓮宗の和尚が「私には祓えない」と言ってみたり。
菅野美穂の動画が少なくとも3パターンある(額に傷、額にガーゼ、額の傷完治かつ菅野美穂の顔の造形がおかしくなっている?)点。SNSの拡散力を利用するという点であえて撮り直して再三アップするというのは不自然で不可解。ここもただ投げつけられた感。
なんというか変な映画だった。
まぁでも…興味があれば見てもいいんではないかと思う。映画としては楽しい。
ま〜ホラーではあるな
雨穴Lv.100みたいなの出てきた
原作を読んで面白っ!と感心したので映画を非常に楽しみにしていました。映像化出来るのかな…と一抹の不安を持ちつつ、映画館に赴きました。結論から言います。
「「「は?」」」
最初は良かったよ?映像も中々リアリティがあり引き込まれました。はい、擁護終わり。
なにあのオチは。ホラーでキモさ全面的に押し出したらダメでしょ。なんで編集長の奥さんはケモノになったの?そもそも原作読んでないと了くんとか赤いワンピースの女とか相当察し良くないと分からなくない?キモかった。脚本や演出含め。カスです。鬼滅見に行け。
ラストは賛否両論だと思う
原作は未読だけど、久しぶりに面白いホラー映画を見れたと思う。
どちらかと言えば怖いより面白いが勝つ。
ストーリーが進むにつれ点と点が繋がり線になっていく様が面白いし、資料映像等のPOVも臨場感と不気味さが凄く良かった。
ただ、ラストだけはあんまり納得出来なかったな。
菅野美穂の祠を壊すシーンとかその後のトンネルのシーンでの必死さにちょっとした違和感があったけど、自分の願いを叶えたいからとはね。
それとマシラ様は不気味さと神々しさが合わさったデザインで嫌いじゃないけど
あの目玉は凄く微妙。一気にチープになった気がして冷めちゃったな。
センス無っ!
いろいろセンスの無さに呆れた。
●そもそも原作も面白くない。似たような怪談話の寄せ集めて並べただけでしかない。映画も当然それにならってソレでしかない。ストーリーに広がりや創造性がないのだ。
●それぞれの怪異が結びついていない。首の曲がった男の子、赤い女、貼られた奇妙な絵…その謎が回収されないまま互いに機能しない。ただ近畿ってだけ。謎解きサスペンスになっていない。映画にもなった小野不由美の「残穢」は同じようにライターが怪異を追うものだが、まるで違う。それぞれの怪異を追ううちにそれらが徐々に結びつき、呪いの正体に迫っていくドラマが良くできている。ただ怪談を並べるだけで一本の映画としては入りこめない。怪談を並べるだけなら同じく小野不由美・原作の「鬼談百景」の方がひとつひとつの怪談の語り口の完成度をとってもレベルが違う。
●お化けの見せ方も紋切り型。ぼんやり後ろに立ってるとか散々やってきたことしかやっていない。意外な登場の仕方がまるでない。
●雑な描写が多い。同僚が地下の資料室で変になってるのに翌朝までほったらかす、人が目の前で死んだのに通報もせず行ってしまう、なぜかわざわざ夜になって呪いの祠に行く(隣の席の人も言ってた)…。ホラー舐めてると言われても仕方ない。
●最後のクリーチャーが極め付き。笑ってしまった。心霊系ホラーでソレ出したら負けじゃないか?「イット」のパクリ。ちなみに「イット」の化け物の正体は宇宙生物。もう幽霊とか関係ない。
内容のない原作に無理くり何か足した感じ。
今、ホラー見るなら「ドール・ハウス」が面白い。
この作品を理解しようとしなければ、楽しく見れます
モキュメンタリーの方面にすべきだったのでは
難しかった
期待していた感じとは違い、微妙……
原作小説を読んで面白いと思っていたので、映画も観に行ったものです。
大まかな流れや怪異の原因などは原作で分かっており、謎を追うようなミステリ要素が楽しめないのは仕方ないとして、どんな風に映像化されるかと期待していたのですが。
期待値が高かったためか、映画は微妙……という感想で。
冒頭からあからさまに怪現象を見せたり、分かりやすい異様な言動とかクリーチャー感とか、お化け屋敷的に驚かせる方向のようで、期待していた感じとは違うなと。
収集した情報を映像で見せるというのは納得ですが、映像内の声がうるさくて怖さとか不穏さがあまり感じられない部分が多かったです。
動画配信者の映像も露骨にふざけているしうるさいし、恐怖より不快感や滑稽さの方が大きく、あえてそうしてるのか?と。
終盤も、車で突っ込んだり石に吸い込まれたりとか、ブラックコメディのようにも感じましたし。
日本昔話風のアニメ映像については、こういうのありそうというクオリティと、そう見せるかという意外さがあり、ネタとしても好感が持てて面白かったです。
映画のストーリーとしても、怪異の関連性が分かりにくかったような。
異様な石の力により死者が怪異になって蘇る、その怪異はお札や呪いの動画を媒介して命を奪うようになる、ということかなと解釈していますが。
しかし、冒頭の編集者の怪現象のくだり、呪いの動画を見て了親子に憑りつかれたと考えられますが、未来の自分が現れて目を潰すというのはどういうこと?と。
失踪した少女の目撃情報でも目が消失していたようですが、そうなる基準がよく分からない。
編集者の妻の奇行も、何故?どういうこと?と。
過去に自死していた人も、死の前にはこんな奇行があったということなのか?と。
また、瀬野千紘と小沢の関係性も分かりにくかったような。
親しい仕事仲間というのは伝わりますが、小沢の方だけ「千紘さん」と下の名前で呼んでるのは何故?と。
下の名前で呼ぶ程親しいということかもしれませんが一方だけですし、仕事上の付き合いかプライベートでも友人なのかよく分からず、若い方が年上を下の名前呼びは違和感がありました。
最後の方で友達だといったセリフがありましたが、それならそれで最初にもっと分かるようにしてくれた方が良かったのではと。
千紘の異様ながら同情もできる執念を元にした話や、その執念が伝わる菅野美穂の演技は良かったと思います。
映画化のプロデューサーに関する記事で、「ミッドサマー」や「呪詛」を意識しているようなことが書かれていたので、期待していたのですが……。
原作のイメージでは「呪詛」のような構成が合っていたような気もしますが、まあ「呪詛」そのまんまになってしまうよな……とも思います。
2025年ベスト・ホラームービー!⭐️⭐️⭐️✨
今日はこの作品を観た後に『呪怨4K 1・2』を観る予定で、気持ちはそちらにすっかり持って行かれていたんですが、この作品…想像以上に面白かったです!笑
サスペンス要素も強く、ラストまで嫌ぁ〰︎な・気持ち悪〰︎い緊張感が持続しっぱなしで、画面から目を逸らす暇がなかったです。
そして…
ラストは正に白石晃士ワールド炸裂!笑…とても楽しめました!
超オススメ!です笑
*パンフレットは鑑賞前は買うつもりはなかったんですが、終了後、物販コーナーへダッシュでした笑
で、内容なんですが、定価1000円とは思えないほどの充実ぶりで、ちょっとした豪華版というか限定版ぐらいの内容の濃さでした。これ、売り切れ必至でしょ笑
(『超不思議マガジン』が付属している!)
*帰りに梅田の書店で原作のサイン本を見つけてしまったので、文庫本バージョンや関連書籍まで含めて購入してしまった笑
(なかなかの出費してる…)
↑読み返したら、この作品のことメチャクチャ宣伝してる笑
*なかなか充実したホラー怪談週間でした…。
8月8日 「霊わ となりの怪談」(京都)
8月9日 「北野誠の茶屋町怪談」(配信)
8月10日 映画「近畿地方のある場所について」
8月10日 映画「呪怨4K 1」 映画「呪怨4K 2」
8月10日 「事故物件 ヒガシ 恐いタニシ展」(配信)
4Kのおばけは求めてないんだよなぁ
なんか見たなあと思ったら
前半のパズルをはめていくような展開はとても面白くて引き付けられました。
しかしいかんせん自分の理解力が乏しく、結局最初の失踪事件はなぜだったの?
チェーンメールで亡くなったギャルはなんの因果関係が?
失踪した上司の奥様はなぜあんな感じに?
なぜ動物が身代わりになってくれるの?
などなど1度観ただけではよくわかりませんでした。小説も読んでから行けばより楽しめたのかな。
ジャパニーズホラー特有の(?)救いがない鬱エンド。
つい最近似たような映画をみたなと振り返ったら
ああ、ドールハウスだ笑
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