「やめとけ、観る価値ゼロの地雷映画」近畿地方のある場所について さきたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
やめとけ、観る価値ゼロの地雷映画
これはもう言い切る。観るだけ無駄。心して臨めと冗談のつもりで観たら、その直後に強烈な後悔しか残らない代物だ。
まず、「場所ミステリー」とやらを掲げているが、蓋を開ければ謎と呼べるほどでもないことをとっくに既読した前任者が提示していて、主人公はただ追いかけるだけ。探偵的能動性も葛藤もない、ただのデスクワーク映像。リアルな事件ではなく、ただの映像貼り付け作業にすぎず、人生をかけて謎解きをしているような緊迫感は一切ない 。
そしてホラー? だったっけ?というレベルだ。ジャンプスケア依存症の典型で、音響やBGMだけ大きくして驚かす手法に終始。幽霊や怪異とは無関係なシーンで、ただ音をドン!って鳴らされるだけ。本当に怖いわけじゃなく、単に大音量で驚かされている魂の消耗だけだ
。
キャラクターも全員“空っぽ”。菅野美穂と赤楚衛二というキャストを並べただけで中身は薄い。どの登場人物にも人生や痛みは感じられず、動機も感情も記号的。誰かが死んでも薄っぺらいだけだし、共感どころか興味すら抱けない。人が消えるだけで何も伝わらないのだ 。
さらにミステリー要素はただの繋げただけ。映像A→映像Bを見せて「これAじゃね?」と主人公が気づいた時点で解答され、そこに至るまでの過程も伏線の練られ感も希薄。まるで既読の作文を読んでるだけ。観客の頭も心も全く使わせない手抜き脚本に過ぎない 。
音響や演出に新しさも芸術性もない。モキュメンタリー手法も薄味で、どこが“ドキュメンタリー的な恐怖”なのか明確じゃない。手持ち映像や偽インタビューでリアル感出してるつもりかもしれないが、逆に何が現実で何が演出か曖昧すぎて混乱するだけ。観終わったあとに残るのは、トラウマでも感動でもなく、漠然とした虚しさだけだ 。
まとめる。
『近畿地方のある場所について』は、ホラーでもミステリーでもなく、ただの映像貼り付けスケッチにすぎない。怖さも深みもなく、豪華キャスティングと原作人気にただ乗せられて「観たけど良かった?」と聞かれても答えようがない。原作を知らないなら騙され、知っているなら「この水準で実写化?」と失望するだろう。心臓も肝も、時間も削られる価値なし。
**観るな。絶対に観るな。**金と時間の浪費、メンタルの損傷、全部欲しくなければ遠ざかるしかない。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。