Playground 校庭のレビュー・感想・評価
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徹底した子ども視線による「世間」でのサバイバルを描く。
原題は「Un monde」。世間とか世界とかの意味になるが、これは初等学校(ベルギーでは日本と同じ6年制の初等教育がある)に入学したばかりのノラから見た世界の全てを表す。ノラは父親と兄アベルと暮らしている。母親は離婚したのか姿は現さない。元々、狭い3人での暮らしが全てであったのが学校に行くことによってノラの世界は広がる。最初は学校の中でもアベルの姿を追い求めるノラだがだんだんと順応できてくる。
ところが実は学校の中ではアベルはいじめられており、兄を助けたい思いと、自分は巻き込まれたくない思いが、ノラを板挟みにする。
このいじめに対する学校側の対応がいかにもマニュアルベースであるところ、安易にいじめに加担してしまう子供がいること、いじめの被害者は時として加害者に入れ替わってしまうこと、多分失業中で家にいる父親が干渉することで子供たちの立場が悪くなるところ、いかにもという話ではあるのだが、これはそういったことを告発する作品ではおそらくない。
ノラにとっての全世界である学校、親子関係、兄妹関係の中で、ノラが必死に見て、聞いて、考えて、行動する姿を描いている。つまりそこにあるのはサバイバーとしての全世界との対峙である。
それは痛々しく、でも瑞々しく、そして我々自身の社会との関わり合い方をも思い起こさせてくれるのである。
居場所
小学校に入学し、いじめられるお兄ちゃんをみて心を痛める妹の話。
校門でお兄ちゃんや送ってきたパパと別れるだけで寂しくて不安で泣いちゃうノラから始まり、可愛らしくも微笑ましいのだけれど、何より演技力に驚嘆。
ホント海外の子役のレベルの高さは凄いよね。
そんなノラにも友達が出来て明るくなっていく姿をみせつつ、アベルのやられっぷりが加速していき、それをみるノラをみさせられて、どちらの気持ちもわかるモヤモヤっぷりが堪らない。
かなり堂々とイジメが横行しているのに、教師も監視員もポンコツ過ぎるけど。
小さな世界のことだけれど、彼らにしたら相当大きな話しだし、アベルではなくノラが主人公で、その機微と成長をみせるというのがお見事だった。
大人の階段を上る…とは、こんなにも残酷なものなのか
アカデミー賞あげたい
短編ドキュメンタリー風
ある兄妹が小学校で体験するいじめを、ドキュメンタリータッチで撮影した作品。
米映画でティーンのスクールカーストものの映画はよくありますが、ヨーロッパ映画で小学校低学年(たぶん)を主人公にしたものは珍しいと思って鑑賞。
徹頭徹尾、子供目線のローアングルで撮られた映像は学校の閉塞感と、不穏な空気が感じられてgood。校内の喧騒もリアル。
いじめはあんな風にさしたる理由もなく、些細なきっかけで起こるものです。
男子の虐めは暴力で、女子のいじめは仲間はずれ、はどこの国も一緒ですね。
外国の映画を観る楽しみのひとつに異文化を知ることがあるのですが、子供たちが「だるまさんがころんだ」にそっくりな遊びをやっていて、世界共通なんだと。
あと、休み時間に校庭で遊ぶ子供たちを見守るのは教師ではなく「監視員さん」と呼ばれる、それ専門に雇われている人がたった一人。教師も休み時間をしっかりとる、ってことなんでしょうが(労働環境にうるさいヨーロッパらしい)目が行き届かないし(案の定いじめが起こる)、親は不安しかないなと思いました。
原題は「un monde」(世界、世の中、社会)。
子供にとっての社会は狭い学校の中が全てで、その中で生き抜くしかない、というぞっとする感覚を久しぶりに味わえました。
カメラワークの妙
ある意味、「心理的ホラー作品」だ
ノラの行動力
公式様よりご招待いただきました。
ありがとうございます。
いじめだけがテーマとなっているわけではなく、
人と社会のコミュニティから
外されるつらさも繊細に描いていました。
カースト制度や差別についても。
学校という場所に対して
不安な気持ちを抱えていたあの頃…。
子供の頃に感じていた感覚が蘇りました。
些細なことがきっかけで
仲間はずれにされ、いじめを受ける。
場合によっては加害者にもなってしまう。
このグラデーションの描写に緊迫感あり。
最終的には希望が見えた作品でした。
いじめの理由や暴力の直接的な描写はなく、
観客の想像に委ねられます。
子供には見えて大人には見えていない。
大人の愚かさが露骨に表現されていました。
ノラ視点でのカメラワークは
言うまでもなく素晴らしいものでした。
不安や、少しずつ視野が広くなる様子は
ピントを利用。カメラ手法がお見事です。
また、演じる子供たちが
トラウマにならないように
ワークショップにて絵や人形を使って
伝えたという監督の配慮に感服しました。
本日は貴重な機会をありがとうございました。
明日は我が身と思い保身に走る世界共通の子供社会
2025年劇場鑑賞19本目 傑作 76点
やられたらやりかえすのではなく、自身より動物的に弱そうな第三者に鬱憤を晴らすのが、なんとも悲しく淡く復習の連鎖がまさしく食物連鎖の様で言葉が出なかった
自分を圧し殺して撃ちに秘め口外しなければ、面倒なことにならない、辛いけどこれより仕打ちが酷くなることも和らぐわけでもないことを志半ば受け入れているのが所謂幼少期に大人たちから大人っぽいお子さんと言われる所以で、なんでこう傷ついたものが背負い痛みを知らないものが日常を謳歌するこの異質な弱肉強食社会が今も尚は世界中に蔓延っているのだと考えさせられる
兄弟で写真撮るときや、父と対面してひた隠す素行、一線超える超えさせられた場面で止めに入るあるいは立ち尽くし数秒後大人に伝える、最後抱き合う兄弟など印象的で唖然とする場面が多すぎて頭が痛い
邦題が校庭っていうのが、治外法権な皮肉が詰め込まれていて関心しちゃった
また観たい
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