劇場公開日 2025年3月7日

Playground 校庭のレビュー・感想・評価

全35件中、21~35件目を表示

4.0インパクト強い

2025年3月12日
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鑑賞方法:映画館

冒頭、泣く泣く入った校舎から突然ノラに襲いかかる喧騒が見事にストレスを象徴し、以後徹底した子供目線で描かれる。
いじめ首謀者の父親が粗暴な人物である事が示され、当のアベルも「獲物」をみつける。こういう暴力の連鎖を断ち切るための、相手に対する想像力を育てるのはやはり質の良い教育という事になるだろう。そしてノラの胸に芽生えた想像力が結実して最後の惨劇を防いだのだ、と思いたい。
子役二人の芸達者と、彼らに不自然な長台詞を強いなかった台本と演出に脱帽。
観終わって改めてポスターを見ると胸が苦しくなる。

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ひろちゃんのカレシ

4.0ドキュメンタリーの様な作品。見る価値ありました。

2025年3月11日
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本作が長編デビューとなる新鋭ローラ・ワンデルが監督・脚本のベルギー映画です。
兄妹の通う小学校が舞台のリアルな人間ドラマです。兄を慕う7歳の内気な少女ノラが父親に送られて小学校に入学。
3歳上の優しい兄アベルがある時大柄な上級生に酷いいじめにあっているのを目撃します。
兄をどうにか救いたいノラは父や教師と話し合って解決させようと努力しますが事態は徐々に微妙な方向に。
救いのないラストの兄妹の姿は胸に来るものがありました。ドキュメンタリーにも感じるノラとアベルの姿は演技を全く感じさせず、ノラを冷静に捉える監督の視点は注目です。
重い作品ですがおススメ度は満点です。自分の小学校、中学校を思い出しました。

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Yoji

5.0見るべき

2025年3月11日
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鑑賞方法:映画館

子ども時代を忘れてしまった幸せな大人は、絶対に見るべき。

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ごまめ堂

3.5いじめダメ!絶対。

2025年3月10日
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鑑賞方法:映画館

カメラが至近距離で追い回すので、子供の視線や表情から彼らの追い詰められた状況を読み取る事を強いられる映画です。
カメラがかなり近いのに演技が自然で凄い子だなと思う。撮影部や監督との信頼関係も必要だと思うから、そう言う見えない所に時間かけてるのかもしれない。
話は学校内のいじめの話でとりたて珍しくもないのだが撮り方がエグいので親や教師は自分が子供達のサインを見落としてないか自己反省しきり、私は子供の頃のちょっとした事で世界が終わるかのような絶望感に苛まれた事を思い出した。
子供との接し方は重要だ。

撮影方法が同じ「サウルの息子」が無ければあと星一つプラスだった。

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masayasama

3.0兄妹

2025年3月9日
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鑑賞方法:映画館

兄がいじめられている。

妹が立ち上がった。

最後は、気持ちが通じた。

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完

4.5この箱庭は狭すぎる

2025年3月9日
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常にノラにのみピントが合っており、それ故彼女と彼女の五感から感じるものから目を逸らせない。
環境に慣れて次第に周囲が見えてくると、見たくないものも見え、聞きたくないことも聞こえてくる。
国は違えど、学校は同じで子供は残酷だ。

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ななな

4.0徹底した子ども視線による「世間」でのサバイバルを描く。

2025年3月9日
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原題は「Un monde」。世間とか世界とかの意味になるが、これは初等学校(ベルギーでは日本と同じ6年制の初等教育がある)に入学したばかりのノラから見た世界の全てを表す。ノラは父親と兄アベルと暮らしている。母親は離婚したのか姿は現さない。元々、狭い3人での暮らしが全てであったのが学校に行くことによってノラの世界は広がる。最初は学校の中でもアベルの姿を追い求めるノラだがだんだんと順応できてくる。
ところが実は学校の中ではアベルはいじめられており、兄を助けたい思いと、自分は巻き込まれたくない思いが、ノラを板挟みにする。
このいじめに対する学校側の対応がいかにもマニュアルベースであるところ、安易にいじめに加担してしまう子供がいること、いじめの被害者は時として加害者に入れ替わってしまうこと、多分失業中で家にいる父親が干渉することで子供たちの立場が悪くなるところ、いかにもという話ではあるのだが、これはそういったことを告発する作品ではおそらくない。
ノラにとっての全世界である学校、親子関係、兄妹関係の中で、ノラが必死に見て、聞いて、考えて、行動する姿を描いている。つまりそこにあるのはサバイバーとしての全世界との対峙である。
それは痛々しく、でも瑞々しく、そして我々自身の社会との関わり合い方をも思い起こさせてくれるのである。

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あんちゃん

3.5居場所

2025年3月8日
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悲しい

萌える

小学校に入学し、いじめられるお兄ちゃんをみて心を痛める妹の話。

校門でお兄ちゃんや送ってきたパパと別れるだけで寂しくて不安で泣いちゃうノラから始まり、可愛らしくも微笑ましいのだけれど、何より演技力に驚嘆。
ホント海外の子役のレベルの高さは凄いよね。

そんなノラにも友達が出来て明るくなっていく姿をみせつつ、アベルのやられっぷりが加速していき、それをみるノラをみさせられて、どちらの気持ちもわかるモヤモヤっぷりが堪らない。

かなり堂々とイジメが横行しているのに、教師も監視員もポンコツ過ぎるけど。

小さな世界のことだけれど、彼らにしたら相当大きな話しだし、アベルではなくノラが主人公で、その機微と成長をみせるというのがお見事だった。

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Bacchus

3.0大人の階段を上る…とは、こんなにも残酷なものなのか

2025年3月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

集団の中で生きることで誰もが大なり小なり経験する残酷。
そのかなり大きな残酷さの当事者になった兄妹の物語である。
あのラストが救いになるのかは誰も語れないが、兄妹にとって大きな瞬間であり、今後も続く彼らの人生を考えると、この物語をあそこで終わらせたのは正解なのだろう。
少女の成長の物語として観るには残酷すぎるが、妹役の演技が素晴らしすぎて実際に成長の物語になっているのに驚く。

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ケージ

4.0アカデミー賞あげたい

2025年3月7日
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妹ちゃんが超絶かわいい!
妹が欲しくなる〜

かわいい盛りなのに大人みたいな悩み葛藤、苦悩を抱えさせられて、でも奔走してなんとかしようとする・・
果たして妹ちゃんの願いは伝わるのか!!

終始子供目線の撮影、背景のぼかしなど、大人が思い出す子供時代の記憶の景色のようで、また兄弟姉妹ならではの関係も胸が痛くなるほど伝わってきて、いつしか自分が小学校に戻った気さえしてくる雰囲気でした

妹ちゃんは
とても低学年とは思えない演技力で
ラストは表情だけでこちらの涙腺を崩壊させんばかりの表現力でした。

純粋にいい演技で評価するなら
私はこの子にアカデミー賞をあげたい!

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タケミカンパニー

3.5短編ドキュメンタリー風

2025年3月7日
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鑑賞方法:映画館

怖い

ある兄妹が小学校で体験するいじめを、ドキュメンタリータッチで撮影した作品。
米映画でティーンのスクールカーストものの映画はよくありますが、ヨーロッパ映画で小学校低学年(たぶん)を主人公にしたものは珍しいと思って鑑賞。

徹頭徹尾、子供目線のローアングルで撮られた映像は学校の閉塞感と、不穏な空気が感じられてgood。校内の喧騒もリアル。
いじめはあんな風にさしたる理由もなく、些細なきっかけで起こるものです。
男子の虐めは暴力で、女子のいじめは仲間はずれ、はどこの国も一緒ですね。

外国の映画を観る楽しみのひとつに異文化を知ることがあるのですが、子供たちが「だるまさんがころんだ」にそっくりな遊びをやっていて、世界共通なんだと。
あと、休み時間に校庭で遊ぶ子供たちを見守るのは教師ではなく「監視員さん」と呼ばれる、それ専門に雇われている人がたった一人。教師も休み時間をしっかりとる、ってことなんでしょうが(労働環境にうるさいヨーロッパらしい)目が行き届かないし(案の定いじめが起こる)、親は不安しかないなと思いました。

原題は「un monde」(世界、世の中、社会)。
子供にとっての社会は狭い学校の中が全てで、その中で生き抜くしかない、というぞっとする感覚を久しぶりに味わえました。

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すーちゃん

3.5カメラワークの妙

2025年3月7日
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鑑賞方法:映画館

全編、カメラの画角が主人公のアップかバストアップ程度で、俯瞰できないもどかしさを覚えつつ話は進んでいく。
周囲で何が起きているのかリアルに確認できない状況は、子供の視野を表現しているのか、あるいは閉塞された学校の中の子どもの世界で起きていることを、子どもから聞くことでしか判断できない大人のもどかしさを表しているのか…。

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し

3.5ある意味、「心理的ホラー作品」だ

2025年3月7日
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悲しい

怖い

難しい

加減ということの理解できていない大人社会の中で育った子供には、他人への思いやる気持ちは欠如しているのだろう。
ハンムラビ法典よろしく「目には目を歯には歯を」のスタンスで「いじめ」が横行しているようで、無邪気に飛び廻る子供達の姿は稀少なのかもしれない。
そんなことを考えてしまうような怖い作品だった。

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ちゃ坊主

3.5ノラの行動力

Kさん
2025年2月28日
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鑑賞方法:試写会

公式様よりご招待いただきました。
ありがとうございます。

いじめだけがテーマとなっているわけではなく、
人と社会のコミュニティから
外されるつらさも繊細に描いていました。
カースト制度や差別についても。

学校という場所に対して
不安な気持ちを抱えていたあの頃…。
子供の頃に感じていた感覚が蘇りました。

些細なことがきっかけで
仲間はずれにされ、いじめを受ける。
場合によっては加害者にもなってしまう。
このグラデーションの描写に緊迫感あり。
最終的には希望が見えた作品でした。

いじめの理由や暴力の直接的な描写はなく、
観客の想像に委ねられます。
子供には見えて大人には見えていない。
大人の愚かさが露骨に表現されていました。

ノラ視点でのカメラワークは
言うまでもなく素晴らしいものでした。
不安や、少しずつ視野が広くなる様子は
ピントを利用。カメラ手法がお見事です。

また、演じる子供たちが
トラウマにならないように
ワークショップにて絵や人形を使って
伝えたという監督の配慮に感服しました。

本日は貴重な機会をありがとうございました。

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K