「【学校は社会の縮図って言うけれど、大人社会より厳しくないかい?けれども、そこで社会性を学ぶんじゃないかな。あとは、苛めが酷い時には逃げる(転校)ことも恥ずかしい事じゃないと思うな。】」Playground 校庭 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【学校は社会の縮図って言うけれど、大人社会より厳しくないかい?けれども、そこで社会性を学ぶんじゃないかな。あとは、苛めが酷い時には逃げる(転校)ことも恥ずかしい事じゃないと思うな。】
ー 少し前に「小学校~それは小さな社会~」を観て、改めて日本の小学校のシステムを再認識した。
この作品は、ベルギーの小学校が舞台みたいなのだが、可なりシビアだったな。-
■小学校に入学したノラは、不安を感じていたが、兄のアベルが励ましてくれる。徐々に学校にもなれ、二人の女の子と仲良しになるが彼女の兄は苛められていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ノラを演じた女の子の、入学時の不安そうな顔を見ていると、とても辛い気持ちになる。けれども、兄のアベルが励ましてくれるんだよね。
・で、ノラは靴紐の結び方を二人の女の子に教えて貰ったりして、徐々に学校に慣れて行く。だが、頼りのアベルが苛められている姿を見てしまい、彼女の心は揺れるのである。
・アベルはノアを徐々に遠ざけるんだけど、この気持ちは少し分かる気がする。学校内で妹に苛められている姿を見られるのは嫌だよなあ。
・ノアの揺れる心。兄を助けたい。けれども兄に付き纏い過ぎるのも良くないと感じて行くのである。
このノアを演じたマヤ・バンダービークという女の子の表情の変化が凄い。演技なのだろうけれども、凄く上手い。ビックリしたな。
■少し驚いたのは、学校内に”監視人”と言われる人達が、子供達の様子を見ておりトラブル時には駆け付ける姿。フランスではそういう人が学校にいるという事を思い出したが、ベルギーにもいるんだな。あと、あんなに苛めが多いのかな。
あとは、ノラとアベルの無職らしいお父さんは、ちょっと子供達の諍いに介入し過ぎじゃないかなと思ったな。ベルギーではあれが普通なのかな。
・苛められていたアベルが、黒人の子を苛め始める姿は、哀しかったな。アベルにして見れば強い自分を見せたい思いと、苛めっ子たちに自分も苛める強さがあるんだと、アピールしようとしたのかな。けれども、それを見ているノラの哀し気な表情は切ないな。
<今作は、観ていてキツカッタけれども、最後にノラとアベルが和解し、ノラがアベルに抱き着く姿を見て本当にホッとしたよ。
頑張れ!ノラとアベル。
学校は、本来楽しい所だと私は思うからである。
けれども、苛めが酷い時には逃げる(学校を変える)ことも必要だと、私は思いました。>
<2025年4月28日 刈谷日劇にて観賞>