「インパクト強い」Playground 校庭　ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー（感想・評価）

冒頭、泣く泣く入った校舎から突然ノラに襲いかかる喧騒が見事にストレスを象徴し、以後徹底した子供目線で描かれる。
いじめ首謀者の父親が粗暴な人物である事が示され、当のアベルも「獲物」をみつける。こういう暴力の連鎖を断ち切るための、相手に対する想像力を育てるのはやはり質の良い教育という事になるだろう。そしてノラの胸に芽生えた想像力が結実して最後の惨劇を防いだのだ、と思いたい。
子役二人の芸達者と、彼らに不自然な長台詞を強いなかった台本と演出に脱帽。
観終わって改めてポスターを見ると胸が苦しくなる。