「真実、良心、正義、保身・・・人間の心の奥深さに問いかける作品。 クリント、引退しないで」陪審員2番 masa.kさんの映画レビュー(感想・評価)
真実、良心、正義、保身・・・人間の心の奥深さに問いかける作品。 クリント、引退しないで
いつ公開かと気になっていた映画でしたが、まさか配信とは。このような上質な映画が劇場公開されないのは残念で仕方ありませんが、観ることができたことに感謝。
よくある恋人同士の殺人事件。犯人は定石通り交際相手、そんな事件に絡む人々、陪審員・検察官・弁護士・その家族を本当に丁寧に分かりやすく描いています。序盤、弁護士と検察官の真っ向対立は「アラバマ物語」中盤の陪審員の有罪か無罪かは、まさに「12人の怒れる男」的展開。クリント・イーストウッド渾身の名作「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」を一本にまとめたような双方からの視点、本当に嬉しくなります。アメリカの良心、イーストウッドは、信じていますね。様々な問題を抱える国ですが、希望を感じさせてくれる、余韻に浸れる素晴らしい作品です。94歳、イーストウッド、凄すぎますが、まだまだ彼の作品は観たいですね。
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