「近年の中ではまだ」名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック) icmrkさんの映画レビュー(感想・評価)
近年の中ではまだ
ひたすらキャラ、アクション、ラブコメゴリ押しで誤魔化している近年の作品の中では良作な方だと思うけど、世間で騒がれている程の神作とは思えない
最近の作品だと緋色の弾丸に近いイメージ
本編を見て特に気になったことや感じたことをざっくりまとめると
・安室やキッド、平次和葉参戦回などに比べたら作品本来のテーマや世界観をガン無視したキャラやアクション、ラブコメの押し付けは少ない方だったが、その反面で推理、アクション、ラブコメそれぞれの要素のメリハリが中途半端でストーリーが単調というか先の展開が容易に予想できてしまい、見ていてワクワク感などはあまりなく、これならいっそ純黒の悪夢やから紅の恋歌のように路線を1つに絞ってもらった方が評価がしやすかった
・ストーリーの単調化に付随して特定のキャラの見せ場の為にそのシーンを作ったというのが全面的に出ている気がした
例えば今回の見所とされているであろう途中の雪崩や終盤のアクションシーンとかも初期作のように事件の流れでそういう展開になったというより小五郎の銃のシーンを入れる為に作ったという作業感が全面に出ていて、いざそのシーンが流れても特別何かを感じることもなく、よくて設定忘れていた人が「そういえば小五郎って銃の腕がいいっていう設定あったな」と感じる程度で終わってしまう
・犯人やゲストキャラの動機や人物像と最低限作ってはいるけど、やはり初期と比べてちゃんと作り込まれていないように思う
例えば14番目の標的の沢木さんのように見ていて「製作陣はこのキャラを通してこういうことを伝えたいのであろう」という明確なものがなかなか見えてこない
といったところか
来年は千速が出てくるそうなので、バイクのアクションがメインで横溝とのラブコメが少しあるかなといったところだろうが、いい加減新規ファンや何も考えないで見て理解した気になっている昨今のファンもどきを取り込むことばかり考えないでちゃんと長年作品を応援してきた古参ファンのことを第一に考えたキャラ、過度なアクションやラブコメ、音楽に頼らないでしっかりとストーリーが構成された推理メインの作品を1つくらい作ってもらいたいところだが、昨今の風潮からして期待はできなさそう…
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