「もっと毛利小五郎の活躍が見たかった」名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック) tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もっと毛利小五郎の活躍が見たかった

2025年4月18日
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雪山での警官の狙撃事件、日比谷公園での警官の殺害事件、天文台への不審者の侵入事件、過去の銃砲店の強盗事件、その店の店員だった女性の自殺、そして司法取引と証人保護プログラムに関する法律の改正、さらには、警察と公安と検察の確執など、序盤で提示される事案や登場人物が多すぎて、なかなか頭の整理が追いつかない。
「アクション」よりも「推理」を重視したストーリー展開に異存はないのだが、もう少しシンプルで簡潔な物語構成にした方が、より推理を楽しめたのではないかと残念に思ってしまった。
「コナン」の映画で、色々と突っ込むのは野暮というものだが、それでも、長野県警は、どうして刑期を終えて出所した強盗犯を追っていたのか?、銃砲店の強盗事件は、司法取引が必要なほど重要な案件だったのか?夜の森で、銃を持った相手に、子供たちが近づいて行くのは、余りにも無謀ではないか?いくら記憶を失っていたとは言え、口封じをするのなら、まず目撃者を殺害するのではないか?天体観測用のパラボラアンテナで、通信衛星から機密情報を傍受することができるのか?といった疑問が後を絶たない。
お決まりのスペクタクルなアクションも、雪山の銃撃戦とか、人工的な雪崩の発生とか、ラストの暴走するアンテナの追跡とかのシーンで楽しめるようになっているのだが、確かにサービス精神は感じられるものの、あまり必然性があったようには思えない。特に、アンテナは、レールが終わるところで停止せざるを得ないので、あんなに苦労して車で追跡したり、レーザーを照射したり、銃撃したりする必要は無かったのではないだろうか?
それから、今回は、毛利小五郎に焦点が当てられていて、実際、射撃の腕前を発揮する場面は用意されているし、「眠りの小五郎」のシーンがないのも良かったのだが、それでも、「推理」の面で、もっと彼の活躍が見てみたかったという物足りなさも残った。
あと、安室透の声については、多少の違和感は覚えたものの、変にモノマネみたいにしていないところには好感を持てたし、すぐに慣れるだろうと感じられて、安心することができた。

tomato
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