リライトのレビュー・感想・評価
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33人いる!
何を隠そう、時間SF好き。だけど残念ながらほとんどの時間SFでは因果律が破綻している。
この物語も10年前の自分との再会がなくなった顛末がよくわからなかった。そもそもタイムトラベル要素は薄く、同じ時間軸内で33人に33回も同じ人物が学校内や祭りで接触して露見しないという無理筋な設定の方が際立つ。いわんや全員に小説を書かせようとするとか、何のことやら。未来人という告白を皆がすんなり受け入れすぎとも思う。
だいたいクラスメイトの誰かに小説を書いてもらわないと元の時代に戻れないとわかっていて、そんな危うい条件で過去にやってきたのだろうか。あまりにも無謀だ。主人公以下彼に言われたから書くことになったので、自発的でない時点でおかしなことになっている。
法条遥の原作は未読だが、尾道とかラベンダーの香りとか尾美としのりとか、おそらくこんなに大林宣彦色が強いはずはなく。ヨーロッパ企画の上田誠の脚色の段階でこうなったのかと推察するが、余分な味付けに感じた(同劇団の時間SFものは好きです)。
池田エライザも橋本愛も29歳とか、ま、10年後も演じるのでかろうじて納得するけれど、高校生?とクエスチョンマークが浮かぶ。年配の役者が若者に扮するのと、若い役者が年長者に扮するのでは…、後者の方がハードルは低そうだが。10代の有望株はあまり育っていないのだろうか。
時をかけるオマージュはともかく
本を読んでこちらにやってきた
だから誰か!にその本を書いてもらわないと完結しない
でクラス中に書いてもらう?
週毎に試みに失敗して未来人は増殖するチューリップ
まぁ解決は現在に残ったようにみえたのだが
暖かな想い出が利用されているのは嫌な味
人生を書き直すなんて言えるのは小説家か
タイトルなし(ネタバレ)
「サマータイムマシーン・ブルース」「ドロステの果てで僕ら」「リバー、流れないでよ」と、タイムリープモノに定評のある上田誠さんの脚本ってことで観にいきました。さすがに33周でクラス全員男も女もすべていい感じにカップルになるのは無理がありすぎ(すべては描かれてないけど)とか、花火より学校内の方が鉢合わせないようにするの大変だろとか、ツッコミどころは多かったけどけっこう楽しめた。たぶん読まないけど、原作はどうなってるんだ?
爽やか青春SF化
原作既読組です
映画化にあたりだいぶライトな展開になるように、特に終盤を改変しています。
これ自体は話の本筋を変えるようなものではないし、個人的にはアリかなと思います。
なので、「史上最悪のパラドックス」というコピーは、うーんそこまでかな?という感じです。
原作のほうは思いっきり最悪ですが、本作はイヤミス的な展開が得意じゃない方も安心して観られるストーリーになっています。
途中のドタバタ展開、確かに無理がありますが、論理的には矛盾していない。
まぁタイムリープものだしSFだし、都合がいい話だけどあれはああいうものだとして理解するしかないし、多少のご都合主義に過剰に突っ込まないはSFのマナーだと思っているので、仕方ない 笑
しかし、橋本愛さんがキャスティングの中で明らかに異質なので、あーこの人キーパーソンだなー的な感じが序盤から見えてしまうのがちょっと残念でした。
端役で出るはずはないので、主演の池田エライザさんと対をなす存在になるんだろうなという推測ができてしまいます。
予算的な事情もあると思いますが、もう少しキャストのバランスが取れているとモアベターだったのになーと思いました。
オマージュ
要素がまんまなので、「時をかける少女」等のオマージュなんだろうけど、あまりにも薄すぎないかと感じた。
33人が未来から来た普通の人にコマされ、皆で花火を観る一連の流れも陳腐。
ただ終盤、嫉妬からの独占欲を丸出しにした展開にシフトしたのかと思ったら中途半端。
原作ではこのあたりの描写がどうなっているのか気になるところ。
前半から奇抜な橋本愛を映すのであれば、青春に舵を切るのではなく中後半ドロドロさせても良かったのにな~。
広げた大風呂敷をたたむのに懸命の忙しい映画だった
うーーーん
映画自体がリライト
面白かった
「カメ止め」ファンも「ぼく明日」ファンも観て!
けっして共有されることのないはずの思い出
―そのかけがえのない思い出が、わたしだけのものではなくなってしまったら?
とつぜんの転校生の出現から始まる、甘酸っぱくてちょっと不思議な青春の記憶。
やがて、それが誰かによって“書き換えられていた”かもしれないという疑惑と不安に転化する。
映画『リライト』は、あの『カメラを止めるな!』のように伏線が鮮やかに回収されていく快感を知っていたり、
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のように、逆行する時間の中で精一杯愛し合うふたりの健気さに胸を打たれたあなたならきっと気に入るはず。
これは誰の物語なのか?
そして、あなたが今見ているこれは、どこから来て、どこへ行くのか?
初見では物事の成り行きに翻弄され、全体像がわかった上で臨む二回目ではすべての事柄がつながっていることに感嘆することは必至。
そう、“もう一度最初から観たくなる系”の青春SF映画、それがこの作品です。
原作さえもリライト
原作(映画ノベライズ版でない方の小説)にはあった、校舎を何度も崩壊させたり、いじめの場面を描写したりの場面は、実写映画で描くには適していなかったのか、原作の良さを損なわなず変えてあるのは好印象でした(ただ、舞台設定が静岡から広島に変わっているので、原作の地元の方々にとっては大変残念な変更かもしれません)。撮影上の都合と思われる変更にとどまらず、映画版独自のストーリー展開もあり、タイトルの「リライト」にはその意味もあるのかも、と思ってしまいました。
原作を読んでいなくても楽しめる内容でしたので、ストーリーや出演者など、何か少しでも気になっている方にはぜひ鑑賞をおすすめします。約2時間の上映時間で理解できるよう、原作よりも入りやすいのではないかと思います。ただ、原作ストーリーを少し簡略したのが映画版、というわけではないので、映画も原作も(元の原作も2度目、3度目と見直すことで発見することも少なくないです。興味持たれた方は、1回で終わらず何度も楽しんでほしい作品だと思います。
追記
監督登場のティーチイン上映会含め、今時点で映画版を4回見ましたが、どうしてもストーリーに関するもやもやが解消されずに残った部分があったように思います。一番大きいところでは、美雪は保彦との人生を選ぶべくさらにリライトしたのか、夫の章介さんとの人生を選び続けたのか、についてですが。
監督としてはどちらと決めず、映画を見た人それぞれが思い描いて良く、それが正解との趣旨のお話しをされていたと思います。
が、それでも気になってしまった方は、映画ノベライズ版の方に正解(の大部分)が書かれていますので、読んで答え合わせをしてみてください。もしかすると、答え合わせをする「覚悟」が必要かもしれませんが。
(ただもちろん、ノベライズ版と映画とで、どちらかのほうが他方よりも正解である、と決まっているわけでもないと思いますので、見た人次第・読んだ人次第、という監督の言葉がやはり正解なのかもしれません。
そこまで言い出すと、元の原作者が直接には描いていない、映画やノベライズ版の内容がそもそも「正解」になりうるのか、の話にもなってしまいそうなのでやめておきます。)
あとは細かいですが、表紙に美雪が「リライト」と手書きしたロルバーンのノートが映るシーン。何か重要そうだがどういうことなのか、映画では理解が追いつきませんでしたが、ノベライズ版を読んで「そういことだったか」と知ることができました。
評価も、当初の星4から4.5に変更しました。2回見てもまだもう1回見たいと思える作品となったので、星4では足りなかった。5にしようか非常に迷いましたが、ノベライズ版では答えがあることについては、映画の方でももう少しは教えてくれても良かったのにと思うので、満点の手前の4.5にします。
追記前に書いていたコメント内容とも重複しますが、原作小説や映画ノベライズ版を読んでおかないと楽しめない・ストーリーが追えないということでは全くありませんので、その点はぜひご理解いただきたいです。映画だけで十分楽しめる作品であり、本の方ではどうなっているのだろうかと買ってしまうくらい、私にとっては良い映画でした。
タイムリープはしても、リライトはしない夏
タイムリープ作品が、実はあまり好きじゃない。
何回も同じ場面を繰り返す単調さが往々にしてあるからなのだけれど、この作品はおもしろかった!今までのタイムリープものとはちょっと違う!
未来からタイムリープしてきた転校生を、無事に未来へ帰す為に繰り広げられる同級生33人それぞれとの20日間。
しかし、そんな予定調和を壊す者が現れ、未来に変化が訪れる。そんな変化を受けた世界線を歩む主人公の目線で描かれた物語。
ラストに過去をリライトするチャンスを得るけれど、彼女はそれを選択しなかった。今の自分に満足しているから。むしろ、この経験をリライト物語として次なる小説に活かそうとしている。
そして本屋で自分の小説をリライトして書かれた「エンドレス・サマー」を読んでもなお、彼女は今を生き続ける。このポジティブなラストが印象的。
まあ、登場人物が高校生には見えないとか、未来人の彼があまりにも自己中心的で感情移入できないとか、気になる点もあるけれど、過去のタイムリープ作品へのオマージュとリスペクトも込められた青春映画としてこの夏にピッタリ!
ミステリ的な部分は面白かった
ネタバレ全開で考察してみよう
主人公が実は主人公ではなくて1/33の存在でしかなく
主人公が書いた小説もトリガーとなる物ではなかった。
タイムリープも終わったのではなく、止めただけ
つまり保彦は時代か場所を間違えてタイムリープして来たのかも
ひょっとすると、トリガーとなった300年後の小説は
「時をかける少女」だったのかもしれない。知らんけど
思いの外、面白い展開
予告編で尾道が舞台と知って、興味を持った。大林宣彦監督の尾道3部作は(ビデオではあるが)観ていることと、聖地巡礼的に2度ほど訪れた思い出の地でもあるからだ。 キャスティング的にはやや物足りなさを感じつつも、それなりの期待を持って鑑賞。
【物語】
尾道の高校に通う美雪(池田エライザ)。3年生の夏、彼女のクラスに保彦(阿達慶)が転入して来る。翌日、図書室に居た美雪の前に突如として保彦が現れ、「300年後の未来からやって来た」と秘密を告白する。彼の秘密を共有したことをきっかけに二人は急速に距離を縮め、恋に落ちる。
ある時、保彦の命が危険に晒される出来事がおこり、以前彼からもらった薬を思い出した美雪は助ける手がかりを求めて10年後の世界にリープし、10年後の自分に会う。美雪はそこで未来の自分から保彦の無事を知らされると同時に「少女、時をかける」という本を見せられる。それは保彦が未来で読み、現代にやって来るきっかけになった小説で、「あなたはこれを書ける」と予言される。
タイムリープから戻った彼女は、「この夏の体験を小説に書き、必ず時間のループを完成させる」と約束して未来へ戻る保彦を見送る。そして10年後、予言どおりに小説家となった美雪はタイムリープして来るはずの高校生の自分に会うために故郷に帰るのだが、・・・
【感想】
尾道3部作の尾美としのりと新尾道3部作の石田ひかりの登場でまず気分が上がった。その他にも「ラベンダーの香り」とか、本の題名とか大林作品のオマージュ、レスペクトがそこかしこに感じられた。大林ファンというわけでもないのだが、そういうところに好感を持てた。
ロケ地尾道の町も「ここ行ったぞ」的に十分楽しむことができた。
以上2点だけで、7割方鑑賞目的は達せられたのだが、ストーリーが期待以上に良く出来ていた。終盤は予想もしていなかった展開で、完全に意表を突かれた。 コメディーにしたらもっと良かったかもと思える面白い真相だった。タイムリープものは数あれど、見たことの無い奇抜な発想だった。
キャスティングが地味なため、予想通り興行成績も地味だが、タイムリープSF好きや、ライトに映画を楽しみたい人には勧められる作品。
イライザさん好きにはたまらない
大好きな「ちょっと思い出しただけ」の松居大悟監督の新作は、オール尾道ロケというSF青春ミステリー。
高校3年の夏、ある小説に憧れて300年後からタイムリープしてきた転校生の保彦と秘密を共有することになった美雪。
美雪と保彦の恋。
未来で保彦が出会う小説を美雪が書くはずだったが、、、
10年後、小説家になった美雪を中心に語られる後半戦。同窓会でとんでもない真実を知ることに。
美雪を演じた池田イライザさん、大好きです。阿達慶くん演じる保彦とのピュアな恋にキュンキュンした。
自分的には篠原篤さんとの結婚が納得できず、冷静に観ることができなくなった。阿達慶くんとのギャップが大き過ぎた。
ぶっ飛んだ斬新な展開は面白かったけど、大好きな作品にはならなかった。
ストーリーに無理があり過ぎ
タイムループの作品は数多くありますが本作のような展開は斬新で面白いと思いました。
ただ、残念ながらストーリーに無理があり過ぎます。一人、二人ならまだしも33人はやり過ぎでしょう。学校内や花火大会で、33組のカップルが全く出会わないなんて不可能です。原作は未読ですが、作者は何でこんなストーリーで読者が納得すると思ったのか理解できません。(まあ、文章だとそれほど不自然に感じないのかも知れませんが…)
それから、未来人に魅力がないためクラス全員が魅かれていくのがとても不自然に思えました。また、未来人は「人を騙すのは心が傷む」と口では言っていても全くそんな素振りはなく、自分が助かりたいが故に33人もの人を騙し続けるなんて人間性を疑います。観ていて不快な気持ちになりました。
あと、申し訳ないですが、池田イライザと橋本愛の女子高生役はイタかったです。
という訳で発想事態は面白かったのですか、ストーリーに無理があり過ぎるのと、未来人を筆頭にキャストに魅力がないため作品の出来としてはイマイチでした。
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