劇場公開日 2025年6月13日

「これは最高のリライト」リライト jfs2019さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5これは最高のリライト

2025年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

知的

原作既読。原作は主人公の一人称で語られるのだけど、その語り手の名前がコロコロと変わって、読んでる間に大混乱する難解な小説だった(それが狙いなんだろうけど)。アイデアは面白かったのだけど、読み続けるのが途中から苦痛になってきて、早く終わってくれーと思いながら読んでいた。

その原作を、タイムリープものの名手である上田誠さんがうまく「リライト」してくれた。原作では中学生だった設定を高校生に持って行ったのも正解だし、舞台を原作の静岡から「あの」尾道に移したのも大成功だと思う。特に21世紀になっても相変わらず情緒ある美しい尾道の風景を現代の映像技術で大きなスクリーンで観られたのはよかった。女性4人の居酒屋のシーンや、同窓会の1次会のわちゃわちゃした雰囲気も好きだ。

原作は"史上最悪のタイムパラドクス"と言われているそうだけど、そこを上田さんはうまいこときれいにまとめてくれてて、うならされた。鑑賞中、もっと見ていたい、まだ終わらないでくれー、と思って見ていたし、全てのストーリーをわかった今、もう一度見ていろいろと答え合せをしたくなってしまう。

小ネタとしては、テキ屋のお兄さんが首からヨーロッパ企画のタオルを下げていたり、他にも探せばあるのかな。

jfs2019
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