劇場公開日 2025年6月13日

「もともと書かれた歴史なら書き換えても良いんだろう」リライト たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もともと書かれた歴史なら書き換えても良いんだろう

2025年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

今日あるすべてのタイムリープ物語の原点たる「時をかける少女」を下敷きにした青春SFミステリ小説を原作に「サマータイム・マシンブルース」の上田誠が脚本を書きオール尾道ロケで撮ったというのだから面白くならないわけが無く、そもそもNHKの「タイムトラベラー」を観て育った私たちの世代はタイムリープを普通に日常の現象として受け入れる準備ができており、主人公の美雪(池田エライザ)同様300年後から来たという男の言葉をこれっぽちも疑うことは無いのだがストーリーが進むにつれどこから笑って良いものか、そこがツボの少々悩ましい映画なのかも知れない。「史上最悪のパラドックス」というのだが、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返される「パッと光って咲いた」打ち上げ花火の胸キュンデートは未来から来た保彦が読んだ小説の主要部分で相手が誰であろうとこれは避けて通れない、という夏祭りの夜の時間的縛りがあまりにも楽しく綿密な秒刻みのスケジュールに追われる酒井茂(倉悠貴)がドラマを盛り上げ理科室でフラスコが床に落ちるシーンやラベンダーの香りを「お約束」として仕方なく的に盛り込んでいるのも良し。何といってもきれいなタイムループで完結したいと必死な保彦に対して「歴史なんて書き換えちゃえばいいのよ」という〇〇ちゃんの言葉が吹っ切れていて感動しました。

たあちゃん
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