「青春は痛く優しく、還らず」リライト なかじwithみゆさんの映画レビュー(感想・評価)
青春は痛く優しく、還らず
監督・松居大悟、主演・池田エライザ。
大林版『時をかける少女』にオマージュしてロケも尾道、とだけ情報を知っていて、
私には松居監督作がことごとくニガテなので観ないつもりだった。
(演出がまどろっこしくて、ドラマとしてもイライラするので私には合わない監督。)
ただ、他の方のレビューを少し読むと、なかなか興味深く
(主演が替わって面白くなる)
という表現を見て、
どういうこと?
とガゼン観たくなった。
高校生の役、皆さん苦しいぞ〜ムリあるぞ〜
と感じたが、まあ頑張っているし、
主流の登場人物はドラマや映画で主役を張った俳優さんばかりで演技にも説得力があり、わかり易さにもなった。
これだけの情報や内容を描くリズムが心地よかった。
なにより青春、微笑ましい、痛みもある懐かしい青春。
結末はだいたい分かるが、最後まで観ていて、うれしかった。
(未来人にだって、
器用にできないことも、あるんだね。)
昨日今日までの日々は自分のもの。リライトできる。
そんなテーマも帰らない高校生の日々を爽やかにさせた。
大林宣彦監督を追いかけた僕の青春。学生の頃に尾道へ。
『転校生』の入れ替わる御袖天満宮、『時をかける少女』の和子の家、『さびしんぼう』のふたり最後の雨の階段。
尾道を探索し写真におさめた。色褪せても捨てられない写真。
今では観なくなった尾道三部作ではあるが、
その写真がどうしても捨てられない。
僕ももう終活の時期になり、どうしてもワンコを保護したくて。
家族になれたワンコは(珍しい)白いミニチュア・シュナイザー。
大阪のペットショップで生体販売されたが飼育拒否に合い
(どうしてか分からないが)
流れ流れ神奈川県藤沢市のペットショップに保護された時、僕は出会えた。
これを偶然は必然と素直によろこんだ。
血統書を確認したら広島県尾道生まれ。
産んでくれたお母さんお父さんワンコは今でも尾道にいる。
僕の人生のなかで尾道は特別な場所である。
うちのワンコは優しくて、僕のベッドをいつも占領しているが、それもうれしい。