劇場公開日 2025年6月13日

「「時かけ」と上田誠ワールドの融合を楽しんだ」リライト kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「時かけ」と上田誠ワールドの融合を楽しんだ

2025年6月15日
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鑑賞方法:映画館

原田知世主演の「時をかける少女」といえば、SF青春映画の金字塔のような作品。未だに好きな映画として挙げる人も少なくない。そんな名作映画へのオマージュを感じさせる本作。ラベンダー香りとか実験室が出てくるだけで「時かけ」好きにはたまらないんだろうな。
転校してきた未来人・保彦の服装が普通じゃなくて未来っぽいところがまず面白い。保彦のセリフがちょっぴり棒読みなのも未来人だから?意図的なものなんだろうか。そう思わないとあの棒読みは受け入れられないけど。
美雪と保彦の出会い、交わした約束。10年前の自分がタイムリープしてくるのを待つシーンまでは「時かけ」っぽいSF青春映画のテイストだ。その後は誰が小説を盗んだのかというミステリー要素が強くなっていく。そして徐々にタイムリープを絡めたコメディという上田誠っぽい話に変化していく。終盤、様々な伏線が回収されていくのは気持ちよかった。特に夏祭りの真相が語られるあたりが本当に面白い。いや、あれだけの人数いて気づかれないわけないだろとも思うが、それを言ったらタイムリープ自体がありえない設定だからあまり文句は言えない。
そして松居大悟監督が得意な、ちょっと切ないラブストーリーにもなっているところがいい。しかも美雪ではなく、茂の恋物語として切なかった。高校時代の恋心に揺さぶられる彼らの姿が愛おしい。これ、原作を未読だからわからないが、どこまで脚本でいじられているのかが気になる。かなり上田誠を感じる脚本だったから。松居大悟と上田誠にはこれからも期待していきたい。

kenshuchu
uzさんのコメント
2025年6月18日

本作、かなり上田テイストでアレンジされていました。
特にラストは、あんな爽やかなものではありませんでしたので…

uz
sow_miyaさんのコメント
2025年6月17日

保彦の棒読み感も、時かけの深町くんっぽいと思って観てました(^^)
おっしゃる通り、旧校舎の倒壊も通学途中で瓦が落ちてくるシーンとかとつながるし、地震もそうだし、教室では、漢詩の授業をしてるしと、時かけ好きにはたまりませんでした。

sow_miya
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