「Chageさんの今が伝わりました」シネマティックコンサートツアー Chageのずっと細道 東西南北 ミカミカミカちゃん(C)さんの映画レビュー(感想・評価)
Chageさんの今が伝わりました
109シネマズ新宿と沖縄桜坂劇場で鑑賞しました。
冒頭のライブ映像、隙のないカッコ良さで観客を魅了するChageさんから一転、稲刈り作業をするChageさんに映像が切り替わった時、109シネマズ新宿では観客がそのギャップに息を飲み、沖縄桜坂劇場ではあたたかい笑いが起こっていました。
Chageさんのファンクラブ会員であるChappyと呼ばれる私達にはどちらのChageさんも見慣れたChageさんらしい姿ですが、サングラスがトレードマークであるせいかクールな印象を持っていると周囲の人達から言われることがよくあります。坂本監督がまずそのイメージを打壊して真のChageさんに迫って行ったことにとても親近感を感じ、ぐっと映画に引き込まれました。
今回桜坂劇場で鑑賞した後、観に来ていた方とお話する機会がありました。
沖縄ではチャゲアスでのライブから今回映像化されたトップノートでの細道まで22年の間が空いていたので、今のChageさんがどういうスタンスで活動されているのかをこの映画で初めて知ったそうです。
私は常々「今の」Chageさんを、チャゲアスの大文字表記CHAGEの時代しか知らない人達に知って欲しい、曲を聴いて欲しい、ライブを観て欲しいと思って来たので、坂本監督がありのままの(Chageさんの言葉を借りるならどすっぴんの)Chageさんを追いかけて映像化してくださったことが、「正にこれを望んでいた!」という気持ちで嬉しかったです。今回の東西南北ツアーで上映された劇場以外でもロングランとして各地を廻ってくださることを熱望しますし、最終的には円盤化を希望します。
特にガンガラーの谷での細道の映像は、鍾乳洞での幻想的なライティングと、その外側の自然界との対比が素晴らしく、今回密着の中に入れてくださったことに感謝しています。
「終章~エピローグ」を鍾乳洞の外から映していた場面は、内部でライブを体験している時には見れなかった視点で、このような神秘的な場にいられたことに改めて感激しました。
ライブ終了後、観客の間をぬって鍾乳洞の外に向かっていったChageさんは、まるで神話の登場人物のように見えていました。その後、月を見上げる柔らかい親しみやすい表情とのギャップがChageさんらしく、坂本監督にだからこそ撮れた瞬間だと感じました。
いつも映画館で何となく見ているエンドロールですが、これだけ沢山のスタッフさんやライブハウスやイベンター等の皆さんがChageさんを支えているのだと思うと、一文字たりとも見逃したくない気持ちと、この2時間の感動が相まって、心が忙しかったです。
素晴らしい映画をありがとうございました。
今後とも坂本監督の映画作品を楽しみにしています。