劇場公開日 2025年2月14日

「無理な設定が却って魅力を増す」土曜日の男 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

無理な設定が却って魅力を増す

2025年3月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 子供の頃から喧嘩っ早い為に、「怒りを発散してよいのは土曜日だけ」と母と約束した男が、悪徳警察署長の阿漕な遣り口に怒りの炎を燃やすお話です。不正義は次々と押し寄せるのですが、土曜日までは我慢我慢と耐え続けます。また、暴れ回る土曜日も深夜12時の時報と共に突然パンチを止めるのでした。

 髭面の男が早いカット割り・スローモーションで殴り合うというインド映画には食傷気味で、本作もその範疇なのですが、「土曜日にだけ怒りを発散できる」という無理な設定が妙にはまってしまい楽しめました。また、ヒーローの活躍だけでは社会は改まらない、虐げられた者一人一人が立ち上がらねばというメッセージ性もよかったな。

La Strada