アマチュアのレビュー・感想・評価
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期待度○鑑賞後の満足度○ ラミ・マレックの端倪すべからざる演技力に瞠目したい作品。映画を一人で背負っている。シリアスな作品だが、舞台が世界各地を転々としていくところなど007のパロディ感も。
①出勤シーンで如何にも冴えない一CIA職員然とした佇まいに驚かされた。『ボヘミアン・ラプソディー』のフレディ役や『007/ノー・タイム・トゥー・ダイ』の悪役の面影は全く無い。演技のリアクションも適格。
『ボヘミアン・ラプソディー』ではアカデミー賞主演男優賞を取ったけれどもどちらかと云うと「そっくり賞」みたいに思えたし、『ノー・タイム・トゥー・ダイ』では悪役にしては貫禄不足と思えたし、私の中では其れほど評価の高い役者さんではなかったが、本作で実力発揮という感じで正直驚かされた。
②CIAが舞台になっていること、そのCIAの裏の顔(世界各地での陰謀を影で操っていること)を暴いていること、CIAの主流ではない職員(本作の主人公は厳密に言うとそうでもないけれども)が主人公であることなどから、私の思い出の映画『コンドル(Three Days of Condor)』(1975)に少し思いを馳せた。
原作も読んだけれども、彼方は
新感覚ナーメテータ映画
なかなかに
お前には撃てない
最愛の人の復讐を胸に、世界を股にかける分析官版ジェイソン・ボーン。お言葉ですが、希望が欲しいなら変化を起こすのはあなた。すべきことが見えたなら、空高く舞い上がれ…。ギークのヒーロー我らのラミ・マレックが ― ポスト『ミスター・ロボット』のまま ― まさかスパイ・アクション大作で主演を張る日が来るとは!
想像を絶する深い喪失から全てを捨てて生涯追われるかもしれない身になり、何より人の命を奪うという一大決心なのに、所謂"普通の人"がそうするという大きな一線を越える上での、共感を呼ぶような主人公の感情の流れ(苦悩・葛藤のさま)が読めず記号的な扱いに思えた。想像を絶するほどすごくエネルギーの要ることだろうから。けど、作品が進むほど次第に"プロフェッショナル"(コッチは原題、向こうは邦題だけどリーアム・ニーソンだし偽り無しまさかの日本同日公開!!)らしさは垣間見えて、最後は衣装黒色。
(撮影やプロダクションデザインとして狙ったものだろうが)全編通して些か地味で華に欠けるし、手堅い面白さのご都合主義で新鮮味にも欠けるけど、全くもって嫌いじゃない。むしろ好き、こういうの何歳になっても大好物。入りの設定や殺し方(仕方ないけどそれを予告で大々的にやっちゃうネタバレっぷり!!)こそ新しく・面白くても、他は結構ジャンルあるある紋切り型感で最後の最後まで期待を超えてくる感じはない。最後の勝ち方もあんまり格好良くない。ジェームズ・ホーズ監督らしいトーンもまた安定感。
適材適所とはこのこと。にしても、歩く貫禄ローレンス・フィッシュバーンに追いかけられるの怖すぎ…、見つけ(られ)たとき絶望だろうな。原作未読だけど、続編あったら2人で共闘する様子が見たいな。最大限の激励ヘラー✕ヘンダーソン=最強の師から、最高のパートナーに。あと、他にも豪華キャスト共演だけど、全員出番少なめで薄味。何か見逃しているのかもしれないけど、もっと活躍してほしかった感!長演説のマイケル・スタールバーグに、ホルト・マッキャラニー似合いすぎ…だけど、ジョン・バーンサルはゲスト出演?という意味でも続編に期待。従来であれば男性キャラにしてしまいそうなキャラクターが女性✕2であり、そこに良い意味での現代らしさを感じた。まだまだ追いつけていない気もするから、現実もこうあってほしい。続編製作したらもっと面白くなりそうで観たい!!
P.S. 漫画とかド・フィクションの世界で「IQ200」とか消費されすぎ・聞きすぎて、IQ170の凄さが数値だけではちょっと霞んじゃう問題。
情報源インクワライン
HANDLE WITH EXTREME CARE
私の謎(パズル)をパズルに
This is a yes.
INTO CLOUDS
もう少し深みが欲しいと思うのは求めすぎ?
今週公開が始まった映画に「アマチュア」と「プロフェッショナル」、そして「ベテラン」もあったりする。タイトルでこんな混雑した感じはあまり記憶にない。とりあえず初めに「アマチュア」から。ドルビーシネマで観たが、あまり意味はないかも(時間帯が一番都合がいいのでこの劇場にしただけ)。
本作は、妻を殺したテロリストに復讐しようとするCIA職員の物語。妻を殺したテロリストたちをすぐに特定することで彼の能力の高さを示す手法はよかった。上官の弱みを握って、殺しの教育を受けるところもちょっと新鮮。初心者的な意味合いのアマチュアかと思っていたが、仕事としてではなく結局私怨のためにテロリストたちを殺そうとする。そんな報酬のないアマチュアの仕事という意味合いもあるのかもしれない。銃などで殺すことは苦手だが、知力で様々なことを計画し殺すことには長けている。そんな主人公の姿は意外と魅力的だった。
ただ、妻を愛するが故に復讐を決意するのはわかるが、教官やインクワラインとの関係性が少し浅い印象。インクワラインが出てくるシーンがよかっただけにあそこらへんの深みが欲しかった。あの太ったCIA職員(報道陣が待ち受ける中車で送ってくれたのに)に助けを求めないのも不思議。そう考えると、徐々に後半になるに従って尻すぼみ感が強くなるのは残念だ。あの同僚と偶然?遭遇するシーンも意味がわかりづらかった(偶然ではないならもう少しわかりやすくしてほしい)。最後も強引にまとめた感じがしてあまり好きではない。不正は許しません!と言っても説得力がない。
結局、予告編を超えるシーンはなかったかもしれない。だからというわけではないが、少しフラストレーションがたまる映画だった。復讐を果たしたからといってスッキリするわけではないが、キチンと決着をつけてほしいとは思う。ここらへん、少し肉体派の考え方なのかもしれない。
頭脳戦?
IQ170の凄腕の暗号解読人が復讐の為にテロリストを倒していくと言う話。
現場の人ではないのでアクションはほぼなく、頭脳戦と言う感じなんだけど、割と行き当たりばったりと、偶然が強くて、知能で出し抜く感はあまりなかった気がします。
敵も頭脳な人がいればそこの対決が見れたのですが基本脳筋なので、あっさりだなと言う感じ。まあ、ある意味オレツエーなのですが、やはり頭脳戦オレツエーは見てる人を出し抜く何かがないとなぁと。
魅力的な登場人物も、伏線として全く活かせてない感じで勿体無いなあと感じました。
話的には面白くは見れたので良いのですが、色々もう少しやってくれたら名作になったかもしれないなと。
世代で最高の頭脳がいるのは羨ましい
予告編から期待してた通りに面白い。期待値(もちろん私個人のものです)に対しての達成率100%!!
逆に言うと期待値以上の驚きはなかった、ということなのだが、満足度はかなり高い。
【CIAに反旗を翻す男 VS CIA(長官だったり、幹部だったり、何かのチームの隊長だったり…色々)】という構図にハズレはない。ジェイソン・ボーンシリーズのように。
英国のMI6、ロシア(旧ソ連)のKGB、イスラエルのモサド。中国、北朝鮮、イランとかの諜報専門部署もそうだと思うけど、おそらくその時代の諜報活動に必要な最先端技術の国内トップクラスの頭脳がそれぞれの機関に集まっている。それらがこれまたトップレベルの射撃手や格闘技術を持つ者とスリリングに交錯し…なんてパターンの映画がつまらないわけがない。この作品は焦点を当てる特殊技能が従来のものと若干変えてきてはいるけれど、そのぶん主人公が敵役を出し抜いていく様子は軽やかで楽しいーーー奥様が殺されたことへの復讐という暗さが意外なほど自身の行動には影響しない(テロリストにだって悲しむ家族はいるのに…的な躊躇は一切描かれない。自分は殺しに向かないという躊躇は描かれるけど)。
ところで、日本の諜報機関(一応あると仮定して)には、世代最高クラスの頭脳は集まっているのだろうか。国際社会、国際情勢についての情報収集はほとんどアメリカ任せなのだと思うけど、トランプさんが日米同盟とか安保はアメリカにとって赤字のディールだから破棄しちゃうぞ、なんて言い出した時に、日本が不利にならないよう水面下で工作できる諜報員なんているのだろうか。どうかいて欲しい。
思ってたよりは・・・
内勤のCIA職員(殺しの素人)が妻を殺害した犯人を追うため奔走する、という大枠のストーリーはわりと目新しさを感じて鑑賞した。
しかして実際は、主人公の素人感を出そうとした弊害か、行き当たりばったりに行動しているわりに何故かうまく行く、というご都合主義感を強く感じた。
ストーリーは一本道で特に裏切られる展開もなかった。主人公はIQ170の天才だと作中前半で判明するので、緻密な計画で周りを翻弄するような話なのかとウキウキしていたが、それほどでもない。
また、途中でとある協力者が登場することで、下手に他力本願な感じになったのも残念。この設定なら孤軍奮闘で精神的に追いやられ、もがき苦しみながらも目標を達成する様を見たかった。
とはいえハラハラする場面も何度かあったし、ラミ・マレック始め俳優陣の演技は良く、なんとなく見る分には楽しめると思う。頭を空っぽにして見てほしい。映画館の大画面で見る必要まではないかも。
予想もつかない殺しの手法
冒頭からチャーリー・ヘラー(ラミ・マレック)の人物像がわかるような
エピソードで構成し、
割りかし早い段階で妻サラ(レイチェル・ブロズナハン)がテロリストに殺害され、
復讐にかられる導入は実に引き込まれた。
チャーリーのアタマの出来が桁違いすぎて、
銃撃や格闘ができなくても、爆弾づくりやトラップの仕掛け方が秀逸で
テロリストたちを追い込む様は、不謹慎だがワクワクした。
爆弾づくりを教えたのは、チャーリーの教育係を任されたヘンダーソン(ローレンス・フィッシュバーン)
だが、銃撃などはチャーリーの向いていないとキッパリ。
でも、学ぶことを学んだらとっとと出ていくチャーリーが素晴らしすぎる。
きっとヘンダーソンから命を狙われるのも時間の問題と予想していたのだろう。
途中、インクワライン(カトリーナ・バルフ)とのハイテクを駆使した共闘が
見応えがあり、ちょっとチャーリーも救われるじゃないかと思っていたら、、、
なかなかうまくいかない。
(インクワラインといい感じの仲になるのは、妻サラに対していかがなものか!?なんて無粋なことを思った)
最後のひとりを追い詰める場面では、最もチャーリーらしさを感じたし、
CIAの上官たちが一層されていく様も、予想はしていたが胸がすく思いがした。
私としてはヘンダーソンとの共闘に期待していたので、そういうつくりにして欲しかったな・・・と。
追手として恐ろしいという展開も充分に面白いが、転じて共闘してくれたらもっとワクワクしただろうと思う。
ラストもチャーリーが前を向いて生きている感じがして好感が持てたし、鑑賞後感も良かった。
一方、伏線がたくさんあったと思うが(サラが残したチャーリーへのプレゼント「パズル」など)回収さらずに
風呂敷広げっぱなしなところはちと残念。
やはり俳優としては、ラミ・マレックの魅力が全開で、良い役だったと思う。
作品は私好みで楽しめたが、
パンフレットがなく余韻に浸れない・・・というのも残念だった・・・。
あ、でも、残念と言ってはいるものの、作品は面白かった。
アマチュアとは何か、という一つテーマを追いかけた作品。それは成功していて後味は爽やか。
設定としてはジェイソン・ボーンのシリーズにやや似ている。組織を敵に回して徒手空拳で戦わなければならないところ。ヨーロッパ各地を協力者の力を借りながら転々とするところも似ている。
ただ主人公であるチャーリー・ヘラーは分析官であり、現場の工作員ではない。戦闘力を著しく欠いているところがボーンとは違っていて、それをどうカバーしていくかが見どころなのだが。
というかこの作品はそもそも暗殺者のアマチュアというのはどういったものなのかという問いかけをテーマにしている。
これについては答えが出ていて、「人を殺せない」ことがアマチュアであるという。だから彼は一度として直接的な射殺や刺殺という手段を取らない(というか取れない)時限爆弾を使ったり、プールに破壊工作をしたりして、復讐は果たすが逃げ道は残す、つまり100%の確率では仕留めないところがプロの仕事ではなくアマチュアであるとのことなのだろう。
ハッキングや破壊工作の細微には触れておらず、仕掛けの面白さにひかれるところは少ない。伏線(と思われる部分)が回収されずアレっと思うことも多々あった。
でもアマチュアを描くというテーマはブレることなく徹底され、最後も派手なアクションはないもののいかにもチャーリーらしい結末の付け方で後味は悪くなかった。
ラミ・マレックは役柄によく合っていた。
意外性たっぷりのリベンジ・アクション
ひ弱な男が頭脳とPC解析で追い詰める国際的テロ組織。
スパイのイメージを覆えすスパイ・映画の誕生です。
チャーリー・ヘラーはCIAの分析官。
貧弱な体型だが知能指数は170。
主人公はスパイのスキルを何も持たない分析官です。
現場には一切出ないで日長一日、
地下の個室でパソコンに向かうのが仕事だ。
スパイの経験ももちろん皆無なのだった。
出張でロンドンへ赴いた妻がテロに巻き込まれて、
人質として殺された。
悲嘆の中、復讐心が激しく心を占める。
そんなCIA分析官がチャーリーの妻を殺した国際的テロ組織に
たった1人で頭脳で追い詰めるリベンジ・サスペンス・アクション。
ヒーローのいないスパイアクションはそれだけで特異だ。
衛星画像の地形を見ただけで、
季節、時間、日差し、葡萄畑の畝の幅・・・
それだけの情報で、場所を特定するチャーリーは格好いい。
妻の幻影のフラッシュバックに涙しつつ、
復讐の炎を燃やす。
彼に力を添えるCIA教官にローレンス・フィッシュバーン。
ジョン・ウィックではジョンの精神的支柱の役だったが、
銃を構えても引き金を弾けないチャーリーに人間味を感じる。
しかしテロ組織の実行犯への仕置(殺し)はエゲツない。
イギリス→プロヴァンス→スペイン→ロシア、
と、標的を追って世界は広がっていく。
{自分の居場所をフェイクで流す技に驚嘆)
一番良かったのは《ラスト》
流石のIQ170と、胸がすく。
《そのフェリーボートの防犯システムを作ったのは俺だ》
これぞ頭脳的なスパイ。
こんな男を絶対に敵に回したくない‼️
超地味なラミ・マレックが格好良く見える
小粋な映画だった。
単純な復讐劇ではない所は面白かった
MR. ROBOT
やりたいからやる、その自覚と責任
アマチュアとプロの1番の違いは、「やりたいからやっている」のか「やらなきゃいけないからやっているのか」の違いだ。
つまり映画「アマチュア」における最も重要なこととは、主人公・チャーリーの人を殺すという決断と行動に逃げ場がないことなのである。
銃を撃たないスパイ・アクションであることよりもチャーリー・ヘラーという1人の男の決意とその行方を追いかける、そんな物語だ。
妻を殺したテロリスト、それを追うチャーリー、チャーリーを始末したいムーア、ムーアの動きに不信を感じる長官、という具合に追跡が多重に展開していくのが面白い。
そこにCIAの訓練教官・ヘンダーソン大佐や情報提供者のインクワイラインも絡んでくる。
チャーリーが自分の意思で復讐することに起因して事件が起こることに影響されていくのか、ヘンダーソン大佐やインクワイラインの行動も「やりたいからやる」「やりたくないことはやらない」の方向に進んでいくのも興味深い。
「やりたいからやっている」という意味では、ムーアもある意味アマチュアかもしれない。彼の隠密作戦は非公式で非合法であり、多分そのせいで誤爆が起こったり、予定外の人質事件が発生したりしている。公式に予算がついての作戦なら、テロ組織を作戦部隊代わりに使わなくて済むし、バックアップも万全、状況分析だってもっと大掛かりにやれるはずだ。
チャーリー捜索を「内々で」済ませようとしたことそのものが、長年に渡るCIAの私的利用が原因であり、その考え方が染みついているせいなのだ。
チャーリーの復讐が超個人的な動機と認識しやすいのに対し、ムーアの動機は一見「国家を背負った大義」のように見えやすい。だが、本質は同じだ。決断したのは自分自身であり、「やりたいからやっている」ことなのだから。
スパイ・アクションのように見えて、実際はチャーリーを中心にした超ヒューマン・ドラマ。
そうなってくると、主人公・チャーリーのキャラクターにどれくらい説得力を感じられるかが重要で、ラミ・マレックから感じられる知的さやヘタレさはこの映画を成功させるための重要な要素だし、ラミ・マレックが演じている時点で映画は9割成功していると言えるだろう。
少しずつ成長しながら、「最も大切なこと」つまり「妻はどうして殺され、その責任は誰にあるのか」にたどり着いたチャーリー。
チャーリーをその結末に導いたのは、やっぱり愛する妻であるサラなのだ。セスナという翼を手にしたチャーリーを思って、「高く飛びすぎないで」というメッセージとともに計器のパーツを贈ったサラ。
進むべき方向を確認する時、いつもサラを想うことが出来るように。
それは復讐という暗い道でも、選択するべきものの指針となったはずだから。
人間的な魅力とちょっとした痛快さ、ホロ苦いセンチメンタルさを併せ持つ、新時代のスパイ映画として楽しめる作品だったと思う。
ラスボスが
どうしてあんな危険を自ら背負ったのか、そんな異常者にも見えなかったのに。
馴れ馴れしい同僚の意図は何だったのか?
遠くから見てれば殺人じゃないのか。
ちょっと腑に落ちない点がありました。
汚れ仕事にあぐらをかく様な奴が出て来るなら、日本版CIAとか要らない。
ロシア未亡人が可愛らしい、モーフィアスイイ表情、ラミマレックは身体大丈夫なのか、役作りだったら良いが。
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