劇場公開日 2025年4月11日

「大味なスパイアクション作品」アマチュア コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5大味なスパイアクション作品

2025年4月14日
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鑑賞方法:映画館

妻への愛と、愛が裏返った妻殺害に関わった者たちへの怒りを、静かに激しい繊細な感情表現をするラミ・マレックの演技は凄かったし。
展開は面白いのだけれども。
自分的には、主人公にとっての一番の敵は実行犯のテロリストではないと、開始早々に読めてしまったのが難。

また、自分で開発したプログラムによるシステムジャックや、顔認証による人物特定など、いくら天才的ハッカー能力のあるCIA捜査官とはいえ万能すぎて、ご都合主義満載のエスパー状態。
「なろう系アニメのチート能力による無双状態」に類似。
いろんなアメリカスパイ映画同様、武器が「肉体と車と銃」か、「PCと作戦立案能力」かという違いだけの、大味なスパイアクション作品のひとつにしかすぎない。
一番近いのは『ワイルド・スピード』かもしれません。
ラミ・マレックは筋肉のない「ヴィン・ディーゼル、またはステイサム」という位置づけに見えてしまいました。

知性を武器にするなら、もう少し『コンフィデンスマンJP』や『オーシャンズ』シリーズ系のコンゲーム的展開に寄ったほうが面白みは増したかもしれません。

敵とも味方ともつかない教官役のヘンダーソン(ローレンス・フィッシュバーン)が、味のある存在感を示していて良かった。

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コージィ日本犬