「総じて平均的なお話しかも」アマチュア 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)
総じて平均的なお話しかも
「ボヘミアンラプソディ」のラミ・マレック主演ということ(だけ)で観に行きました。CIAのサイバー捜査官の主人公チャーリー・ヘラー(ラミ・マレック)が、ロンドンに出張した妻サラ(レイチェル・ブロズナハン)をテロで失い、犯人たちに復讐するというお話でした。
まあありがちなストーリーでしたが、CIAの捜査官と言っても拳銃だの格闘だのは専門外のチャーリーが、一から訓練してテロ犯たちに立ち向かうというすることが本作の特徴でした。チャーリーのトレーナーに指名されたのが、ローレンス・フィッシュバーン扮するヘンダーソン。「ベスト・キッド」で言うところのノリユキ・パット・モリタとしての役割を担う訳ですが、狙撃術の訓練なども道半ば、チャーリーが体得したのは時限爆弾の技術。これはその後に活かされており、IQ170の天才ハッカーとでも言うべきチャーリーは、とことん自分の得意技でテロ犯に立ち向かうという合理性の塊みたいな人物でした。
テロ犯と戦うターンになってからは、試行錯誤しながらも徐々にプロの殺し屋みたいになって行き、その殺傷テクニックはデューク東郷ばりに進化する。この辺は2時間の枠に収めるために致し方ないにしても、余りに出来過ぎで見応えはイマイチという気も。でもテロ犯を追い詰めながら、自らは真の敵とも言うべきCIAの上層部に追われるという形式美的なストーリーで安心して観ていられるサスペンス&アクション物でした。
注目していたラミ・マレックの演技は流石と感じたものの、そもそもの話、妻を亡くした悲しみを背負う夫という役に合っていたかはちょっと微妙に感じなくもありませんでした。また、チラシではラミ・マレックと同等の扱いだったローレンス・フィッシュバーンが、物語上はそこまで重い役割ではなかったのは意外でした。
そんな訳で、本作の評価は★3.4とします。