「辛い出来事にも負けないでと二人を応援したくなります。その先にある奇跡のためにも」おいしくて泣くとき たつのこさんの映画レビュー(感想・評価)
辛い出来事にも負けないでと二人を応援したくなります。その先にある奇跡のためにも
15歳の頃の少年少々の抱える苦しみは切ないですね。
その辛く苦しい現実に直面する2人の心情を細やかに描いて鮮烈です。
親が子ども食堂などをやっていると偽善者などと言う随分とひねくれた考えをする悪ガキ共もいるものだと思いますが、何よりそこで食事をすると貧乏人と罵られ、やはりあの年頃には大人が考え付かないような深刻な悩みがあるものだと痛感したのです。
そして夕花の家庭環境の劣悪さ。あの継父のような毒親が実際に多数存在するのでしょうね。
その中で懸命に生きる夕花にはやはり心の拠り所となる物が必要です。
いやそれは心也とて同じ事。
お互い心に傷を抱えた者同士が寄り添って歩く。この2人には辛い現実の中にあっても何か芯のある強さを感じ、夢を叶えるためにも辛い出来事になんか負けるなと応援したくなります。
演じた長尾謙杜くんと當真あみちゃんの演技に喝采を贈りたいです。
特に當真あみちゃんの少女の持つ儚げな美しさが印象的でした。
この子は映画でもドラマでも作品に恵まれているなと感じます。透明感が光り輝いています。
その他、安田顕さん、ディーン·フジオカさんなどの演技も物語に深みを与えていました。
話の流れの中でいくつか疑問に感じる所もありますが、それは言わない事にします。
尾野真千子さんは演じる時間は短かったけれど、物語の最終章をものの見事に表現してくれました。奇跡の時間は正に圧巻、素晴らしい演技でした。
この場面を見て、なるほど「おいしくて泣くとき」と言う題名の意味が良くわかったのです。そしてこの作品にはこの題名しかないと大いに納得してしまったのです。
厳しい現実の中で進む物語ですが、辛いだけではなく、人が本来持ち合わせている温かさと優しさを感じる作品でした。
いい映画を見ました
共感ありがとうございます。
偽善者呼ばわり・・難しい言葉知ってんだな!実の息子の食事位用意しとけよ!こんな悪意描写があるから、ラスト感動するのかと思うとちょっと複雑です。
當真さん光ってますね、撮り方もありますけど。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。