「五感で感じる映画です」おいしくて泣くとき らくさんの映画レビュー(感想・評価)
五感で感じる映画です
映画「おいしくて泣くとき」初日に2回映画館で鑑賞しました。
1番に思ったのは、静かだけど強い芯のある映画だなと感じました。
台詞や説明を削ぎ落として研ぎ澄まされて選ばれた言葉たちに感じて、その分、響くものがありました。さらに、役者の皆さんの表情や所作が細やかで感情移入しやすかったです。
また、太陽の光、カーテンの揺れ、雨の音、風の音、海、朝焼け、電車の音など、映像美が目に焼きついたり、耳に強く残る場面が多いように感じます。料理のシーンは香りがしてきそうなくらい美味しそうでした。
これから先、日常の中でふとした瞬間に五感で映画のことを思い出しそうです。
改めて、世界はこんなにも広くて美しいのに、心也くんと夕花ちゃんは15歳という若さで痛みや傷を抱えて生きていて、その小さな世界で2人が惹かれあっていく様子が切なくもまた美しかったです。
原作を読んでいたため、後半の展開に驚いてしまいましたが、監督が原作をリスペクトした上でそういった設定にして、原作と映画は兄弟的存在と仰っていたので、そこはありなのかなと思いました。
映画は特に、暗がりに微かな光が差し込んでその光が身を結ぶ展開に号泣してしまいました。
改めて、相手を思いやる気持ちを大切にしたい映画です。
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