ドライブ・イン・マンハッタンのレビュー・感想・評価
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タクシー運転手と乗客の会話劇 そう知っていたから、淡々と進むことは...
タクシー運転手と乗客の会話劇
そう知っていたから、淡々と進むことは予想していたけれど
予想をはるかにこえて、ショーンペンの選ぶ言葉や内容が下品
普通にこんな運転手のタクシーに乗ってしまったら、面倒だと思ってしまった
そして、ダコタジョンソンの恋愛模様もどこかしょうもない感じ
この会話で続くのか?
と少し不安を覚えるが、そんな事はあったけれどなかった
後半でダコタジョンソンが語り出す話
それを聞くショーンペンの反応
それまで微かにしか漂っていなかった空気に取って代わる
それを知ってから思い返せば、ダコタジョンソンが不倫相手になにか思っていそうなことも、どこか不安げで、どこか投げやりなことも、説明がつく
そして、ショーンペンが最後でダコタジョンソンに伝えるメッセージ
大人になれば、彼女と同じ経験でなくとも、気持ち的にそんな状況になることはあって、そんなところにその言葉がヒドく突き刺さり、けれど救われたような思いすらする
なにかが解決するわけではなく、ショーンペンにも、ダコタジョンソンにも、また朝が来て、変わらぬ日常が始まる
それでも、この小さな出会いがふたりの心に残したものは確かにあるし、ふたりしか知らないはずのその時間を共にしたような観客の心にも残るものがある
映画館で観てよかった
ショーンペン演じる運転手が、あのチップに気づくのはいつだろう…
前提がもう受け入れられない
2025年劇場鑑賞47本目。
エンドロール後映像無し。
タクシードライバーのショーン・ペンと、客のダコダ・ジョンソンがタクシー内で会話したりスマホいじったりする話。
タクシーで上映時間の1時間40分乗ってるってそれもうバスとか電車で移動する距離では?と思いましたが渋滞にうまいことハマるのでそこは安心。
途中から完全に客と運転手の会話じゃねぇよ、完全にセクハラだよ、と思いましたし、スマホのLINEの相手も頭おかしい人だと思ったら割と通常運転らしく、自分も名刺配りまくったらダコダジョンソンと付き合えるのかなと思いました。
正直この落とし所は気持ち悪いし、何か劇的なことが起こるわけでもない、雰囲気映画でした。
なにげないが特別で上質な空間
深夜のタクシー内でのドライバーと女性客だけの二人会話劇。
夜の空港から市内へタクシーで帰宅、タクシー乗場で行先をチェックされ、車のトランクにキャリーバックを乗せ、高速道路から見える大都会は心なしか暖かい灯りに包まれ、乗客は緊張を緩めゆったりとシートに持たれている…このなにげないが特別で上質な空間を物語の舞台にしたのは、それだけで観る前からこちらの期待値を上げてくれている。
話はしがない運転手がワケ有りっぽい美人客にちょっかいをかけるところから始まり、互いの踏み込んだところまで会話が進むのだが、ショーン・ペンもダコタ・ジョンソンも会話の内容やそこに至る状況に応じた違和感のない演技に圧巻。アップも映えるし、表情から二人の性格も観る者に明確に伝わっている。まるで昔TVで見たアクターズスクールの教本劇のようなしっかり感があった。Daddioという英語題名の意味をじっくり考えてから映画のセリフを拾いながら鑑賞するのも面白いかもしれない。この映画はそういうのを楽しむ映画だと観賞後の感想。
良い顔
2度と会うことはないから。
ジョン・F・ケネディ国際空港からタクシーへ乗り込んだ独りの女性と、そのタクシーを運転する男性ドライバーの話。
空港から自宅まで、深夜のニューヨーク街を走りながらタクシー車内で語る男女の会話劇。
タクシーに乗るや否やのタクシードライバーから始まる下ネタトークに…初めましてなのによくそこまで暴れるなと思いながらもお国柄の違いを感じたり。
ドライバーの会話中に気になるスマホ、そのスマホに届くメッセージに下ネタめいたメッセージが届いて困った顔を見せるものの、素敵な画像返信と…♡
本作の解説、打ち明けられなかったことを打ち明けるってワードを見て…、今までのストーリーの流れ、こりゃあるな!こりゃあると!きっとこの女性はとんでもないド性癖があるんだ!きっとあるね!と、思ったんだけど全く違った!残念(笑)
ダコタ・ジョンソンさん綺麗、素敵!
そんな話には勝てないさ…
コイツ、どこまで人の内面に土足で踏み込んでくるんだ!?
ま、迂闊にこちらの情報を喋ってしまった自分もいけないんだけど。
と思ってたのに、いつの間にか、今まで誰にも言えなかった心の内を話してしまう。
心理学とか心理カウンセラーなどの勉強をしたことが無くても、世の中にはきっとこういう人が、どこかにいて誰かの癒しになってるんだろうな。
〝迂闊に喋った〟のではなく、本当は誰かに聞いて欲しかったんだよね。だから、もしかしたらコイツは話してもいい奴かも、とどこかで感じたから、試しに少し情報を開示したのです。
タクシーの運転手さん、バーテンダー、カウンター越しの頑固な寿司職人、美容師さん、こじんまりとした個室でのネイリストさん、その他諸々…
もちろん、いきなり土足で踏み込んだらお客さんがつかないので、アプローチの仕方やきっかけはさまざまだろうけど。
自分の生活圏の中で、そんな場所や仕事やそこで働く人たちのことを想像すると、この一見単調で面白味のなさそうな映画がなんだか愛おしく思えてくるから不思議です。
地味だけど後半に味が出る
大人の小洒落た会話を期待していたけど・・
ドライブ・イン・マンハッタン(映画の記憶2025/2/14)
想像してたものより、割と下衆な話ではあったが、内容としてはすばらしい作品。これは映画館で観たほうが作品として没入できる。本題はDaddioだった。もともとはドラマ映画だったみたいね。
下衆な恋愛話をうまく話に引き込んでいくストーリー。
恋愛内容はほとんどの方は共感せんだろうが、マンハッタンには彼女と同じ境遇の方が以外と存在するのだろうか?そんな話でも引き込まれるのは会話の駆け引きがうまいからだろうね。
ダコタ・ジョンソンの演技は映画寄りに自然な雰囲気あったな。タクシーの中でほぼアップみたいなものだから演技が細かくやらんと無言シーンとかで心情を伝えるのが難しかったはず。表情を細かく変えてたのはすごいと思う。
ショーン・ペンは映画映えするわ。あんな感じのドライバーはアメリカにいそう。
(個人的評価6点/10点中)
しっとりとした大人向けの作品
タクシーの車内という密室で、ドライバーと客という見ず知らずの者どうしがずっと話をしているだけの、あたかも舞台の会話劇を観ているかのような作品だ。
他の誰かに知られることがない、ある意味、心理的安全性の担保された環境で知り合いには話しづらい自分の気持ちを吐露していくのは、あたかもカウンセリングを受けているかのようだ。
連絡先が登録された極々限られた相手としかやり取りをしなくなって、話し相手の範囲がどんどん狭くなってしまっている現代だからこそ、知らない人に問わず語りのように話をすることで得られるカタルシスの大きさは計り知れないのかも知れない。
原題の Daddio は、男性に対する呼びかけの、ちょっと時代がかった表現で、現代なら dude とか guy などで表現されるだろう。でも、作品を観終わると、監督・脚本のクリスティ・ホールがなぜこのことばをあえて選んだのか分かるような気がする。また、彼女が昨年公開された『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』の脚本を担当していたことを鑑賞後に知って、なるほど、女性の痛みに寄り添える監督な訳だ、と納得した。
ちなみに、聞き手は立派なシュリンク(精神科医)である必要なんかない。さぁ、もしあなたが自分でダメダメだと思っていても、若い世代に対して(初めはきっとウザがられるだろうけど)その失敗から学んだ人生経験を活かすチャンスだよ!
それにしても、ショーン・ペン、ふけたよなぁ……。でも、いい年齢の重ね方をしているように思える。
生涯に一度限りの会話という「ありえない」体験が二人の「生き方」を変えるーー「人生」さえも
ものすごく素晴らしい作品である。
(ネタバレは敢えて避けておりますので、ご安心ください)
先ず、脚本が秀逸だ。
ワン・シチュエーションでありながら多面的に「人間」を掘り下げるので、観る者はタクシー車内という密封空間に閉じ込めれることにすら気づくことなく、作品に没入していく。
一見、タクシー運転手と客が、こんなに密接かつ親身に話すのは「ありえない」と感じるだろう。
だが、ショーン・ペンの完全に足る完璧の演技で、ごく自然に「ありえない」会話にストーリーの流れの中で違和感を覚えなくなっていく。
ショーン・ペンは凄い。 声とセリフと表情! 更にちょっとした仕草でキャラクターを「人間」として成立させる。
ダコタ・ジョンソンも、女性ならではの控えめな表情(男を警戒)や言葉遣いや表情から、巧みにショーンの会話に惹き込まれていくのを見事に表現していく。
会話ばかりで「演劇」かと見る前は先入観があったが、まさに「映画」だった。「映画」でなければ、あそこまでの繊細な表情や微かな仕草、、、などを観客に見せるのは不可能だ。
見事な「脚本」と傑出した「人間」がコラボレーションを織り成す稀有な作品だ。
恐怖でしかない
驚愕の高額チップ
表情・目の動き・会話だけで魅せる圧倒的なショーン・ペンの演技がすごい!
いやあ、凄かったです!タクシー内の2人だけの会話劇。運転手役のショーン・ペン の目と表情と台詞のみで表現する演技が本当に素晴らしい。回想シーンも挟まず会話だけで魅了します。やっぱり流石のショーン・ペン!
そしてお客役の美しいダコタ・ジョンソン。問題を抱えた女性を上手く演じてました。
2人の演技だけで魅せる(見せる)100分間。
ワンシチュエーション映画で舞台のお芝居を見ているようだと思ったら舞台監督をされてる女性監督さんでした。
ショーン・ペンはアカデミー賞主演男優賞を取った『ミルク』以来17年間いい脚本に巡り会えなくてもうこのまま辞めてもいいかなと思っていたがこの脚本に出会って久々にやる気になったそう。見事な演技を披露しています。是非とも映画館で見て欲しいです
人生経験が物語る
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