劇場公開日 2025年2月14日

「アメリカ的な、あまりにアメリカ的な」ドライブ・イン・マンハッタン ノーキッキングさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0アメリカ的な、あまりにアメリカ的な

2025年2月17日
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鑑賞方法:映画館

マッツを観る予定で家を出たが、軽い頭痛がして、あんまり重い話はなー……と心変わりしてコチラへ。
こんな若い美人が深夜タクシー選ぶかぁと訝るが、空港→ミッドタウン定額料金という字幕。(今ってそうなってんの)
自分もJFKからトランプタワー近くのホテルを何度か往復したが、タクシーに良い印象は無い。ただ、白タク、ダブルメーター、ぼったくりが横行していた頃とは違うのだろう。一度だけ運転手と他愛もない会話の中で、名前を尋ねられ*“デューク東郷”といったら“オー、コワイネ”と日本語が返ってくる。聴けば、赤坂のレストランで10年も働いていたとか。すっかり打ち解けて下車。ホテルの部屋で運転手から買った“格安のROLEX”をながめていたら数時間で針が動かなくなった。

まず、この会話はショーン・ペンの常套手段だと勘繰りたくなる。自身の不遇な生い立ちや女性遍歴を語るのは、詮ないが、たぶん繰り返し いろんな客に聞かせているうちに、ワイルドさと知的ゲームを取り混ぜた会話術を洗練させていったのだと推察する。まあ、とっておきのネタやジョークはだれでも持ってるが……
彼女の爪のかみ癖や、カレシの名前を言わない ことから年上の既婚者と不倫している典型的なファザコンだと看破したところまでは良かったが、調子に乗ってツッコミすぎ、辟易させてしまう。ふつうなら気まずい雰囲気のままだが、ここから先につなげられたのは、彼女のサインを見逃さなかったからだ。彼女自身、誰にも言わないとしていた秘密を、いつかは、打ち明けられる相手と邂逅できるのではないかという期待を匂わせていたから。
さして深くはない会話の応酬で高額チップを得たという結末はどうかと思うが、いい 大人が甘い甘い菓子を頬ばったり、あり得ないようなメルヘンが大好きなアメリカ人は多いものだ。本作は小洒落れた会話を楽しむ小品という位置づけだろうか。

やっぱりマッツに行くべきだった!?

*デューク東郷=ゴルゴ13

ノーキッキング
SAKURAIさんのコメント
2025年2月18日

おはようございます~

ノブさん韓国作品よく知ってますしね!私もたまにオススメしてもらいますよ!

SAKURAI
talismanさんのコメント
2025年2月17日

同感です!サイコ=マッツ、いいですね!

talisman
満塁本塁打さんのコメント
2025年2月17日

イイねありがとうございました😊小洒落てましたね。私はNY行ったことないので 貴殿が羨ましいです。
まあ運転手さん ツッコミすぎですね。映画ならでは
最後は 超高額チップで コレでおしまい 続きは無し あと腐れ無し と 勝手に解釈してます。

満塁本塁打
talismanさんのコメント
2025年2月17日

彼女の爪噛み癖、私もとても気になりました。タクシー運転手、一度しか会わないお客相手に何回も話し続けていれば磨きがかかりますよね!と、私は少し意地悪く見たので、皆さんの評価がとても高くてびっくりしました。マッツのは良かったんですが地味だなあ、と思ったのに皆さんの評価高くてびっくり!びっくり連発の金曜でした

talisman