BETTER MAN ベター・マン

劇場公開日:

BETTER MAN ベター・マン

解説・あらすじ

「グレイテスト・ショーマン」のマイケル・グレイシー監督が、イギリスの世界的ポップ歌手ロビー・ウィリアムズの波乱に満ちた人生を、斬新な映像表現でミュージカル映画化。主人公ロビー・ウィリアムズを猿の姿で表現するという奇想天外なアイデアと幻想的な世界観、そして圧巻のミュージカルシーンでダイナミックに描きだす。

イギリス北部の街に生まれ、祖母の大きな愛に包まれながら育ったロビー・ウィリアムズ。1990年代初頭にボーイズグループ「テイク・ザット」のメンバーとしてデビューし、ポップスターの道を駆けあがっていく。グループ脱退後もソロアーティストとして活躍し、イギリスのポップス界を代表する存在へと成長。しかしその裏には、名声と成功がもたらす大きな試練が立ちはだかっていた。

「グレイテスト・ショーマン」のアシュレイ・ウォーレンが振付を担当。本作のために制作された楽曲「Forbidden Road」をはじめ、ウィリアムズの名曲の数々が物語を彩る。2025年・第97回アカデミー賞で視覚効果賞にノミネート。

2024年製作/137分/PG12/アメリカ
原題または英題:Better Man
配給:東和ピクチャーズ
劇場公開日:2025年3月28日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第97回 アカデミー賞(2025年)

ノミネート

視覚効果賞  

第82回 ゴールデングローブ賞(2025年)

ノミネート

最優秀主題歌賞
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(C)2024 Better Man AU Pty Ltd. All rights reserved.

映画レビュー

3.5実話に基く映画とは

2025年3月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

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のぐじゅん

3.5主人公を猿で描く意味

2025年3月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

泣ける

悲しい

幸せ

猿が主人公でしかも歌手という意味不明な設定に興味を惹かれた本作。幸運にも試写会に当たったので、一足早く鑑賞させていただきました。主人公が猿である理由を、観る者にいろいろと考えさせる作品であったように思います。

ストーリーは、イギリス生まれで歌うことが大好きな少年ロビー・ウィリアムズが、ショーマンである父に憧れ、自身もスターになることを夢見て受けたオーディションに運よく合格し、ボーイズグループ「テイク・ザット」」のメンバーとしてデビューして人気を博し、グループ脱退後もソロアーティストとして活動しながら国民的スターへと上り詰めていくが、その裏で苦悩する姿を描くというもの。

主人公ロビー・ウィリアムズは実在する世界的ポップ歌手らしいですが、音楽に疎い自分は全く知りませんでした。本作では、彼の幼少期から話を起こし、家族や仲間との関係性を織り交ぜながら、トップスターになるまでの紆余曲折を描いており、とても勉強になりました。近年、有名アーティストの自伝的映画が多く、そのほとんどが成功とともに酒と女とドラッグでボロボロになっていく主人公の姿を描いていますが、本作も似たような展開となっています。

冒頭は、何の脈絡もなく猿として描かれるロビーが、友達からも家族からも普通に受け入れられている様子に強烈な違和感を覚えます。というのも、本物の猿が人間と共演しているとしか思えないほど、映像がリアルだからです。さすがアカデミー賞で視覚効果賞にノミネートされるだけのことはあります。とにかく、ここを飲み込まないと、なかなか話が入ってきません。それでも、デビュー後のパフォーマンスには、目を奪われるものがあります。中でも、序盤の「ラ・ラ・ランド」を思わせる街中でのミュージックビデオ風シーンは、多数のダンサーを投入し、さまざまな工夫を凝らしたパフォーマンスが圧巻です。

そこから先は、栄光と転落を見せられ、なんだか苦しくなりますが、不死鳥のように蘇るロビーの姿には、彼の意地やプライドのようなものを感じます。とはいえ、常に自身の内に弱さや不安や劣等感のようなものを抱えて、ギリギリの崖っぷちで踏みとどまっているように見えるのが痛々しいです。

幼少期から周りに認められたくて頑張っても結果が伴わず、大好きな父からも見捨てられたかのように感じた彼は、常に不安定な思いを抱いていたのではないでしょうか。そんな彼をありのままに受け入れ、絶対的な安らぎを与えてくれたのが祖母。その最愛の祖母を失ったロビーが自分を保つためには、もはやドラッグしかなかったのでしょう。

そんな彼が、薬物依存から脱却し、ラストで父と共にステージに立つ姿が、本当に沁みます。もちろん冒頭で父と熱唱した「マイ・ウェイ」の回収なのですが、これまでのロビーの生き様、父との関係性などを振り返り、ロビーが力強く前に踏み出したことが伝わる、圧巻のステージに胸熱です。

主人公が猿である理由は結局わからずじまいでしたが、私は、ロビー自身の苦悩のように感じました。人は誰しも、大した力はなくても、何者かになりたいと願うものです。でも、いざ立場を得ると、今度は自信のなさが不安や劣等感を生みます。ロビーは、周囲が求める自分と本来の自分とのギャップに悩み、虚栄心と自尊心の狭間で苦しんでいたのかもしれません。客席に幻覚のように現れる過去の自分の姿は、ステージ上にいる偽りの自分を客観視する本当の自分のようです。それとも、名声を手にして進化の止まった自分を冷ややかに見下される恐怖の具現化でしょうか。あるいは、よりよき人になりたいと願いつつ、まだなりきれない自分を、人ならざる姿として描いているのでしょうか。タイトルの「BETTER MAN」とあわせて、さまざまに考えられて興味深いです。

主なキャストは、ロビー・ウィリアムズ、ジョノ・デイビス、スティーブ・ペンバートン、アリソン・ステッドマンら。ロビー本人の歌声が、本作に確かな説得力を与えています。

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おじゃる

4.5ミュージカルシーンは目を奪われるよう

2025年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

採点4.3
ユナイテッドシネマ特別試写会に行ってきました。
ポップスター、ロビーウィリアムズの自伝ミュージカル作品。
彼の「パフォーミングモンキー」を採用したのか、全編チンパンジー姿という驚きのアイディア。これが実に面白い。
何者でもない少年からテイクザットに、そこから脱退と転落、ドラッグとアルコールで沈んだ生活、そして奇跡的とも言える復活。
そのヒット曲にのせたミュージカルシーンは、どれも本当に見事。目を奪われるようでした。
またライブシーンもすごく、ネブワースやアルバートホールでのパフォーマンスはその熱量が本当すごい。映画屈指のライブシーンでしたよ。
クライマックスの「マイウェイ」は、彼の夢や想い全てが詰まっていたように見え、涙が止まりませんでした。
外でコード引っ張って、おばあちゃんとポテチ片手にTV観るシーンも好き。
そのキャリアの光と闇を、これ以上無いくらいドラマティックに描いた作品。
これは素晴らしかったです。

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白波

3.5薬物依存性の猿のミュージシャンが主人公

2025年3月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

映画『BETTER MAN/ベター・マン』の特別試写会に当選したので、広島バルト11に観にいってきました。

とはいえ、恥ずかしながら私は、主役のロビー・ウィリアムズという人物を全く知らない。楽曲も知らない。英国ポップス界のスーパースターらしいのですが・・・。
映画は、そのロビー・ウィリアムズの華々しい成功と転落、そして驚くべき復活の実話に基づいているとのこと。
しかし、なぜかその姿はチンパンジー???

ーーイギリス北部の街に生まれたロビーは、祖母の大きな愛に包まれ育った。1990年代に大人気グループ「Take That」の最年少メンバーとしてデビューし、スターダムを駆け上がっていくロビー。グループ脱退後もソロアーティストとして活躍し、イギリスポップス界のスーパースターとなるが、その裏側には名声と成功がもたらす試練が立ちはだかっていた。ーー

う〜ん、しかしなんで主人公の姿がチンパンジーなんだ?ずーっと頭にはその疑問が浮かんで、ヤク中の猿が歌って踊っていたけど、映画のストーリーそのものになかなか集中できず。(彼の持つ劣等感を表現しているようなのですが。)
ただ、TakeThatというグループのメンバーも全く知らないので、猿の主人公だけは見分けがついたのが不幸中の幸いでした😆😆😆。

本来、ミュージカル映画は苦手なのですが、この映画はミュージシャンが主人公なので、ステージやコンサート場面も多く、それほど違和感なく観ることができました。特にストリートでのダンスパフォーマンスは圧巻でした。

最後に、疎遠になっていた父との和解が大団円のステージになるのですが、顔がチンパンジーだとこんなにも感情移入できないのか・・・というのが正直な感想です。

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JUUUN