劇場公開日 2025年7月4日

「やはり美談にするには無理がある」「桐島です」 ひろ702さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0やはり美談にするには無理がある

2025年7月12日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

驚く

顔は手配書で多くの人が知っているが、どこで何をしているか本人が死の床で名乗り出るまでは全く分からなかった謎の人物「桐島聡」の物語。
自ら「逃亡」という選択をしたため、その生い立ちは学歴はわかっても、大学入学までのエピソードはほぼ紹介されない。遺族は全ての関わりを拒否し(当然と言えば当然だが)取材が出来なかったと思われる。その一方で、同志であったU氏は取材協力者として名を連ねている。なので爆破事件にいたる経緯については非常に詳しく描写されている。取材協力者によって大きくストーリーは変わってくるのかなと思う。長い長い逃亡中のエピソードは日記など記録に残るものを残さなかったら故、乏しく創作や、多少盛って行かざるを得なかったと思う。いい人エピソードも幾つか紹介されているものの、実際の桐島氏は基本的には厳しい生活だったと容易に想像出来る。
エピソードの中で私が刺さった事を一つネタバレにならない範囲で紹介すると、それは前述のU氏が10年以上前に刑務所を出所したことを知った時の桐島氏の衝撃かなと思う。まともに取材できたのが、U氏だけと思うので(私の勝手な思い込みです。)この映画はU氏による桐島氏への鎮魂の意味が入っていると思う。そう考えると悪い映画ではないが、やはり美談にするには無理があると思う。

ひろ702
トミーさんのコメント
2025年7月15日

怯えながら送ったパーフェクトデイズ・・ってアイデア一発だったのか?と思いました。

トミー
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