みゆきの結婚
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解説・あらすじ
「OP PICTURES+ フェス 2024」(24年11月29日~12月12日/テアトル新宿)上映作品。
2024年製作/74分/R15+/日本
「OP PICTURES+ フェス 2024」(24年11月29日~12月12日/テアトル新宿)上映作品。
2024年製作/74分/R15+/日本
「義母と娘のブルース」新年スペシャルでみゆきが結婚宣言!? 松下由樹が“最強の義母”役で出演
2023年10月26日東盛直道監督作品。
OPフェス2024でキネカ大森で鑑賞。
機能不全家族で育てられた女性が、結婚に不安を抱えていたのだが、両親の変わっていく姿をみて自分自身も変わっていこうとする話。
主人公のみゆきは父親に甘えられなかった反動なのか、大学時代の恩師とは肉体関係を持つ深い仲になっている。そしてその関係は婚約者がいても変わらず続いていた……
婚約者と共に実家に帰った主人公は、厳格だった父親が、柔和に変貌していることに驚く。コミュニケーションの取れない父親に愛想を尽かして母親は家を出ていたのだが、母親の代わりに父親の面倒をみていたのが、幼馴染の若い女性マキコだと知り更に驚く。
実家に泊まった2人は深夜に父親の異様な呻き声で目を覚ます。2人がそこに見たのは昼はおっとりとした雰囲気だったマキコがS女となって父親を責め立ている姿だった! 父親役の森羅万象の怪演が光る。
婚約者の拓也も実はみゆきが教授との関係が続いているのを知っていた。それでも言い出せず悩んでいた彼を救ったのは、みゆきの母親の麻美。
家を出て自由を謳歌しすっかり明るくなった麻美は、拓也と関係を持つことで拓也の心を解きほぐしていく。
意を決して教授の家にみゆきとの別れを頼み込みにいくが、そこにはみゆきの姿が。みゆきは自分が教授と交わる姿を見て一緒にイケたら教授とは別れるという。
何、その理屈とツッコミたくはなるが、NTRの拓也の感情が爆発する最高のクライマックスに。ある意味感動すらした。
みゆきと教授が目の前で愛し合う姿に悶絶する拓也は、なぜか部屋に置かれていたサックスを吹き出す場面が可笑しい。
そして試練を乗り越えたみゆきと拓也が最後に結ばれると、今度はそれを見ているしかない教授がサックスを抱えて座る仕草がカワイイ。
一見とんでもない展開が続くが、全体を通すと家族の再生と1人の女性のトラウマ克服が描かれ、清々しささえ感じ温かい気持ちにさせられた。
ピンク映画ならではの人間讃歌といえる佳作。